双子の妊娠、出産で気をつけたいこととは

更新日:2017/04/11 公開日:2016/04/27

妊娠中の不安・トラブル

自然妊娠のうち、妊娠全体の80分の1の割合で双子を妊娠するといわれています。双子の妊娠、出産で気をつけるべきことは1人の胎児を妊娠した時よりも多くあります。医師監修の記事で多胎妊娠の注意点について説明します。

双子の妊娠、出産で気をつけたいこと、双子の出産方法について説明します。

双子の妊娠

二人以上の赤ちゃんを同時に妊娠することを多胎妊娠と言います。

双子には一卵性と二卵性があり、一卵性は1個の卵子と1個の精子からできています。一卵性の場合、同じ遺伝子を持つため血液型と性別は同じです。二卵性の場合、2つの卵子と精子からできていて、違う遺伝子なので、血液型や性別は必ずしも一緒になるとは限りません。さらに、胎盤の数、羊膜の数で3つに分類されます。

双子を自然に妊娠する確率

双子を自然妊娠する人は妊娠全体の80分の1といわれ、三つ子が6400分の1、四つ子を出産する人もいます。排卵誘発剤の使用や最新の体外授精などの不妊治療によって、双子を妊娠する確率が高まるともいわれています。

双子の妊娠で注意すべきこと

お腹が張りやすい

子宮は筋肉で構成されています。そのため、活発に行動したり疲労が溜まると、それが子宮に刺激を与えることになり、子宮の筋肉が収縮します。この状態をお腹の張りとして感じることがあります。

双子を妊娠した場合、赤ちゃんが2人いることで、早い時期からお腹が大きくなり、お腹が張りやすくなる傾向にあります。

早産になりやすい

妊娠37週0日~妊娠41週6日の間に出産することを正期産と呼び、この期間に入るまでに出産することを早産と呼びます。また、これは世界基準で見た早産の定義で、日本では、妊娠22週0日~妊娠36週6日までに出産することを早産と定めています。

約半数が早産で、赤ちゃんの人数が増えるに連れて出産の時期は早くなるといわれています。妊娠30週前後から早産の兆候が出やすく、その頃から入院をしなければいけないこともあります。その場合、安静にしてお腹の張りを抑制する子宮収縮抑制剤を使うことがあります。

NICUのある病院で出産を

早産の他にも妊娠高血圧症候群、貧血など、通常の妊娠・出産に比べリスクをともなうので、NICU(新生児特定集中治療室)のある病院での出産が望まれます。

妊娠高血圧症候群の詳細については

『妊娠糖尿病が妊婦にもたらす合併症(1)妊娠高血圧症候群』妊娠中の貧血のメカニズムや鉄分の摂取法については

『妊娠中・妊婦の鉄分の摂取について』で詳しく解説しています。

基本的に、お腹の張りを感じたり、出血、破水した場合は早急に診察してもらいましょう。

一卵性か二卵性かでリスクが変わる

先にも述べましたが、双子には一卵性と二卵性があります。さらに、胎盤(絨毛膜)の数、羊膜の数の違いによって最終的に3つのタイプに分けられます。

一絨毛膜一羊膜(一卵性)

一卵性の双子でまれに起こります。2人の赤ちゃんは同じ胎盤(絨毛膜)、羊膜を共有しています。2人の間に壁がなく、互いのへその緒がからまってしまうリスクがあって厳重な管理が必要です。

一絨毛膜二羊膜(一卵性)

一卵性の双子の多くがこれに当たります。2人の赤ちゃんは同じ胎盤(絨毛膜)を共有していますが、羊膜が別々になっている状態です。同じ胎盤を共有しているため、栄養や血液の流れのバランスに偏りができる場合があり、赤ちゃんに大きな体重差が生じることや急に健康状態が悪化するリスクがあります。

二絨毛膜二羊膜(二卵性)

2人の赤ちゃんは別々の胎盤で、絨毛膜も羊膜も別々にあるため、完全に別の部屋にいる状態です。二絨毛膜二羊膜の双子がもっとも赤ちゃんの健康リスクが低いといわれています。

双子の出産方法

双子の場合も、帝王切開になるとは限りません。経腟分娩にするか帝王切開にするかは、母体の状態に併せ、赤ちゃんの子宮内での姿勢や発育なども視野に入れ、総合的に判断されます。しかし、安全性を考慮し、帝王切開で出産するケースのほうが多いです。

双子の妊娠と出産で気をつけたいことまとめ

双子の妊娠と出産には通常の妊娠や出産とは違う母体への変化があります。おなかが張ったり、早産しやすいという点から双子の出産はNICUの設備が整った病院での出産が望まれます。現状として双子の出産方法には帝王切開が多くなっていますが、母体に状態によって方法は変わります。何か心配がある場合は、出産方法をドクターと相談して決めるとよいでしょう。

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