赤ちゃんが溺れた場合の応急処置

更新日:2016/12/16

赤ちゃんのおぼれ

赤ちゃんが溺れた場合、1歳を境目に、応急処置の方法が少しだけ変わります。どちらの場合も対応できるように身に付けておきましょう。ここでは、ドクター監修の記事で、赤ちゃんが溺れた場合の応急処置の方法を紹介していきます。

赤ちゃんが溺れたときの、適切な応急処置の方法を身に付けておきましょう。

まずは水から上げる

赤ちゃんが溺れた場合、まずは胸よりも下に頭が来るようにして水から上げます。次に、大きな声をかけて意識があるかどうか確認しましょう。足の裏を片手で叩いて体に反応が見られた場合は、完全に意識を失っていないということです。このとき体を揺さぶると、その反動によって水を吐き、それが気道に入ってしまう可能性があるので注意しましょう。意識がある場合は、体を拭いたうえで様子を見ますが、必ず受診しましょう。意識が無い場合は、救急車を呼びます。そして、次の方法で気道を確保しましょう。

気道を確保するには

  1. 横向きに寝かせ、きれいな指で口の中の異物を取り除く
  2. 赤ちゃんの額に片手を当てて、少しだけ押し下げる
  3. もう片方の手の2本の指を使って、あごを少しだけ上げる

このとき、乳児の場合は1本の指だけで行います。あごを上げ過ぎると、気道が詰まる可能性があるので注意が必要です。

1歳未満の赤ちゃんが溺れたときの応急処置

1歳未満の赤ちゃんが溺れた場合、気道を確保した後に背中を次のような方法で叩きましょう。

(1)うつ伏せにする

大人の片腕か太ももの上に、赤ちゃんをまたがらせるようにしてうつ伏せにします。

(2)手のひらで叩く

片方の手の平全体を使って、赤ちゃんの肩甲骨と肩甲骨の間を素早く4~5回叩きましょう。この時、叩く方の手はしっかりと広げ、指を反らせます。

1歳以上の子供が溺れたときの応急処置

1歳以上の子供への応急処置では、気道を確保した後に、大人の太ももの上などにうつ伏せにさせて、同様に肩甲骨と肩甲骨の間を強めに4~5回叩きます。

この時、姿勢は横向きでも構いません。しっかりと気道を確保してから行いましょう。また、意識があって泣いている場合には、大きな心配はありません。服を着替えさせて体を温め、呼吸を落ち着かせてあげましょう。落ち着いてから、念のために受診しましょう。水にしばらく浮いていても意識がある場合は、服を着替えさせて体を温めます。意識がはっきりとしているか、呼吸が整っているかを確認し、その後に早めに受診しましょう。

人工呼吸をする

(1)呼吸の確認

赤ちゃんの額に手を当てて、そのまま自分の頬を赤ちゃんの鼻と口に持っていき、呼吸をしているか確認します。この時、呼吸音や胸、お腹の動きに注目しましょう。5~10秒かけて全神経を集中させて確認し、呼吸が無い場合は人工呼吸をしましょう。また、意識が無い場合も人工呼吸をしましょう。

(2)気道を確保し人工呼吸

気道を確保して、赤ちゃんの鼻と口を大人の口でしっかりと覆い、1歳以上の小児の場合は鼻をつまみ、口を大人の口で覆います。1秒かけて2回息を吹き込みましょう。呼吸が戻ったか、咳をするか、体に反応がみられたか確認しましょう。これらが無い場合は心肺停止と判断されますので、心肺蘇生法へと移行します。

(3)心臓マッサージ

心臓マッサージを行う場合は、1分間に100回のペースで30回繰り返します。30回の胸骨圧迫の後に人工呼吸を2回します。この組み合わせを繰り返します。心臓マッサージは、指を胸にまっすぐに当て、胸の厚みの3分の1がくぼむ程度の力を込めて行いましょう。

後から状態が悪くなる場合がある

溺れた際に飲んだ水が肺に溜まることで、肺水腫を起こす恐れがあります。溺れた直後に異常が見られなくても、4~5時間後に呼吸困難に陥った場合は、肺水腫が疑われます。溺水後すぐに状態が回復していても、油断は禁物です。この場合は、早急に受診してください。

赤ちゃんが溺れた場合は、すぐに状態を確認し、必要であれば人工呼吸や心肺蘇生法を実行しましょう。赤ちゃんを守るためにも、必ず身に付けておくことが大切です。