前立腺炎の中でも症状が強い急性前立腺炎とは

更新日:2016/12/09 公開日:2016/06/17

急性前立腺炎

急性前立腺炎(急性細菌性前立腺炎)についてドクター監修の記事で解説します。急性前立腺炎で現れる症状のほか、診断や治療の方法を知っておきましょう。急性前立腺炎は炎症がひどくなると症状が非常に重くなるので注意が必要です。

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急性前立腺炎(急性細菌性前立腺炎)は前立腺炎の中でも特に症状が強く出る傾向にあります。どのような症状が見られたら、急性前立腺炎が疑われるのでしょうか。

急性前立腺炎(急性細菌性前立腺炎)とは

前立腺に細菌が感染して起こる急性の前立腺炎です。尿道のカテーテル操作や前立腺生検などの尿路操作がきっかけになっている人は全体の約10%程度で、ほとんどの場合ははっきりしたきっかけが不明です。感染経路は、細菌が尿道や血管、リンパ管をとおって前立腺に感染して発症すると考えられています。

急性前立腺炎の症状

38度以上の高い熱が出ることが多く、初期症状として排尿痛や、排尿困難感、頻尿、残尿感、下腹部の鈍痛があります。ひどくなると歩行や座ることさえつらくなります。それに伴い、不眠・イライラ・疲労感などの症状が出現することもまれではありません。また、検査の時に前立腺を押すと痛みが強くなるという特徴があります。炎症が進むと前立腺が腫れて尿道が圧迫されるため、排尿障害が悪化し、尿がまったく出なくなることもあります。排尿の最後に血尿や白血球が混ざって白くにごった尿が出ることもあります。さらに炎症がひどくなると、重篤な全身感染症である敗血症になるケースもあるので注意が必要です。

急性前立腺炎の症状について、詳しくは『急性前立腺炎(急性細菌性前立腺炎)の症状』をご覧ください。

急性前立腺炎の原因

急性前立腺炎の原因となる菌は、主に大腸菌などのグラム陰性桿菌(いんせいかんきん)と呼ばれる菌です。これは、私たちの便の中に普通に存在している菌です。また、このほかに、クラミジアや淋菌の感染が原因で起こることもあります。

急性前立腺炎の原因について、詳しくは『急性前立腺炎(急性細菌性前立腺炎)の原因』をご覧ください。

急性前立腺炎の治療

急性前立腺炎では、内服か点滴により抗生物質を投与して安静にしていなければなりません。適切な抗生剤を2~4週間投与します。急性前立腺炎の治療に使われる抗生剤は第2・3世代セフェム系薬、BLI配合ペニシリン系薬、キノロン系薬などです。必要に応じて解熱剤をはじめとした他の薬物を使用した保存的治療が行われます。

また、強い炎症がある場合には、敗血症を引き起こす可能性があるため入院管理が必要になります。強い排尿困難に対しては、尿道カテーテル(管)を入れて排尿させることで前立腺の安静を保ちます。前立腺に膿(うみ)のたまった袋(膿瘍)ができている場合には、前立腺を切開して膿を出す手術を行うこともあります。

急性前立腺炎の治療について、詳しくは『急性前立腺炎(急性細菌性前立腺炎)の治療』をご覧ください。