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凍傷に対する処置・応急手当

更新日:2018/02/14 公開日:2016/05/20

応急手当

厳しい寒さにさらされると手足の指や耳、顔面に凍傷を起こします。凍傷を起こしたときはどのように処置をすれば良いのか、市販の薬などでも治すことはできるのかについてドクター監修のもと解説します。

短くポイントをまとめると
凍傷はからだの一部が凍ることで障害が起き、重症化すると切断を要することもあるため事前の対策と早く気付くことが大事。
皮膚がじんじん痛む、赤く腫れるなど軽い症状は自分で処置でき、市販薬での治療も可能。
皮膚の感覚麻痺、水ぶくれ(水疱)などが見られたら皮膚科を受診。

凍傷の処置のイメージ写真

厳しい寒さの環境にさらされたり、冷たい物に長い時間触れていたりすることで、凍傷を起こすことがあります。凍傷になると皮膚に痛みを感じたり、赤くなって腫れ上がったり、水ぶくれ(水疱)ができたりします。症状が進行すると真皮の下にある皮下組織や、さらには骨にまで壊死(組織の一部が死んだ状態)が起き、治療が非常に難しくなります。

症状が重くなる前にできる凍傷の処置方法にはどのようなものがあるのでしょうか?自分でできる対処や、薬局などで購入できる市販の薬についても紹介いたします。

凍傷とは

凍傷は、寒さの厳しい環境にいたり、冷たい物がからだに接触していたりする状態が続くなどで、からだの一部が凍ることにより、皮膚や皮下組織、重度になると骨に障害を起こします。全身に起こるものですが、特に指、手、足、耳、鼻が障害を受けやすい場所です。

凍傷の症状

からだの組織が傷害される程度によって、以下の段階に分類されます。

  • 初期症状:皮膚に痛みを感じる、皮膚が青白くなる
  • Ⅰ度:皮膚が赤くなる、腫れが出る
  • Ⅱ度:皮膚の感覚が麻痺する、水ぶくれ(水疱)が発生する
  • Ⅲ度:皮下組織まで壊死が進行
  • Ⅳ度:骨にまで壊死が進行しミイラ化(乾燥して硬くなった状態)

Ⅲ度以上まで症状が進行してしまうと最終的には壊死部分の切断が必要になることもあるので、早い段階で処置することで重症化を防ぐことが求められます。

凍傷の処置・応急手当

それでは、凍傷にかかった場合に自分でできる処置や市販の治療薬はあるのでしょうか?皮膚がじんじん痛む、赤く腫れるなど初期段階~Ⅰ度程度の軽い症状であれば、自分で処置することも可能です。例えば、以下の対処方法があげられます。

自分でできる凍傷の対処方法

血行促進
血流を良くするため指先を動かす、手でこすってマッサージする。
濡れた衣服を取り替える
手袋や靴下など濡れている衣服をできるだけ早いタイミングで取り替える。
凍傷を起こしている部分を温める
40℃程度のお湯に浸けて20分程度温める。
薬局で市販されている外用薬(軟膏)を塗る
しもやけ(凍瘡)と同じ薬で治療が可能。
※薬剤師のアドバイスを聞き、以下のような成分の入っている薬を選ぶと良いでしょう。
  • 血行を促進する成分:トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE)、トウガラシ、ニコチン酸ベンジルエステル
  • 皮膚を保護する成分:ワセリン、ビタミンA、グリセリン、オリーブ油
  • 炎症をおさえる成分:グリチルリチン酸二カリウム

症状がⅡ度以上の場合、自己判断で誤った処置をすると症状の悪化や別のトラブルを招くことにつながりますので、以下の点に注意しましょう。

症状がⅡ度以上の場合に注意すべきこと

水ぶくれを破らない
水ぶくれが破れた部分から細菌に感染するリスクが高まる。
患部をこすらない
血行を促進しようとマッサージなどをすると組織を破壊してしまう危険がある。

症状の改善が見られない場合や症状がⅡ度以上の場合は、直ちに病院で診断・治療を受けましょう。

凍傷を防ぐ対策

凍傷は対策することで防ぐことができます。米国皮膚科学会(AAD)による「凍傷を防ぐための7つのヒント」を参考に、対策法を紹介します。

軽くてゆったりした服を重ね着
吸水性のある服を内側に着て、断熱性のある服を重ねる。一番上に防風性と防水性の高いダウンパーカなどを着る。
足や爪先の保護
吸湿性と発散性のある靴下にウールの靴下を重ね履きする。適度な断熱性と防水性があり、足首までカバーできるブーツなどを履く。からだを締め付けないものを選ぶ。
頭、耳、鼻、顔の保護
ニットキャップやフリースの帽子をかぶる。顔をスカーフやマスクで覆う。
手の保護
 断熱性のある手袋やミトンをつける。40℃前後のお湯やカイロで手を温める。(ただし、低温やけどに注意)
衣服や靴が濡れないようにする
ブーツや服の中に雪や水が入らないようにする。汗をかいてきたら、運動量を減らすか、ジャケットの前を少し開ける。
水分補給を心がける
脱水は凍傷になるリスクを高めるため、屋外作業や運動の前に水やスポーツドリンクで水分を補給しておく。飲酒は避ける。

もし凍傷にかかってしまっても、重症化する前に対処できれば治すことができます。まずは事前の対策をこころがけること、凍傷の症状に早い段階で気付くことが大事です。症状に心配な点があれば皮膚科を受診し、きちんと治療しましょう。

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