ケロイドは薬で治せる?ケロイドの主な治療法

更新日:2016/12/09 公開日:2016/04/18

物理・化学的皮膚障害

皮膚が赤く盛り上がり、痛みやかゆみをともなうケロイド。自然によくなることはほとんどないといわれていますが、ケロイドに有効な薬はあるのでしょうか? ここでは、ドクター監修のもと、ケロイドの主な治療法について解説します。

やけどやすり傷などの傷口の炎症が慢性的に続き、傷が治っていく過程で生じる、赤く盛り上がったミミズ腫れのような傷跡を、肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)やケロイドと言います。ケロイドには、傷の範囲を越えて広がっていくという特徴があり、自然に治ることは少ないといわれています。ここでは、ケロイドの主な治療法について、わかりやすく解説します。

ケロイドに有効な薬とは?

ケロイドができると、皮膚の盛り上がりや赤みだけでなく、関節部分が動かしづらくなったり、痛みやかゆみが生じたりするなどの自覚症状もあらわれます。ケロイドの治療として、薬を用いた治療法には、主に以下のような方法があります。

ステロイド薬の投与

炎症を抑える効果のあるステロイド薬は、ケロイドの治療にも有用とされています。ステロイド薬には軟膏などの塗り薬もありますが、皮膚に吸収される量が限られるため、皮膚に直接貼り付けるタイプ(ステロイドテープ剤)のほうがよく使われます。しかし、それでもステロイドの吸収効率はそれほど高いわけではないので、短期間にケロイドを改善することは困難です。

ステロイド治療でもっとも効果的なのは、ケロイドにステロイドを注射する方法です。ステロイド薬の局所注射によるケロイドの改善度は、70%以上といわれています。ケロイドの治療にステロイド薬を使用する場合は、重症度に応じて、ステロイド薬の種類や投与量、投与期間などを検討する必要があります。

トラニラストの内服

トラニラストは、もともと気管支喘息やアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎などの治療に使われていた薬です。アレルギー反応を引き起こすヒスタミンなどの化学物質は、肥満細胞から放出されますが、トラニラストはこれを抑制し、アレルギー反応を抑える働きをします。その後、トラニラストには線維芽細胞のコラーゲンの産生を抑えたり、好中球(細菌やカビなどの異物を処理する白血球の一種)の遊離を抑えたりすることが確認され、ケロイドの治療にも使われるようになりました。

まれに、肝機能障害や膀胱炎などの副作用が起こることもあるので、トラニラストの服用中に排尿痛や頻尿などの症状があらわれたら、医療機関を受診しましょう。

重症度に応じて、複数の治療法の併用も検討

そのほか、皮膚科の外来診療で行われているケロイド治療には、以下のような方法もありますが、効果がはっきりしているわけではないので、単独での根治は難しいと考えられます。

・色素レーザー治療

レーザーの照射によって微小な血管を破壊することで、赤みの軽減などの効果が期待できます。ただし、効果が得られないという報告もあるため、他の治療法との併用も検討する必要があります。なお、ケロイドに対するレーザー治療は保険適用外です。

・シリコーンジェルシート

傷跡に貼り付けることで、ケロイドの発生を予防できる可能性がありますが、科学的根拠は弱いといわれています。痛みやかゆみ、ケロイドの見た目を改善する可能性もありますが、単独で根治できるような効果はありません。

また、ケロイドを手術で切除する方法もあり、切除後に放射線を照射することで、ケロイドの再発が抑制されるという報告もあります。放射線治療では発がんのリスクをともなうため、治療を行うメリット・デメリットについて医師からよく説明を受ける必要があります。

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