口腔灼熱症候群と舌痛症の違い

更新日:2016/12/09 公開日:2016/05/23

舌痛症の治療法

口腔灼熱症候群と舌痛症の違いについて解説します。口腔灼熱症候群の特徴と、口腔灼熱症候群と舌痛症との分類、病院で行われる治療方法や舌痛症との共通点について、ドクター監修の記事で解説します。

口腔灼熱症候群と舌痛症は、どこが違うのでしょうか。それぞれの特徴と共通点とはどのようなものか見ていきましょう。

口腔灼熱症候群とは?

口の中の灼熱感や異常感覚が、1日に2時間以上にわたって続き、3か月を超えて痛みをくり返す症状を言います。

口腔粘膜や感覚検査などの診察では正常とされて、あらゆる方面から検討されるも、決定的な原因は現在でも不明な突発性口腔顔面痛(原因不明の顔面を含め口やあごの痛み)になります。発症率は0.7~15%とされ、舌痛症と同じく50~70歳代の女性に多くみられることが特徴です。

バーニングマウス症候群とも呼ばれる理由

口の中が「ヒリヒリ」「ピリピリ」と焼けるような痛みやしびれなどを引きおこす症状があることから、バーニングマウス症候群とも呼ばれます。多くは舌の痛みを感じますが、口の天井にあたる部分の口蓋(こうがい)や、唇、頬の粘膜、口底など他の口腔粘膜にも症状がでます。口の乾燥からくるドライマウス(口腔乾燥症)、のどの渇き、味覚の変化や、苦味や金属味を感じるなどの症状もでます。

食事や何かに集中しているときは症状が軽くなる傾向がありますが、口腔内の痛みで夜間眠れない睡眠障害をおこすこともあります。長く症状が続くと、うつ病の原因になることがあります。

口腔灼熱症候群と舌痛症の違い

口腔灼熱症候群は、連日にわたって続く口腔内の痛みを言います。舌痛症との違いは、舌痛症の痛みが舌に限られていることに対して、口腔灼熱症候群は舌の痛みの他にも、口の天井(口蓋)や唇などの口腔粘膜にも症状がでる特徴があります。

しかし、舌痛症と口腔内灼熱症候群の違いについては、舌痛症は口腔内灼熱症候群の一つに含まれる病気として考えられる場合や、口腔灼熱症候群と舌痛症は別の病気とする考えなど解釈は分かれています。

日本では、舌に痛みがある病気を舌痛症とする考えが一般的ですが、海外では口腔内灼熱症候群の一つに舌痛症は含むと考えられる傾向があります。

近年では、口腔内灼熱症候群の要因は、身体の感覚をつかさどる神経系の障害からくる痛みの発症、神経障害性疼痛(ニューロパシックペイン)の可能性が、注目されるようになりました。

口腔灼熱症候群の治療方法

基本的には、舌痛症と同じ治療方法になります。口腔内灼熱症候群の原因は不明なことが多く、舌痛症と同様に心因的な問題からくる痛みや、中枢神経の問題の関連も考えられています。

検査の結果から、口腔カンジダ症、ドライマウス、舌炎、口内炎、亜鉛などの微量元素の不足、歯の不具合など、原因が明らかになったものは、それぞれの症状に合わせて治療を行います。心因的な問題が原因とされる口腔灼熱症候群には、抗うつ薬、向精神薬の服用で症状の改善がみられます。

口腔灼熱症候群と舌痛症の違いは、舌痛症は痛みが舌に限られていることに対して、口腔灼熱症候群は口腔内の痛みを指します。明確な違いについては解釈が分かれますが、治療方法など共通する部分がある病気です。