更年期で舌が痛いのは舌痛症かも?

更新日:2016/12/09 公開日:2016/05/23

舌痛症のよくある疑問

更年期になるとみられる身体の変化と、更年期になるとなぜ舌が痛くなりやすいのか、舌痛症の要因として考えられる更年期の症状について、ドクター監修の記事で解説します。

更年期と舌痛症は、どのような関係があるのでしょうか。更年期にみられる体の変化と、舌痛症を引き起こす要因とはどのようなものか見ていきましょう。

更年期障害からくる体の変化

更年期とは、閉経をはさむ前後10年ほどの期間のことを言います。閉経の平均年齢は50歳といわれ、年齢的には45~55歳くらいが更年期とされますが、個人差は大きく人によって違いがあります。この閉経が近くなる時期から女性の身体にはさまざまな変化がおこり始めます。

更年期障害の原因は、女性ホルモンが乱れることにあります。閉経前になると卵巣から分泌されていた、女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌量は急激に減少し始めます。エストロゲンが減少しても、下垂体では抱卵刺激ホルモンを分泌させて、エストロゲンに以前と同じ量を分泌させようと働きかけます。この作用により、2つのホルモンのバランスは崩れてしまい、自律神経のバランスも乱れます。

自律神経には重要な役割があり、心臓、胃腸、血管など、全身の機能をコントロールしています。更年期障害による自律神経の乱れは、全身に体調不良おこす原因となり、月経異常、のぼせ、ほてり、発汗、冷え、イライラ、不眠、孤独感、頭痛、高血圧などの症状が現れます。

これらの体調不良に悩まされて病院で検査をしても、明確な原因となる病気は見つからず、症状の現れ方に波があるのも更年期障害の特徴です。

更年期と舌痛症の関係

舌痛症の明らかな原因はわかっていませんが、特徴として若い女性や男性の発症は少なく、40代以上の女性に多くみられます。特に閉経後の女性の発症率は12~18%と多く、閉経後の舌痛症患者には、唾液中の卵胞ホルモンの数が減少していることから、更年期の女性ホルモンが影響する内分泌機能異常が舌痛症と関係しているのではないかと考えられています。

しかし、舌痛症の原因になるストレスやうつ傾向の強さは、ストレスホルモンの濃度と関係しても、更年期による女性ホルモンとストレスホルモンの変化が舌痛症の発症にどのような影響をもたらすかわかっておらず、更年期と舌痛症の関係は明らかになっていません。

女性ホルモンの減少からくる口の渇き

舌痛症の要因とされるひとつに、口が渇くドライマウス(口腔乾燥症)があります。ドライマウスは唾液が少なくなることで、粘膜の保護ができず舌が傷つきやすくなり炎症をおこして痛みを感じます。更年期障害には口が乾きやすくなる症状があり、ドライマウスをおこしやすい状態にあります。

唾液線は性ホルモンと関係が深く更年期に女性ホルモンが減少すると、唾液腺は影響をうけて、唾液の量が減りやすくなります。また、更年期にみられる自律神経の乱れも交感神経に影響し、唾液は減少してドライマウスの原因になります。更年期になると不安感が強くなることもあり、ストレスなど心因的な原因からも唾液の量が減ることで更年期は舌痛症の要因となるドライマウスになることが多いと考えられます。

舌の痛みは閉経後の女性が多く発症することから、更年期と舌痛症の関係が考えられ、明らかにはなっていないものの、更年期は舌痛症の要因となるドライマウスが起こりやすい体と言えます。ドライマウスを予防してストレスをためないよう心がけましょう。

ドライマウスかどうかは、一般的なガムテスト(ガムを噛んでもらいながら、唾液分泌量を計測するテスト)によって、わかります。医療機関にて相談してみましょう。