熱湯でやけどした場合の応急処置と注意点

更新日:2016/12/09 公開日:2016/04/18

物理・化学的皮膚障害

誤って熱湯を体にかけてしまった場合、どのような応急処置をするべきでしょうか? ここでは、ドクター監修のもと、熱湯でやけどを負ってしまった場合の初期対応や注意点について、わかりやすく解説します。

やけどには、ストーブなどの高温の熱源に触れることで起こるものや、酸やアルカリなどの薬品によって起こるものなど、さまざまな原因があります。なかでも、熱湯によるやけどは、家庭内で起こることの多いやけどです。ここでは、体に熱湯がかかってしまった場合の応急処置や注意点について、わかりやすく解説します。

熱湯がかかったら、すぐに流水で冷やす!

体に熱湯がかかってしまったら、なによりもまず、冷やすことが重要です。やけどした部分をすぐに冷やすことで、熱が皮膚の深いところに伝わるのを防ぐだけでなく、腫れや痛みを緩和することにもつながります。

患部は、水道水で冷やすことが推奨されます。ラーメンなどの熱い食べ物をこぼしてやけどした場合、冷やすだけでなく、患部にかかった液体を洗い流して清潔にするうえでも、流水で冷やすことが大切です。冷やす時間は、30分~1時間が目安です。氷など、より冷たいもので冷やしたほうが効果がありそうですが、かえって患部の組織が障害されることもあるため、注意が必要です。

水道が近くにない場合や、流水で冷やすのが難しい場所にやけどを負った場合は、患部にハンカチなどの薄い布を当て、水をかけ続けるのがよいでしょう。場合によっては、風呂に汲み置きした水に浸かるのも有効です。

水ぶくれは潰さずに皮膚科を受診

熱湯がかかっても、軽症なら皮膚が赤くなるだけで済みますが、皮膚に水ぶくれができてしまう場合もあります。水ぶくれは、自分で潰してはいけません。水ぶくれのなかに溜まった液体をそのままにしておくと、やけどの治りが遅くなってしまうため、注射針で内容液を吸い出す必要があります。やけどで水ぶくれができてしまったら、皮膚科を受診するようにしましょう。

内容液を吸い出したあとは、水ぶくれの薄い膜を残したまま、軟膏を伸ばしたガーゼを当てて湿潤療法を行うことが一般的です。ただし、感染が認められる場合や、水ぶくれが破けてしまった場合は、医師の判断で水ぶくれを除去して治療することもあります。最近では、水ぶくれを積極的に除去し、傷の治りを促進する作用のある、トラフェルミンをスプレーして治療する方法も選択肢の一つとされています。

むやみに消毒液を使うのは避ける

真皮まで損傷しているII度以上のやけどの治療で重要なのは、細菌の感染を防ぐことです。感染予防のために、やけどの傷口を消毒すべきかどうかについては、さまざまな意見があり、いまだに議論が分かれています。日本皮膚科学会の熱傷診療ガイドラインでは、やけどの状態や感染の原因となる菌の種類などを総合的に検討し、消毒を行うことも選択肢の一つであるとしています。消毒薬の有効性がはっきりしていないため、自分でむやみに患部を消毒するのは避けましょう。

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