ビタミンDは骨だけじゃない!免疫力や精神症状の改善にも期待

更新日:2017/05/30 公開日:2016/07/28

ビタミンの種類(脂溶性ビタミン)

ビタミンDは、免疫や精神状態にも関係しているビタミンで、インフルエンザ、ガン、花粉症などのアレルギー、うつ状態にも効果的な栄養素として期待が高まっています。ビタミンDについて、栄養療法専門のドクター監修のもと、詳しく解説していきます。

骨を丈夫にするビタミンD。そのほかにはどのような効果があるのでしょうか。摂取のポイントとともに栄養療法専門のドクター監修のもと解説します。

ビタミンDってこんな栄養

ビタミンDは、脂溶性ビタミンの一種です。ビタミンDは、日光を浴びることで、皮膚でも一部合成できます。化学名はカルシフェロールです。

ビタミンDの種類

ビタミンDには、ビタミンD2~ビタミンD7まで存在します。その中で人にとって重要なものは、ビタミンD2とビタミンD3のみとされています。なお、ビタミンD2は植物性、ビタミンD3は動物性の食品に含まれており、基本的にビタミンDとはこの2種類の総称です。

ビタミンDとUVの関係

ビタミンDはコレステロールが材料となっています。コレステロールから形成される「7-デヒドロコレステロール」は、UVの照射を受け、皮膚内でビタミンD3の元になる物質となり、これが熱を受けることで活性のビタミンD3が発生するのです。

ビタミンDの働き

ビタミンDは主に骨と免疫に働きかけるビタミンです。実際にどのような働きがあるのか見ていきましょう。

カルシウムの吸収をサポート

カルシウムは腸から吸収されますが、健康な状態でも吸収率が低いことがわかっています。ビタミンDには、カルシウムの吸収をサポートする役割があります。そのためカルシウムと一緒にビタミンDを摂ると、カルシウムを効率よく吸収することが期待できます。

インフルエンザの予防

ビタミンDは免疫の調整にも関わっている栄養です。季節性インフルエンザの予防にはビタミンDが有効であるとの報告もあります。

癌治療への効果も期待される

ビタミンDは癌治療でも期待が高まっています。

多くの癌細胞にビタミンDの受容体が認められており、ビタミンDが癌細胞の増殖の抑制や分化の誘導をすることが研究によってわかっているのです。

また、ビタミンDは遺伝子に働きかけ免疫力を増強したり、がんを抑制する可能性も指摘されています。

ビタミンDが多く含まれる食品

アンコウの肝、サケ、イワシの丸干し、ウナギのかば焼き、卵、しらす干し、干しシイタケなどに多く含まれています。各食材に含まれる100g中のビタミンDの量は以下の通りです。

動物性食品

アンコウの肝…110μg

しらす干し…61μg

イワシの丸干し…50μg

うなぎの蒲焼…19μg

スモークサーモン…28μg

サバ…11μg

植物性食品

乾燥キクラゲ…440μg

干ししいたけ…17μg

※μg=マイクログラム

ビタミンDの不足・過剰摂取がもたらす影響

ビタミンDが不足すると考えられる影響

ビタミンDが不足すると、低カルシウム血症や骨粗鬆症(こつそしょうしょう)、動脈硬化などのリスクが高まります。また、低カルシウム血症にともない、イライラ、うつなどの精神症状もあらわれることがあります。

ビタミンDを過剰摂取すると考えられる影響

ビタミンDが過剰になると、高カルシウム血症、腎障害、軟組織の石灰化障害などのリスクが高まります。

高カルシウム血症の症状として、食欲不振、嘔吐、体重減少などが起きる可能性もあります。

ビタミンDの過剰摂取はある程度身体の中で調整されているため、普段の生活で深刻に心配する必要はありません。ただし、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の治療薬として利用される活性型ビタミンDは調整されないため過剰症に注意が必要です。

妊娠中のビタミンD過剰摂取に注意

ビタミンDを過剰に摂取すると、血中カルシウム濃度が上昇し、食欲不振や嘔吐、下痢などの症状があらわれる高カルシウム血症、腎機能障害を起こす可能性があります。胎児の歯牙形成に異常をきたすこともあるので注意しましょう。

妊娠中に積極的に摂りたいビタミンや過剰摂取に注意したいビタミンについては、

『妊娠中・妊婦のビタミンの摂取について』でも解説しています。

ビタミンDを積極的に摂るとよい人

以下に当てはまる人は、積極的にビタミンDを摂取するとよいでしょう。

  • 骨や歯を丈夫にしたい人
  • 免疫力を向上したい人
  • 骨粗鬆症やインフルエンザを予防したい人
  • 日光をあまり浴びる習慣のない人
  • 冬になると体調が悪くなる人、うつ状態になる人

ビタミンDを効果的に摂取するためのポイント

ビタミンDの摂取ポイントはカルシウム

ビタミンDとカルシウムを一緒に摂取することで、カルシウムの吸収率が上昇します。

油と相性がよい

ビタミンDは脂溶性ビタミンのため油との相性がよいです。油で炒める、揚げ物にする、油分の豊富なゴマやピーナッツと一緒に摂取するなどするとよいでしょう。

体内のビタミンDの状態検査

体内のビタミンD状態をもっとも正しく知るためには、「25-ヒドロキシビタミンD(25-OH-D3)」の血中濃度を測ります。気になる場合は、医療機関で検査してみましょう。