肌や髪によい?亜鉛の効果と亜鉛を多く含む食品、過剰摂取について

更新日:2016/12/16 公開日:2016/07/26

ミネラルの種類(6)亜鉛

亜鉛はDNAやタンパク質の合成に関わっており、私たちの体になくてはならない重要な栄養素です。具体的にどのような働きをしているのか、亜鉛の体における効果について、栄養学専門医師の監修の記事で詳しく解説します。

亜鉛が不足すると味覚が鈍くなるとよくいわれますが、亜鉛は味覚以外にも、私たちの体にさまざまな形で働いています。ここでは、亜鉛の具体的な効果を詳しく解説します。

皮膚に対する効果

亜鉛は、タンパク質の合成やDNA、RNAの合成に関わる酵素の構成成分です。そのため、細胞分裂を促し皮膚の健康を保つ効果があります。

傷を治す効果

皮膚に傷ができると、亜鉛を構成成分とする酵素が代謝を促進させ、傷ついた部位の細胞分裂を活発にします。人体の設計図であるDNAを合成し、材料となるタンパク質を合成することで傷ついた部分を修復します。反対に亜鉛が不足すると傷の治りは遅くなります。

よって、亜鉛は創傷治癒(傷が治っていく様)に欠かせません。研究によれば、軽度の亜鉛欠乏症であっても、日常の組織損傷からの回復が阻害されるとしています。ポーレスらによる比較対照試験によると、1日3回50mgの亜鉛を硫酸亜鉛として経口投与された人では、手術の傷の治癒期間が43%まで短縮されたという報告があります(Ann Surg.1967)。

健康な肌を保つ効果

健康的で美しい肌に必要不可欠なコラーゲンの合成にも亜鉛が役立ちます。亜鉛を十分に摂取することでコラーゲンを合成する代謝反応が促進され、健康な肌を維持する効果が期待できます。

アンチエイジング効果

老化の過程は※フリーラジカルに基づくことを示唆するエビデンスは数多くあります。スーパーオキシドディスムターゼ (Superoxide dismutase:SOD)とは、人体内で発生した有害な活性酸素を無毒化する酵素です。活性酸素は呼吸をする限り必ず発生し、細胞を攻撃して肌のシミの原因となります。亜鉛を十分に摂取することでSODが活性化されて肌の老化を防ぐ効果が期待できます。

細胞に対するフリーラジカル損傷の多くは、酸素遊離ラジカル、または、より一般的には活性化酸素種(Active oxygen species:AOS)に関連し、AOSにはフリーラジカルに加えて、非ラジカル種をも含んでいます。AOSは遺伝物質を傷つけ、細胞膜では脂質の過酸化を招き、細胞膜に結合している酵素を不活化します。抗酸化物質として亜鉛は重要で、増大するAOS活性から細胞を守ってくれます。

※フリーラジカルについては『知ってるようで正しく知らない「フリーラジカル」とは?』をご覧ください。

成長に対する効果

細胞分裂や新陳代謝に関わる亜鉛は、健全な成長のためには非常に重要な必須ミネラルです。細胞分裂が盛んになっている胎児や成長期の子供には特に重要な栄養素で、不足していると成長障害を引き起こす可能性もあります。

毛髪に対する効果

毛根には亜鉛が多く含まれており、亜鉛を十分な摂取は髪のスムーズな成長につながります。また、亜鉛は髪の表面で髪を刺激から守る「キューティクル」の生成にも関わっており、髪の質を保つためにも重要な栄養素です。

ホルモンに対する効果

亜鉛はホルモンを合成するためにも必要不可欠なミネラルです。ホルモンは人体内で分泌される内分泌物で、生殖や血圧の調整、血糖の調整などさまざまな部分で働く物質です。亜鉛は甲状腺から分泌される甲状腺ホルモン、生殖器から分泌される性ホルモン、膵臓(すいぞう)から分泌されるインスリンの分泌に大きな影響を与えます。

感覚機能に対する効果

人間の味覚は舌に存在する味蕾(みらい)という感覚器官が司っています。味蕾は細胞分裂が盛んな器官なので亜鉛が不足すると働きが衰えます。亜鉛不足になると味覚障害が現れることが多いため、味を感じづらくなった場合は亜鉛不足も原因として考えられます。

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