病院で処方される舌痛症の薬とは

更新日:2016/12/09 公開日:2016/05/23

舌痛症の治療法

舌痛症の治療に病院で処方される薬について解説します。心因性のものからドライマウスなど、それぞれ舌痛症の原因に合わせた薬の種類と、その効果についてドクター監修の記事で解説します。

病院で処方される舌痛症の薬は、どのようなものがあるのか見ていきましょう。

抗うつ薬による舌痛症治療

心身症が原因の舌痛症では不安や不眠をともなうこともあり、抗うつ薬を使った薬物療法が有効とされています。

抗けいれん薬(クロナゼパムなど)

脳の活動を抑えることで、気持ちを落ちつかせる効果があります。抗不安作用、睡眠作用、筋弛緩作用、抗けいれん作用があり、抗不安作用は不安や緊張を和らげる効果があります。弛緩作用は身体の緊張をほぐすことで、睡眠作用もあり、不安からくる不眠にも効果が期待できます。

TCA:3環系抗うつ薬(トリプタノールなど)

気分の落ち込みや、やる気の低下、悲観的など、うつ状態の治療に使用する薬です。脳内の神経伝達物質のノルアドレナリン(意欲を高める)とセロトニン(不安を和らげる)の量を増やして、神経の働きを促進することで、意欲を高めて気分を楽にします。

SSRI:選択的セロトニン再取り込み阻害薬(パキシル、ルボックス、ジェイゾロフトなど)

不安障害やうつ症状の要因には、脳の神経伝達物質のセロトニン不足が考えられます。セロトニンが不足すると精神的に不安定な状態になります。SSRIは脳で分泌されたセロトニンの吸収と分解を抑えて、脳内に長くとどまるよう働きかけます。

SNRI:セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(トレドミン、サインバルタなど)

気分の落ち込みや不安を改善するセロトニンの増加と、意欲を高めるノルアドレナリンの濃度を増やす効果があります。前頭葉のドーパミンの増量にも働きかけて、快楽や気力を改善する効果が期待できます。

NaSSA:ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ薬(リフレックスなど)

セロトニンとノルアドレナリンの神経伝達の活動を高めることで、不安をやわらげて意欲を高めます。気分の落ち込み、意欲の低下、不眠に効果があり、不安や緊張をほぐして気持ちを楽にします。

ドライマウス(口腔乾燥症)の薬

舌痛症では、唾液が少なくなり口腔内が乾燥する、ドライマウスが原因の一つとして考えられます。

サリグレン、エボザック

サリグレン、エボザックは副交感神経を刺激して、唾液の分泌を促進することでドライマウスを改善します。薬の作用が強いため、持病がある方は考慮が必要になります。

亜鉛欠乏症の舌痛症の薬

体の微量元素(鉄、亜鉛など)が不足すると舌痛症の症状が現れることがあります。特に亜鉛が不足すると、皮膚や粘膜の傷が治りにくくなることや、味覚障害をおこすこともあります。亜鉛不足による舌痛症の治療には、亜鉛が含まれる薬やサプリメントを服用します。

1日に必要な亜鉛摂取量は、成人男性で12mg、成人女性は9mgです。そして1日の亜鉛摂取上限量は成人男性で40~45mg、女性で30~35mgです。亜鉛を多く摂取すれば効き目が早くでるということはないので、医師の指導に従って摂取するようにしてください。

プロマック

プロマックは医療機関で処方される胃の粘膜を保護する薬ですが、この薬には亜鉛が含まれており、亜鉛不足の際にも処方され、1日に亜鉛34mgの摂取ができます。

アエンダM

亜鉛を補給することができる、栄養機能食品(サプリメント)です。1錠に亜鉛10mgが含まれており、症状に応じて1日に1~3錠を服用します。

その他にも各社から亜鉛のサプリメントは販売されています。

舌痛症の治療には原因により、抗うつ薬やドライマウスの改善、亜鉛補給を目的とした薬が処方されます。舌痛症の薬は病院での検査をもとに症状に合った薬を服用しましょう。