メニエール病に使われる治療薬とは

更新日:2016/12/09 公開日:2016/06/26

メニエール病の治療法

メニエール病では、内リンパ水腫軽減や末しょう神経障害の改善、めまいの抑制を図るために薬物療法が行われ、内服や注射、点滴によって投与されています。メニエール病で用いられる薬についてドクター監修の記事で解説します。

メニエール病の薬物療法で使われる薬についてご説明します。

メニエール病で使われる薬の種類

メニエール病の治療に使われる薬には、原因となるリンパ水腫などを改善する薬と、めまいなどの症状を緩和する薬があります。

内リンパ水腫軽減を図る薬剤

メニエール病の原因となる内リンパ水腫を軽減するためには「利尿薬」を使って体内の余分な水分の排出を促すことで、内リンパ液を減少させます。「血流改善薬」によって内耳の循環障害を解消し、血流やリンパ液の流れをよくすることも内リンパ液の減少に効果的です。「ステロイド薬」には炎症を抑えるだけではなく、血流を改善する働きもあるため、メニエール病の治療に使われることもあります。

末しょう神経障害に関する薬剤

内リンパ水腫によって引き起こされる末しょう神経障害の改善には「ビタミンB12製剤」が使われ、神経細胞の代謝や前庭神経障害を改善する効果が期待できます。

自律神経症状の抑制を図る薬剤

メニエール病はストレスによって自律神経に変調をきたすことも要因とされています。「抗めまい薬」は興奮状態にある神経を抑えて、めまいを改善する効果があります。「自律神経調整薬」は、交感神経と副交感神経のバランスを整えるために、視床下部に作用します。「制吐薬」は嘔吐や吐き気を抑えるための薬です。不安感が強いときには「精神安定剤」や「抗うつ薬」も処方され、精神を安定させることでめまいを抑制します。また、薬の服用などによって胃腸に変調をきたすときには、消化器症状の改善を図るために「胃腸薬」も処方されます。

発作が起こったときの薬物療法

メニエール病の発作が起きたときには、まずは安静にして、抗めまい薬や制吐薬を用いて、めまいや吐き気の症状を緩和します。嘔吐の症状が強く、薬を服用できない場合には、注射や点滴による投与が行われます。

抗めまい薬ではめまいの抑制効果が薄く、めまいが頻繁に起こるときは、神経ブロック療法がとられることもあります。局所麻酔薬や抗生物質を中耳に注入し、前庭神経の機能の抑制を図る方法です。

薬では抑えられないときは手術も

メニエール病は難病にも指定されている病気であり、完全に治すことは難しいのが実情です。難治性といわれる薬物治療では症状の改善が難しい症例もみられます。特に、難聴の進行は薬物療法では抑えられないケースもあります。

めまいの頻度が高い場合には、日常生活や仕事に大きな支障をきたした場合には、手術も検討するとよいでしょう。

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