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自宅でもできる!脱水症状の対処法

更新日:2018/03/05 公開日:2016/04/24

脱水症状の予防・対処法

夏の炎天下では、容易に脱水症状に陥ることは明らかです。一方、冬は大丈夫と思いがちですが、冬でも脱水症状になることがあります。ここでは、夏でも冬でも気をつけるべき脱水症状のリスクと、自宅でできる対処法をご紹介します。

◎短くポイントをまとめると
夏だけでなく冬でも脱水症状になることがある
脱水症状の予防・治療には水分補給が重要。水だけでなく塩分・糖分も同時に摂る
暑さや乾燥など環境を調整し、水分補給しても症状が改善しないようなら病院へ

水分補給のイメージ写真画像

熱い夏。直射日光の下でスポーツなどしようものなら、汗で身体の水分がどんどん外に出て行ってしまい、容易に脱水症状に陥ることはもはや常識です。一方、冬は汗をかくほど体温が上がる場面は少なく、それほど気をつけなくても脱水症状にならないのでは、と思いがちです。しかし、それは間違いです。冬には冬の「脱水症状リスク」があるのです。ここでは、夏でも冬でも気をつけるべき脱水症状のリスクと、誰でも自宅で簡単にできる対処法をご紹介します。

脱水症状のリスクって?

脱水症状は「体内の水分量が正常よりも低下した状態」を指します。夏場の熱中症のイメージから、外にいるだけで汗がふき出してくるような高い気温や湿度の環境下にいないと脱水症状は起きないと思いがちですが、そんなことはありません。脱水症状に陥る可能性のある状況は、このほかにも下記のようなものが考えられます。

  • インフルエンザや風邪(かぜ)などで発熱した場合
  • ノロウイルスなどによる感染症胃腸炎で嘔吐や下痢をした場合
  • 乾燥した室内にずっといる場合
  • ウインタースポーツ(スキーやスケートなど)
  • 水分の摂取が不十分である場合
  • 食欲が低下して食べ物や飲み物を口にする量が減った場合
  • ビールの飲みすぎ(利尿作用による) など

体内の水分量が足りなくなれば脱水症状になります。発熱やスポーツで汗をかく、嘔吐や下痢、利尿作用で水分が体内から出すぎる、乾燥した空気で身体から蒸発する水分量が増える、水分の摂取量が減ることなどがあれば、冬でも脱水症状になるのです。

脱水症状ってどんなもの?

脱水状態に陥ると、下記のような症状が出ます。

  • 喉が渇く
  • 皮膚が乾燥する(例:つまむと元に戻りにくい)
  • 皮膚の色が暗い感じになる
  • 粘膜が乾燥する(例:口の中がカサカサになる、くっつく)
  • 尿量が減る、出ない
  • 尿の色が濃くなる
  • 疲れやすくなる
  • 脈の回数が増える(頻脈)
  • 呼吸が速くなる
  • 血圧が低下する
  • 頭痛
  • めまい
  • 吐き気
  • 意識がはっきりしない
  • いつもと違う言動をする
  • けいれん
  • 3時間以上、おむつをぬらさない(赤ちゃんの場合)
  • 涙がうまく出ない(赤ちゃんの場合)

人体にとって水分は、生命活動を行う上で非常に大事な要素であり、体内でさまざまな用途に利用されています。例えば、脱水が起きると体液量が減り、血液の量も減って血圧が下がります。そうすると脳をはじめとした全身に血液をいきわたらせることができなくなります。そのため、体内の数%の水分を失っただけでも、上記のような症状が出始めます。

自宅での脱水症状の対処法(1)水分補給

身体に水分が足りないのが脱水症状なので、脱水症状になっている、もしくはなりそうな場合は水分補給を行うことが大切です。ただし、汗や嘔吐物、下痢には、水分だけでなく電解質(ミネラル)も含まれているため、水分だけでなく失われた電解質も一緒に摂取するのが望ましいです。また、水分や電解質を吸収するのは主に腸ですが、そこで吸収されやすい割合(ナトリウム:ブドウ糖=1:1)があります。

経口補水液がベスト

水分補給に最も適しているのは、経口補水液(ORS)です。これはもともと発展途上国の子供たちのために開発されたもので、コレラなど激しい下痢を起こす病気の治療法として普及しました。水分と電解質が体内に素早く吸収されるよう、ナトリウムとブドウ糖の濃度が調節されています。

市販されている経口補水液(オーエスワンなど)はカリウムも含み、脱水時の水分補給に適したものとなっています。飲む量としては、成人では1日500~1000L、幼児では1日300~600 mL、乳児は体重1kg当たり1日に30~50mLが目安です[1]。

なお、経口補水液を自作することもできます[1]。

  1. 1Lの水を用意する
  2. 食塩1~2g、砂糖大さじ2~4杯(20~40g)を入れる
  3. よく溶かせば完成

ただし、自作した場合はカリウムを含まず、電解質の配分も理想的なものにはしにくいため、市販品が手に入れられない場合の代用品という位置づけで考えておくのがいいでしょう。

スポーツドリンクでもOK

通常の状態~健康な人の軽い脱水症状くらいなら、スポーツドリンクでの水分補給でも十分です。ただし、塩分量が少なく糖分が多いので、飲みすぎには注意が必要です。スポーツドリンクを水で薄めて、塩を少し足して飲むと、より経口補水液に近い組成になります。また、梅昆布茶やみそ汁なども塩分や電解質が含まれているので、脱水時の水分補給として使えます。

水分だけを補給するのはよくない

水だけしかない場合は、塩飴などの塩分・糖分が補給できるものと一緒に飲むようにしましょう。水だけだと、体内のナトリウム濃度を薄めてしまい、けいれんを起こしやすくなります。また、水分だけ補給しても、浸透圧の関係で体外に排出されてしまい、あまり水分を補給したことになりません。

自宅での脱水症状の対処法(2)環境調整

水分補給とともに、脱水症状になった原因を減らしましょう。

気温の高さが原因ならば、エアコンの効いた涼しい場所で、服の締め付けを緩めて安静にさせたのち、体温を下げる工夫(下着の上に霧吹きで水を吹きかけたり、保冷剤でわきの下、後頭部、左右の太ももの付け根を冷やしたりする)を行います。

部屋の乾燥が原因であれば、加湿器などで湿度を上げます。部屋の中に洗濯物や濡らしたバスタオルを干したり、やかんでお湯を沸かして蒸気を出したりすることでも、簡単に湿度を上げることができます。

自宅での脱水症状の対処法(3)見守りと病院受診

病気による発熱や嘔吐、下痢などで体内の水分が失われている場合は、水分補給に努めることで脱水を防ぐことができます。しかし、食欲がない、飲んでもすぐに吐いてしまうようなときは、病院に行って点滴による水分補給をする必要があります。病院に行けば、病気そのものに対する治療も検討してくれます。

自分で水分を飲むことができ、10~20分で症状が改善できればそのまま自宅で様子を見ていても大丈夫です。しかし、回復しない場合や、意識がもうろうとしている場合は重症化の可能性がありますので、すみやかに病院を受診しましょう。特に熱中症の場合は、病状が変わりやすく、わずかな間に重症化してしまうことがあります。ひとりにせず、家族など誰かが必ずそばで回復を見守ることが大切です。

参考文献

  1. [1]日本救急医学会. "熱中症診療ガイドライン2015" 日本救急医学会.

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