舌痛症に効果のある漢方薬

更新日:2016/12/09 公開日:2016/05/23

舌痛症の治療法

舌痛症の治療に使用されている漢方薬について解説します。舌痛症治療に有効な漢方薬や、または舌痛症の治療に多く使われている漢方薬の種類、特徴について、ドクター監修の記事で解説します。

舌痛症の症状に効果のある漢方薬には、どのようなものがあるのか見ていきましょう。

舌痛症に効く漢方薬

舌痛症の治療には、漢方薬が使用されることがあります。舌痛症に効果があるとされる漢方薬は約20種類あり、舌痛症の原因となる心因的な要因を取り除く効果があるものと、ドライマウス(口腔乾燥症)からくる舌の痛みを改善するために、唾液の分泌を促す作用のある薬などがあります。これらの漢方薬を舌の状態や、体の症状に応じて服用します。

また、漢方薬の特徴として、短期間で効果が現れないことがあります。服用の多くは1~3か月、長い期間では1年ほど続けます。漢方薬による舌痛症の治療は、他の治療と合わせて行うこともあります。

心因性の舌痛症の治療に多く使われる漢方薬

加味逍遥散(かみしょうようさん)

加味逍遥散は、舌痛症の治療で最初に使われることが多い漢方薬です。薬の効果は、自律神経失調症、更年期障害、不安、イライラ、不眠、倦怠感、肩こり、便秘、生理不順、月経困難、月経痛、上半身の熱感、下半身の冷え、などの症状の改善に有効とされています。不安や不眠などの精神状態をともなう、ホルモンバランスと自律神経の乱れからくる症状に、内分泌的な調整作用と鎮静作用に働きかけます。

舌痛症のドライマウスの改善に多く使用される漢方薬

白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)

白虎加人参湯は、ドライマウスの治療に使用される漢方薬として、もっとも広く知られている漢方薬です。口の渇きが、発熱時に水を飲みたくなる状態のような症状の人に、有効とされます。比較的、体力のある人に使用されます。

麦門冬湯(ばくもんどうとう)

麦門冬湯は、のどの違和感や乾燥の症状に使用される漢方薬ですが、ドライマウスの改善にも効果があることから、舌痛症の治療に使用されています。白虎加人参湯と比べて、体力が中程度以下に低下している方に処方されます。

五苓散(ごれいさん)

舌痛症では、舌に歯のあとがついていることがあります。この原因の多くは、食いしばることによるものです。食いしばりは日中や夜間に、無意識に行われ、口腔内にさまざまな問題を起こし、また唾液が出にくくなります。

五苓散は、ドライマウスに効果があるとされる漢方薬です。漢方では舌に残る歯のあとは、体内の水分代謝が不十分な状態と考えられ、五苓散は水分代謝の調整をする作用があり、体力を問わずドライマウスの治療に使用されています。

舌痛症の治療にはこのように漢方薬が使われることがあります。ですが体質的に合わなかったり、まれに副作用が出たりこともありますので、医師と相談のうえ、体の状態に合った漢方薬を処方してもらいましょう。

つまり漢方薬の選び方は、症状で選ぶというより、その方の証(しょう:体質や体力、体格や症状の現れ方などの個人差)によって治療法を選択することが原則です。