熱性けいれんの原因と対処法・注意すべき点について

更新日:2016/12/16 公開日:2016/04/12

熱性けいれんの基礎知識

熱性けいれんは発熱がきっかけで起こるとされています。つまり、発熱してない状態でけいれんが起きても、それは熱性けいれんとは呼びません。ドクター監修のもと、熱性けいれんのきっかけになりうる病気を含む原因や対処法を解説します。

熱性けいれんとは、どういうメカニズムで起こるのでしょうか。現在の時点でわかっている熱性けいれんの原因を解説していきます。

熱性けいれんの原因とは

結論から言うと、熱性けいれんの原因は解明されていません。子供の脳の発達の未熟が原因のひとつとしてあげられていて、発熱時に脳の神経細胞が興奮しやすい状況にあるためとされていますが、明確な発生機序はわかっていません。

突発性発疹の原因であるヒトヘルペスウイルスのように、神経親和性が高いウイルスに感染したときに熱性けいれんが起こりやすいため、原因としてウイルスの関与も指摘されています。

また、両親のいずれかが熱性けいれんを起こしたことがあると子供も熱性けいれんが起こりやすいといったことから、遺伝的要因も考えられていて、遺伝子の存在も指摘されています。

熱性けいれんの原因となる病気とは

熱性けいれんの誘因となる発熱の原因としては、いろいろなものがあります。

多くは風邪などのウイルス感染による発熱時に、けいれんが引き起こされます。

突発性発疹やインフルエンザ、はしかにかかったときにもけいれんがよくみられます。

特に突発性発疹に熱性けいれんをともなうことが多く、初発の熱性けいれんの約4分の1が突発性発疹による発熱が原因とされています。2歳以下の熱性けいれんでは、その約3分の1が突発性発疹の発熱がきっかけともいわれています。

また、けいれんの原因に細菌感染症や脳炎などの中枢感染症がないか、あるいは脳内出血などの頭蓋内病変がないか、電解質異常などがないかなど、熱性けいれん以外の原因が隠されていないかは十分な注意が必要です。これらの頻度は少ないものの、原因の把握のために血液検査や髄液検査、頭部CT/MRI検査などが行われることもあります。

予防接種による熱性けいれんについて

熱性けいれんを起こしたことがある場合、予防接種による発熱で熱性けいれんがみられることもあります。

予防接種による発熱に関しては、麻疹ワクチン(麻疹を含む混合ワクチン:MRワクチン)の第1回目接種後がもっとも発熱が多いとされ、次いで小児用の肺炎球菌ワクチンの発熱率が高いとされています。

麻疹(麻疹を含む混合ワクチン)は接種後2週間以内(特に7~10日)が多く、肺炎球菌ワクチンは、接種後1週間以内(特に0~2日)の発熱がほとんどです。

ただし、こういった予防接種による発熱での熱性けいれんの再発例は1%程度と低めです。熱性けいれんの再発を恐れて予防接種を控えると、かえって感染症のリスクを高めることにつながります。予防接種によって熱性けいれんを再発させる頻度は高くないので、むしろ積極的に予防接種は受けた方がよいと言えますが、心配な場合は事前にかかりつけの小児科医に相談しましょう。