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白いシミ!白斑(尋常性白斑)の原因・治療法

更新日:2018.01.30
公開日:2016.06.14
ドクター画像
この記事の監修者
スキンケア大学参画ドクター

何らかの原因で肌に白い斑点ができる白斑(はくはん)は、「尋常性白斑(じんじょうせいはくはん)」という皮膚病です。この尋常性白斑の具体的な症状や原因、合併症、治療法などについて、ドクター監修の記事でその概要を解説します。

尋常性白斑(じんじょうせいはくはん)は幅広い年齢層で発症し、古来より「白なまず」といわれたり、簡易的に「白斑(はくはん)」などと呼ばれたりすることも多い、皮膚の病気です。

肌が部分的に白くなる尋常性白斑

尋常性白斑とは、何らかの原因で皮膚の色が抜けて白い斑点ができる後天性の皮膚疾患です。斑点の大きさや形状はさまざまで、複数の斑点が集まって大きくなることもあります。

尋常性白斑で肌が白くなるメカニズム

尋常性白斑が起こる際、皮膚の内側では「メラノサイト」と「メラニン」の動きが深く関わっています。その解説には、肌にシミができる仕組みからひも解くことができます。

シミができる仕組みをふりかえる

日差しを浴び、肌が紫外線の刺激を受けるとメラノサイト(色素細胞)がメラニン(色素)を生み出します。すると、メラニンは「ケラチノサイト」と呼ばれる表皮の大部分を占めている細胞内に留まり、紫外線から細胞の核を守る働きをします。このメラニンは通常、新陳代謝によって消失しますが、一部残る場合があります。それがいわゆる「シミ」です。

白くなるのはメラノサイトの減少・消失

尋常性白斑の症状発生のメカニズムには、このメラニンを作り出すメラノサイトが減少したり、消失したりすることで発症するといわれています。

白斑ができる根本原因はわかっていない

このような症状が起きる根本的な原因については、残念ながらはっきりわかっていません。しかし、関連があるとされる原因は、自己免疫によるものや神経によるもの、遺伝性のものなど複数あると考えられています。

これらの考えられる原因については『白斑ができる原因って?』で詳しく解説しています。

尋常性白斑の合併症

尋常性白斑は、合併症を発症するケースが多く見られます。

自己免疫性甲状腺機能異常や膠原病、シューグレン症候群、慢性C型肝炎、糖尿病、円形脱毛症、悪性貧血、アジソン病、重症筋無力症などがあります。

尋常性白斑の治療法は?

尋常性白斑の治療方法としては以下のような治療法があり、併用して行われることもあります。

  • ステロイド軟膏やビタミンD3、タクロリムス軟膏などの外用薬の塗布
  • 光線療法(PUVA、ナローバンドUVB、エキシマレーザー、ライトなど)
  • ステロイド剤や免疫抑制剤の内服 など

年齢や症状程度による違い

治療法は年齢や症状の程度によって異なります。たとえば、光線療法である紫外線照射などの方法は、基本的に16歳以下には行われません。また、10代前半の思春期ごろの患者に対して 、植皮手術などの外科的治療が行われることはめったにありません。

ただ、一般的な治療法で1年以上効果が現れない場合、特に顔面など見た目に関する部分に対しては、外科的治療や脱色素療法(脱色療法)が行われることがあります。脱色療法とは、正常な皮膚にハイドロキノン・モノベンジルエーテル(モノベンゾン)軟膏を塗って脱色し、白斑部分との色の差異を無くすという療法です。

尋常性白斑の患者の生活の質を担保する方法

尋常性白斑の症状が出ると、他人からの視線が気になって思い通りに活動しにくいなど精神的なストレスも大きく、患者さんの生活の質(QOL:Quality of Life)が下がる懸念があります。また、治療をしていても長くかかる場合などもあるため、治療ではありませんが、白斑をメイクでカバーする「カモフラージュメイク」が行われることがあります。

一部の医院では、メイクアップケア外来を設けていたり、大都市圏にあるいくつかの化粧品メーカーでは医師の紹介がある患者に対し、無償でメイクの指導を行っているケースもあります。

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