ケロイドとは、どんなもの?

更新日:2016/12/09 公開日:2016/04/18

物理・化学的皮膚障害

皮膚が赤く盛り上がった傷跡のことをケロイドと呼ぶことがありますが、ケロイドとは一体どのようなものなのでしょうか? ここでは、ドクター監修のもと、ケロイドの特徴やケロイドができやすい条件などについて解説します。

ケロイドというと、やけどや放射線障害の後遺症というイメージを持たれがちですが、実際はどのようなものなのでしょうか? ここでは、皮膚が盛り上がった傷跡とケロイドとの違い、ケロイドができやすい条件などについて、わかりやすく解説します。

ケロイドは、傷の範囲を越えて広がる傷跡

すり傷や切り傷、やけどなどの傷やけがのことを、創傷(そうしょう)と言います。創傷は、程度が軽い場合は、特に治療をしなくても時間の経過とともに自然に治っていきます。創傷が治った傷跡のことを、成熟瘢痕(せいじゅくはんこん)と言います。

しかし、創傷が治っていく過程で皮膚が過剰に引っぱられたり、アレルギー反応が起こったりした場合、傷跡が赤く盛り上がってミミズ腫れのようになることがあります。これが、肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)やケロイドです。

肥厚性瘢痕は、もともとの傷の範囲内にとどまった傷跡ですが、ケロイドは傷の範囲を越えて広がっていくという特徴があります。ただし、1人の患者さんに肥厚性瘢痕とケロイドが混在していたり、両者の中間的な性質を持つ傷跡もあったりするため、明確に区別するのは難しいといわれています。

ケロイドができやすい条件とは?

創傷ができると、欠損した部分に新しい血管や膠原線維(コラーゲン)が作られ、欠損部分が埋められます。この欠損部分を埋める組織を肉芽組織と言いますが、肉芽組織が形成される際に、炎症が持続したり、強い炎症が起こったりしてなかなか傷が治らないと、膠原線維が過剰に作られ、肥厚性瘢痕やケロイドができてしまうのです。

傷の治りを遅くし、肥厚性瘢痕やケロイドができるリスクを高める要因には、下記のようなものがあります。

  • 外的な皮膚張力などの物理的な刺激(皮膚が引っぱられやすい部分の傷はケロイドになりやすい)
  • 傷口の不適切な湿潤環境
  • 異物反応やアレルギー反応
  • 感染

また、ケロイドのできやすさには体質も関わっていると考えられており、ケロイドは白人に少なく、黒人に多い傾向にあります。また、アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎、喘息などのアレルギー性の病気がある家系では、ケロイドの発生率が高いといわれています。

ケロイドは自然には治りにくい

肥厚性瘢痕は、そのままにしておいても数年で平らで白っぽい傷跡(成熟瘢痕)になっていきますが、ケロイドは自然に治りにくいという特徴があります。ケロイドができると、皮膚の盛り上がりや赤みなどの他覚症状だけでなく、関節部分が動かしづらくなったり、痛みやかゆみが生じたりするなどの自覚症状もあらわれます。

肥厚性瘢痕とケロイドの治療法はほぼ共通しており、ステロイド剤の注射や圧迫療法、抗アレルギー薬の内服、レーザー治療などが行われます。ケロイドの治療について、詳しくは『ケロイドは薬で治せる? ケロイドの主な治療法』をご覧ください。

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