難病「全身性エリテマトーデス」の助成対象!その認定の流れとは?

更新日:2017/03/17 公開日:2016/06/25

全身性エリテマトーデスのよくある疑問

全身性エリテマトーデス(SLE)は法律に基づく「指定難病」のため、診断を受けて手続きを行えば医療費が助成されることがあります。ここではSLEの診断から認定までの流れや医療費の助成について詳しく解説します。

全身性エリテマトーデスは、医療費の助成対象となる指定難病のひとつです。診断から認定されるまでの流れについて解説します。

国による難病の定義は、以下の2点になります。

  1. 原因不明、治療方針未確定であり、かつ、後遺症を残す恐れが少なくない疾病
  2. 経過が慢性にわたり、単に経済的な問題のみならず、介護等に著しく人手を要するために家族の負担が重く、また精神的にも負担の大きい疾病

(厚生省「難病対策要綱」昭和47年より)

「難病」の指定を受けている全身性エリテマトーデス(SLE)

全身性エリテマトーデス(SLE)は、「難病」と指定されている病気のひとつで、昭和47年に指定されました。

また、平成26年5月23日に「難病の患者に対する医療等に関する法律』(難病法)が成立、平成27年1月から施行されました。この中で医療費が助成される病気はあらたに「指定難病」と呼ばれるようになり、全身性エリテマトーデスもこの指定難病となっています。

一定の条件を満たす場合に医療費の助成を受けられる

全身性エリテマトーデスのように、難病の指定を受けている病気を発症し、重症度または障害の程度が中等度以上に相当する場合は、医療費の助成を受けることができます。

※重症度の基準・分類は病気によって決められています。

「特定疾患医療受給者証」の交付を受けると、治療にかかった費用の一部が助成されますが、この特定疾患医療受給者証の交付を受けるために必要な診断書「臨床個人調査票」は、国から指定された「難病指定医」でなければ作成することができません。また、難病法により、患者データ(診断書の内容)を管理システムに登録することは難病指定医だけが行えることになりました。

また、全身性エリテマトーデスでは、病気の進行に応じて身体障害者手帳の交付が可能となることもあります。申請は最寄りの市町村の福祉窓口で受け付けています。

助成象外となる場合

難病と診断されたものの、重症度あるいは障害の程度が中等度以下の場合は、軽症者とみなされ助成制度の対象外となります。つまり、全身性エリテマトーデスと診断されても、治療の必要がなく日常生活を特に支障なく行える軽快者の場合は医療費の助成を受けることはできません。

治療などで病状が軽快することで助成が受けられなくなることもありますが、病状が悪化した場合は、医師が悪化を確認した日にさかのぼって助成されます。

軽症者でも受けられる特例「軽症高額特例」とは

軽症者は助成制度の対象外となりますが、特例により助成を受けられる場合があります。これは指定難病で軽症者であっても高額な治療を続ける必要がある場合があるためです。

助成が受けられる条件としては、『医療費の総額が33,330円を超える月が、年間3回以上ある場合』です。申請する場合は、病院から医療費申告書をもらい、その他にも領収書や申請書などが必要になります。事前に、お住まいの都道府県の窓口に相談をしましょう。

全身性エリテマトーデスの診断から認定までの流れ

「指定難病」と認定され、「特定疾患医療受給者証」の交付を受けるまでの流れは、次のようになっています。

(1)難病指定医のいる大学病院や専門の病院に行く

指定医は、難病の診断や治療に5年以上従事した経験や関連学会の専門医の有資格者、研修履行者とされ、5年ごとに更新されます。

(2)難病指定医より診断を受ける

主にアメリカリウマチ学会(1997年改定)の分類基準が用いられています。

(3)「臨床個人調査票」をお住まいの市町村の保健所などに取りにいく

申請に必要な「臨床個人調査票」を窓口で受け取るか、インターネットからダウンロードして受診している医療機関に提出する。

(4)難病指定医が診断書を記入する

診断書は厚生労働省が指定する「臨床個人調査票」を使用し、全身・臨床症状、合併症、重症度、治療法、生活状況などについて記入します。

(5)都道府県で最終的な判定を受ける

全身性エリテマトーデスの最終的な判定は、都道府県が行います。

(6)「特定疾患医療受給者証」の交付を受ける:交付を受けた後、治療にかかった費用の一部が助成されます。

SLEの治療は長期間におよびます。慣れない手続きは負担が大きいものですが、医療費の助成を受けられるよう、手続きを行いましょう。もし、難病の認定についてわからないことがあったら、地域の保健所や各都道府県にある「難病相談支援センター」などの相談窓口で相談することをおすすめします。