高山病の予防法

更新日:2016/12/09 公開日:2016/06/24

高山病の治療法・予防法

高山病を予防するために知っておきたいポイントを、ドクター監修の記事でお伝えします。標高の高い場所に行く際には、特別に気をつけたい点がいくつかあります。高山病を発症しないために、事前に覚えておきましょう。

楽しみにしていた登山や旅行で高山病になってしまったら、身体も気持ちもつらくなってしまうことでしょう。高山病を予防するための心がけ、行動などのポイントを紹介します。

ゆとりのある計画を立てる

無理のない計画を組むことが重要です。標高の高い所へ旅行する際は、到着後1~2日は激しい運動は避けましょう。時間をかけて少しずつ高度を上げていくと、低酸素や気圧の低下に体が慣れやすくなります(高所順応)。

周りの人に合わせようと無理をするのは危険です。ゆっくりと着実に歩きましょう。早く歩くと運動量が増え、酸素の消費が激しくなります。とり入れられる酸素量より消費量が上回るため、高山病にかかりやすくなります。団体行動の場合は、もっとも遅い人にペースを合わせましょう。

十分な休息・睡眠を心がける

標高2,000m以上の場所に行く際は、休息や睡眠をしっかり取ります。登山の場合、標高2,000m付近で1時間ほど休憩してから、ゆっくりと登りましょう。

睡眠を取る地点の標高も重要です。最初は標高2,500~3,000m以下で睡眠をとり、より高い地点で睡眠をとるまでそこで2~3晩すごすのが理想です。日中に登った地点より、低い地点に戻って睡眠を取るのもよいでしょう。

深呼吸をする

息をゆっくり吐ききってから、十分に息を吸い込むように意識して深呼吸すると、酸素供給量が増えます。呼吸が乱れたときは、深呼吸して呼吸を整えましょう。

特に、上りの際は酸素が大量に消費されます。常に深呼吸をすると、血中酸素濃度が落ちるのを防ぐことができます。筋肉を動かすと酸素がそれだけ消費されるため、ゆっくり動くことも大切です。ベルトをきつく締めると、深呼吸しにくいので注意してください。

こまめに水分補給をする

体内の水分が不足すると、血液の粘度が上がり、血液中の酸素が正常に運ばれなくなります。1時間に1回を目安に、スポーツドリンクなどでこまめに水分を補給しましょう。利尿作用のあるカフェインを含まない飲み物が基本です。

アセタゾラミド(ダイアモックス)を服用する

高山病になりやすい体質の人は、初期症状の予防として、脳の血管を拡張して血流を増やす薬であるアセタゾラミド(商品名「ダイアモックス」)を服用する方法もあります。脳の酸素不足を解消する作用と、呼吸中枢を刺激して低酸素状態を改善する作用があります。詳しくは『高山病の薬について』をご覧ください。

その他の注意点

低酸素の環境では、胃腸の消化機能が低下しやすくなります。一度に大量の食事をとるのではなく、食事の回数を増やし、消化のいい炭水化物を中心に少量ずつ食べましょう。すぐにエネルギーになる糖分摂取も大切です。お酒の飲みすぎやタバコは、高山病と似た症状を引き起こすため、避けたほうがよいでしょう。

激しい運動は厳禁ですが、じっと動かないのもよくありません。水分を取りながら、軽いストレッチなどを行いましょう。少し身体を動かした方が、環境に身体が順応しやすくなります。衣服をこまめに着脱して、適切な保温と発汗を調整しましょう。

風邪などで体調を崩すと、高山病発症のリスクを高めることがあるため、高所への移動は中止しましょう。気圧が低くなりやすい、悪天候の日も避けたほうが無難です。

高山病は、初期症状をしっかりと把握しておき、早めに気づくことが大切です。自分で心拍や呼吸数をチェックするほか、二人一組になって、お互いの体調や顔色などを観察しましょう。

公式アプリ

fem.
fem.

毎日1つ。ドクター監修の簡単ヘルスケア・ビューティー習慣!