亜鉛の過剰摂取は身体にマイナス?

更新日:2016/12/09

ミネラルの種類(6)亜鉛

亜鉛は人体に必要不可欠なミネラルです。しかし、過剰摂取すると吐き気や嘔吐、腹痛、低血圧などの症状が出ることがあります。亜鉛の過剰摂取とはどの程度の摂取量をいうのか、一日の基本摂取量とあわせて栄養専門医師の監修の記事で説明します。

亜鉛は不足することが多く、人体において欠かせないものですが、極端に過剰摂取した場合は人体にマイナスになることがあります。サプリメントで亜鉛を摂取することがある人は、自分にとっての適正量である必要があります。それでは、亜鉛の一日の摂取量の目安と、過剰摂取量、また過剰摂取した場合の症状などについて説明していきます。

亜鉛の過剰摂取とは、どのぐらいの量を指すのか

亜鉛の一日の摂取推奨量は、成人男性で10mg、成人女性で8mgとされています。

一方、耐用上限量は、成人男性で40~45mg、成人女性は35mgとされています。これは一日の摂取推奨量の4~5倍程度の数値となります。耐用上限量を超えるには、食品の中でももっとも亜鉛の含有量が多い牡蠣を305g(大き目の牡蠣18個ほど)食べる必要があります。そのため、通常の食生活を送る限りはほとんど心配ありません。亜鉛の過剰症を心配するケースはサプリメントなどで過剰に摂取した場合、亜鉛メッキされた容器などが酸性食品を入れることで亜鉛が溶け出した場合、特定の薬剤を飲んだ場合などになります。

亜鉛を過剰摂取した場合に起きる症状とは

耐用上限量を長期間摂取し続けた場合は、まれに以下のような症状が出ることがあります。

  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 腹痛
  • 低血圧
  • 下痢
  • 黄疸
  • 胃障害
  • 腎機能障害

また、1回の摂取で1000mgを超える亜鉛を摂取するなどといった急性亜鉛中毒はわずかしか報告されていません。亜鉛の中毒症状は、一般的な体調不良の症状と非常によく似ているため、なかなか亜鉛中毒と気づきづらいのが特徴です。

慢性的に亜鉛を過剰摂取することで、まれに下記のような症状が現れる場合もあります。

  • 相対的に鉄が欠乏することによる貧血症状
  • 相対的に銅が欠乏することによる貧血症状
  • 免疫障害
  • 性機能の低下
  • 味覚や嗅覚機能の低下
  • 善玉コレステロールの低下
  • 抗酸化機能の低下

亜鉛と銅

銅は亜鉛の大量摂取に対して感度が高いのが特徴です。亜鉛を大量投与後に、銅濃度とセルロプラスミンの低下、及び貧血が確認されています(Patterson et al 1985, Porter et al 1898)。

亜鉛と薬剤

亜鉛はNSAID(非ステロイド性抗炎症剤:アスピリン、イブプロフェンなど)の効果を減弱させます。NSAIDを服用中の人は亜鉛サプリメントの服用前に医師と相談しましょう。

亜鉛の恒常性

組織中の亜鉛濃度と亜鉛が関わる代謝活性は、食事からの亜鉛摂取量が大きく変動しても維持されています。これには、吸収と排泄の両方が関わっていると思われます。亜鉛摂取が増加すると、吸収量が減少し、小腸からの亜鉛排泄が増加しますが、尿からの亜鉛損失は一定に保たれます。

亜鉛摂取が非常に足りない場合は、亜鉛吸収率が6~8割まで高まり極めて効率的に吸収され、糞便への損失は0.5㎎/日未満にまで低下します。

最後に・・・

亜鉛は他の多くの微量元素に比較して毒性は低いです。

あらゆるストレスで亜鉛は欠乏しやすく、亜鉛の必要量は個体差があります。

自分にとっての適正量は、症状と病態と検査を参考に医師と相談して決めていくのが理想的です。

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