卵巣腫瘍の症状について

更新日:2016/12/09 公開日:2016/06/23

卵巣腫瘍の基礎知識

卵巣腫瘍は、初期では気づかないことが多いといわれています。進行して自覚症状が出ても、卵巣の病気かどうかがわかりにくい場合もあります。女性にとって大変悩ましい卵巣腫瘍の症状について、ドクター監修の記事で解説します。

無症状を経て、なんらかの下腹部の異常で気づく卵巣腫瘍の症状。お腹が突き出るほど腫瘍が大きくなったり、ねじれて痛みを感じたりすることもあります。日頃、どんなことに注意しておけばよいのでしょうか。

初期の卵巣腫瘍は大半が無症状

卵巣は身体の奥(骨盤内)にあるため、腫瘍が小さい初期段階は無症状のことが多く、日常生活にも支障はありません。良性・悪性に関係なく、大きくならないと症状が現れにくいため、早期発見が難しいといわれています。

症状に気づいて受診したときには、すでに卵巣腫瘍が進行してしまっている場合もあるのです。

このようなことから、医師の間では、卵巣は「沈黙の臓器」とも呼ばれています。

卵巣腫瘍の自覚症状は下腹部の異常

腫瘍が大きくなると、お腹が張って苦しい腹部膨満感や下腹部痛、膀胱や直腸の圧迫による頻尿や便秘、リンパ管の圧迫による下肢のむくみなどが起こることもあります。さらに、腫瘍が大きくなって腹水が溜まることがあり、その際には腹囲が増大し、妊婦さんのようにお腹が前に突き出してきます。卵巣腫瘍は、巨大化すると直径30cmを超えることもあります。

急な激痛はねじれや破裂のことも

腫瘍がお腹の中でねじれてしまう「卵巣腫瘍茎捻転(けいねんてん)」になると、強い下腹部痛が起こります。

この強い下腹部痛は、ねじれる場合だけでなく「破裂」の場合にも起こります。

ねじれや破裂が起こった場合は、腫瘍が良性であっても静脈内の血流が滞ったり、腫瘍の中身がお腹の中に漏れ出てきたりするため、緊急手術が必要になります。

こんな症状があれば要注意

(1)体重は変わっていないのに、スカートやパンツのウエストがきつくなった。
腫瘍の増大や腹水がたまることで、ウエストのサイズが大きくなります。

(2)下腹部痛や腰痛がある。
卵巣腫瘍は左右どちらかに発生することが多いため、下腹部痛が片側だけのときは特に注意してください。

(3)下腹を触ると、しこりのようなはれを感じる。
手で触ってしこりが感じられるようになっていれば、病状の進行が考えられます。

(4)便秘や頻尿になった。
腫瘍が大きくなると、周辺臓器である膀胱や直腸などを圧迫し、排尿や排便に影響を与えることがあります。

卵巣腫瘍は、気づいたときにはすでに進行していることが多い病気です。それだけに、気づいた症状は見過ごさないで、婦人科で診察を受けましょう。