便失禁の治療(5)バイオフィードバック療法ほか専門的治療

更新日:2016/12/09 公開日:2016/05/22

便失禁の検査・治療法

便失禁の治療法である「バイオフィードバック療法」「アナルプラグ」「逆行性洗腸法」について、ドクター監修の記事で解説します。便失禁を防ぐための方法はいくつかあります。症状や生活スタイルに合わせて選びましょう。

便失禁の治療法であるバイオフィードバック療法やアナルプラグ、逆行性洗腸法をご紹介します。

バイオフィードバック療法

肛門の正しいしめ方や力の入れ方を訓練することをバイオフィードバック療法と言います。肛門をしめているつもりでも、実際にはおしりの筋肉だけしか力を入れられていない人が多いのです。きちんと肛門をしめることができているのか、肛門に圧力センサーを入れ、画面で肛門括約筋の動きを確認します。こうすることで、正しいやり方で肛門括約筋を収縮できるようにするというわけです。

バイオフィードバック療法では、肛門筋電計やPFM(Pelvbic Floor Muscle)トレーナーという専用の機器を使用します。自宅で他人の手を借りずに行うことも可能です。1回15分〜30分ほどの訓練なので、続けて行うことも難しくもないでしょう。バイオフィードバック療法を実践した患者の7割が、便失禁の改善が見られたという報告があります。

アナルプラグ

スポンジ状の柔らかな素材で肛門に栓をして便失禁を防止する方法です。アナルプラグは、肛門タンポンとも呼ばれており、生理用タンポン同様、入浴や水泳などにも使うことができます。また、下痢でも関係なく使用できるのも魅力と言えます。さらに、最長12時間連続して挿入しておくことも可能です。トイレに行くまで我慢ができることはメリットですが、肛門に入れ続けて違和感が強い場合は、別の方法をおすすめします。

逆行性洗腸法

肛門から500~1000mlのぬるま湯を入れて、大腸にたまっている便を洗い流す方法です。すべての便を出すためには1時間ほどかかります。逆行性浣腸法は1~2日に1回、朝に行う必要があるので手間がかかる点がデメリットかもしれません。しかし、大腸の中に便がなくなってしまえば、その後23時間は便失禁の心配をすることなく過ごせるでしょう。直腸に便が残っていると漏れる可能性があるので、そのような心配がある場合は、あわせて浣腸も行います。

便失禁となっている原因や症状、生活などの状況に合わせて治療法や対処法を選ぶことが大切です。自分の状態をきちんと把握して、希望する治療法を専門の医師に相談しましょう。