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女性がセックスで濡れない原因と対処法

更新日:2017.12.20
公開日:2016.04.28
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この記事の監修者
的野ウィメンズクリニック 院長 的野博

「セックスのときに濡れない」というのは、相談しにくい悩みですよね。場合によっては、痛みが生じたり快感を得にくくなることもあります。セックスがつらいものにならないために知っておきたい知識をドクター監修の記事で解説します。

「セックスのときに濡れない」人知れず、そんな悩みを抱えている女性も多いのではないでしょうか。誰にも相談できないですし、どうすればいいのか困ってしまいますよね。セックスのときに濡れないと、痛みが生じたり快感を得にくくなることもあります。セックスがつらいものにならないために、濡れない原因と対処法についてドクター監修の記事で解説します。

セックスで濡れない原因

セックスの時に女性が濡れるのは、膣内から分泌液がにじみ出ることによるものです。膣分泌液はペニスの挿入をスムーズにする潤滑剤の役割を担っているため、十分に濡れていないと挿入時にこすれて痛みを感じやすくなります。

セックスのときに濡れない原因は、肉体的なものと精神的なもの、大きく二つの要因に分かれます。

肉体的要因

肉体的な要因には、排卵日をすぎたことによる膣内の粘液の減少、水分不足、身体的な疲労などが考えられます。また、処女膜が生まれつき硬いために痛みの原因になりやすい「処女膜強靭症」など、先天的な体質が要因となっている場合もあるでしょう。

精神的要因

精神的な要因としては、セックスに対するネガティブな感情やストレス・緊張、快感を得ることができない、ということがあげられます。日頃からパートナーとのコミュニケーションを深め、信頼感を築いていくことが必要です。

空腹や睡眠不足が濡れない原因に?

人には睡眠欲・食欲・性欲の3大欲があります。「生きる」ということを考えた場合、性欲よりも食欲と睡眠欲が優先されるケースが多いでしょう。睡眠欲と食欲が満たされないと、体はまずはその2つを満たすことを考えます。すると、体も心もセックスに集中するための準備ができておらず、結果として「濡れない」という状況につながることがあります。

まったく濡れないときは女性ホルモンが影響している可能性も

特に思い当たることがないのに「濡れない」状態が慢性化している場合は、女性ホルモンの不足により、以下のような症状を起こしている可能性があります。

膣乾燥症

膣乾燥症は、文字通り膣内が潤わない状態が持続している病気で、主な原因は女性ホルモンの不足です。加齢や疲労、精神的なストレスが要因となり、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が減少すると、膣壁が薄くなって乾燥しやすくなるのです。

閉経後の女性や授乳中の女性に多い病気ですが、生活習慣の乱れが影響することもあるので、若年層の女性も気をつけなければいけません。閉経後の方は医療機関にて必要があればホルモン含有膣錠を処方してもらえます。ご自身で悩まず医療機関を受診される事をおすすめします。

萎縮性膣炎

こちらも女性ホルモンの分泌低下により引き起こされるもので、閉経後の女性や子宮摘出・卵巣摘出などを行った人がなりやすいとされています。膣のうるおいがなくなり、外陰部や膣が乾燥・萎縮することで、雑菌が繁殖して炎症を起こしやすい状態になっています。

  • たびたび不正出血(月経以外の出血)がある
  • おりものが黄色や褐色を帯びたり、悪臭をともなうことがある
  • 性行為のときに痛みや出血がある
  • デリケートゾーンにかゆみがある
  • 排尿痛がある

こうした症状がある場合は、早めに婦人科を受診しましょう。萎縮性膣炎の治療法には全身投与による女性ホルモン補充療法(HRT)や、女性ホルモン(エストロゲン)の局所投与などがあります。また、細菌性の膣炎を併発している場合は、抗生物質を処方することもあります。

どうする?濡れないときの対処法

膣分泌液が十分に分泌されるためには、以下のポイントを心がけ、セックスを前向きに受け止めることが大切です。

緊張を解き、気持ちをリラックスさせる

濡れるようにするには、まずリラックスすることが大切です。激しく緊張するとのどの渇きを覚えますが、セックスのときも同様で、緊張しすぎると膣が潤わなくなってしまいます。キスをしたり、抱き合ったりして、ゆっくりと緊張を解きほぐしていきましょう。

前戯に時間をかける

挿入前の物理的な性的刺激に時間をかけるとよいでしょう。だんだん気持ちよくなってくると、自然と濡れやすくなってきます。

濡れない身体の改善方法

日常生活では、体が冷えないように注意しましょう。冷え性の方の誰もが濡れにくいわけではありませんが、冷えは血行を悪くし、ホルモンバランスや自律神経の乱れ、不眠などを招くことがあります。健康面から考えても冷えは好ましくありません。極端なダイエットは控え、体を温める食品を摂取するようにしましょう。

まとめ

性行為のときに女性が濡れない原因と、その対処法についてご紹介しました。膣分泌液が十分に分泌されないと、挿入時に痛みを覚えたり、性行為そのものがおっくうになり、セックスレスにつながることもあります。日頃からパートナーと良好な関係を作ってリラックスするとともに、体調を整えて心から満たされるセックスをめざしましょう。

また、意欲があっても濡れないというときは、女性ホルモンの不足など肉体的な要因が考えられます。治療で改善することも可能性ですので、一人で悩まず、専門医に相談しましょう。

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