妊婦の坐骨神経痛の対処法について

更新日:2016/12/09 公開日:2016/07/28

坐骨神経痛の基礎知識

妊婦の体のさまざまな変化のなかでも、とくに気をつけたい坐骨神経痛。その原因や日常生活において支障をきたすポイント、胎児への影響の有無、注意点などについて、ドクター監修の記事で詳しくお伝えします。

妊娠中の女性の体にはさまざまな変化があらわれます。なかでも気をつけたい坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)は、どのようにして起こるのでしょう?日常生活で気をつけること、胎児への影響の有無、どのように対処すべきか注意点などについて紹介します。

妊婦の坐骨神経痛の原因

妊娠中のさまざまな変化が招く、坐骨神経痛の原因をあげていきます。

姿勢の変化

妊娠によって10㎏前後体重が増加することで姿勢も変わります。大きくなったお腹の重さで、骨盤や腰椎(ようつい)が前に傾き、重心も前へ移動することで、体が倒れないよう背中の筋肉が後ろに支えてバランスをとります。そのため、背中や腰、骨盤周囲の筋肉が常に緊張した状態になり、腰痛や坐骨神経痛が起こるのです。

ホルモンバランスの変化

妊娠3か月頃から分泌される卵巣ホルモンの一種「リラキシン」が、出産時に胎児が狭い骨盤を通れるよう関節や靭帯(じんたい)をゆるめます。そのため、ゆるんだ骨盤や背骨を支えようとして筋肉が緊張し疲労してしまい、腰痛や坐骨神経痛を起こします。

下半身の血行不良

とくに妊娠後期の子宮が大きくなる時期、お腹や骨盤内で血管が圧迫されることで、腰や足の冷え、むくみ、痛みなどが起こりやすくなります。

精神的な不安、ストレス

妊娠中、流産を防ぐために分泌が活発になるプロゲステロン(黄体ホルモン)ですが、増えすぎると気持ちが落ち込んだりイライラなどを引き起こします。また、コーヒーやお酒など好きなものを我慢したり、常に自分の体に気を配ったりといった、妊婦や母親としてのプレッシャーのなどによっても大きなストレスとなります。これらのストレスが腰痛や坐骨神経痛につながることも考えられます。

妊婦の坐骨神経痛の対処法

妊娠中の坐骨神経痛は、十分に体をいたわりながら対処しましょう。

体を温める

妊娠中の坐骨神経痛の原因となる血行不良や筋肉の緊張によって、むくみや冷えを感じやすくなります。

坐骨神経痛を悪化させないよう、まずは無理をせず体を温めます。入浴や足湯、電気毛布などで下半身を温めるとよいでしょう。

腰痛用ベルトを使うのも効果的

妊娠中の腰の負担を軽減する腰痛用のベルトを使うのも効果的です。骨盤をしっかり支えて固定することで痛みを軽減。坐骨神経痛になる前から、予防として使うのもよいでしょう。

マッサージでほぐす

お尻や腰まわりなど硬く緊張した筋肉や冷えて痛いところを、やさしくマッサージしてゆるめたり、温めたりするのも効果的。旦那さんやご家族にさすってもらう程度でもよいですね。

妊婦の坐骨神経痛の対処における注意点

妊婦の坐骨神経痛の治療については、まず婦人科の医師に相談し、原則的に安定期に入ってから受けてください。

日常生活では、正しい姿勢で座ることを心がけましょう。背中を丸めて椅子に座ったり、横座りや足をお尻の外に開いたぺたんこ座りは、骨盤や背骨に負担を与える原因になります。

また、寝るときも、背中と腰を丸めて、ひざを軽く曲げて横向きで寝るのが、腰とお尻に負担がかかりにくい寝方です。腰やお尻で痛みが左右どちらかにある場合、痛いほうを上にして寝るとよいでしょう。