突発性難聴の原因とは?

更新日:2016/12/09 公開日:2016/06/17

突発性難聴の基礎知識

突発性難聴は突然に耳が聞こえづらくなる病気ですが、明確な原因はまだわかっていません。原因として考えられているものの中からストレス、ウィルス感染、血流障害について、疑う理由と疑問点を解説します。

突発性難聴の原因として考えられるストレス、ウイルス感染、血流障害について見ていきましょう。

突発性難聴の原因とは?

人は音や声を聞くとき、外耳と中耳から伝わった振動を内耳の蝸牛(かぎゅう)のリンパ液に伝え、有毛細胞の振動によって脳へ音を伝えています。この過程で、声や音の振動を伝えることにトラブルが生じた難聴を伝音性難聴と呼び、音を感じる能力にトラブルが生じた難聴を感音性難聴、2つのタイプの難聴が混在した状態を混合性難聴と言います。

突発性難聴は、外耳と中耳は正常な状態ですが、内耳の有毛細胞がなんらかの障害を起こしている感音性難聴です。原因としては、ストレス、ウイルス感染、内耳循環障害(血流障害)などが考えられていますが、明確な原因はまだわかっていません。

突発性難聴の原因(1)ストレス

突発性難聴の原因としてストレスが考えられていますが、ストレスと難聴の因果関係ははっきりしていません。しかし、突発性難聴を発症した人に、精神的ストレス、睡眠不足、肉体疲労があった時期に発症したケースも見られるため、なんらかの関係があるのではないかと思われています。

詳しくは『ストレスで突発性難聴になることがあるの? 』をご覧ください。

突発性難聴の原因(2)ウイルス感染

突発性難聴の原因には、ウイルス感染が考えられていますが、突発性難聴を起こすと考えられるウイルスは、まだ見つかっていません。では、なぜウイルス感染が疑われるかというと、風邪にかかった後に突発性難聴になる場合があるからです。風邪のウイルスの存在が突発的な難聴を起こすことも考えられ、ウイルス性内耳炎が突発性難聴の原因とする有力な考えがあります。

また、突発性難聴の治療では、感染症による炎症を抑える(抗炎症)作用をもつステロイド剤を使用するため、抗炎症作用が突発性難聴の治療に効果的であることもウイルス感染が疑われる要因のひとつです。

突発性難聴の原因(3)血流障害

突発性難聴は、血流障害が原因ではないかという考えもあります。血流障害(内耳循環障害)とは、内耳血管で血栓、出血、麻痺などが起こり、そのことが原因で内耳の血流が妨げられて血液が内耳に十分届かず、突発性難聴が起こる可能性があると考えられています。

しかし、突発性難聴は高齢者のみならず若年者にも多く発症することから、血栓や塞栓、出血の説明は難しいところです。ストレスや疲労が原因となる血管攣縮についても、突発性難聴は再発することがほとんどないため、血流障害との関係はまだ明確にはなっていません。

突発性難聴にはさまざまな原因が考えられますが、治療には耳鼻科での検査が必要です。症状が出た場合は早めに受診しましょう。

突発性難聴の症状に似た急性低音障害型感音難聴とは?

突発性難聴の多くは聴力の悪化と改善を繰り返さないとされ、再発はしないとされています。もしも、難聴が繰り返される場合は、突発性難聴の症状と似た急性低音障害型感音難聴が考えられます。急性低音障害型感音難聴とは、突発性難聴と同じ内耳の聴神経にトラブルが起こり難聴になる感音難聴です。特徴は低音だけに障害が起こることです。

急性低音障害型感音難聴の症状

急性低音障害型感音難聴の症状は、急激に耳が聞こえなくなる場合や、耳が詰まったように感じられる耳閉感、低音の耳鳴りや低音が聞こえにくくなることがあります。原因は、内耳の蝸牛に内リンパ液が増え過ぎたことで起こると考えられており、何度も発作を繰り返します。急性低音障害型感音難聴は「蝸牛型メニエール」とも呼ばれ、めまいを伴わないメニエール病と呼ばれています。

突発性難聴の治療法とは

突発性難聴は明確な原因が見つかっていないため、確実に治る治療法もまだはっきりとは解っていません。そのため、いくつかの突発性難聴に有効とされている治療が行われます。突発性難聴の基本は薬物療法で、複数の薬を組み合わせて用いる多剤併用療法になります。場合によっては、専門の医療期間に入院し、高気圧酸素療法などを行うこともあります。

生活習慣を見直して突発性難聴を予防しよう

ストレスと突発性難聴の関係は明確になっていませんが、なんらかの関わりがあるとされます。突発性難聴は、原因が特定できていないので、予防することも難しいのですが、誰がいつ発症してもおかしくない病気です。

ストレスは、突発性難聴に限らず、多くの病気の要因となるため、できるだけ規則正しい生活とバランスのよい食生活を送る生活習慣が重要になります。

過度の疲労や過剰なストレスの要因を改善するとともに、質の高い睡眠をとることも、ストレスをためない生活習慣につながります。そして、もしも耳の異常を感じた場合は、できるだけ早く正しい診断や治療を行うため、迷わず医療機関を受診しましょう。

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