ばね指の主な症状について

更新日:2016/12/09 公開日:2016/08/23

ばね指の基礎知識

ばね指を発症するとどのような症状が出るのか、こちらのドクター監修の記事で解説しています。発症しやすい部位や、日常生活の中でできる予防方法に関しても説明しています。ぜひ参考にしてみてください。

ばね指の症状の特徴を理解しておくと、症状が出現した場合に悪化しないよう注意しながら生活したり、医療機関に受診するなど適切な対応をとることができます。ここでは基本的な症状と発症しやすい部位、予防方法をご紹介します。

ばね指の症状

ばね指は、腱鞘炎の一種です。指の付け根に腫れや痛みが出現したり、指が思う通りに曲げ伸ばししにくくなる病気です。指を曲げる筋肉の腱(屈筋腱=くっきんけん)を包む滑膜性腱鞘(かつまくせいけんしょう)や、滑膜性腱鞘が通過するトンネル状になった靭帯性腱鞘(じんたいせいけんしょう)に炎症が起こることで発症します。

ばね指の症状は3つの段階に分けられます。

初期段階・初期症状

  • 指の跳ね返りが微弱
  • 指を動かすときのみ痛みを発症
  • 親指の付け根などに違和感

※日常生活レベルでは支障をきたさない段階です

中期・末期段階の症状

  • 曲げた指が戻りづらい
  • 指の跳ね返り症状を発症
  • 指の屈伸が困難
  • 痛みがやや強い

※日常生活にも徐々に支障をきたし始めます

末期段階

  • 指の屈伸が全くできない
  • 自力での指の運動ができない
  • 無理に動かすと激痛が走る

※日常生活にかなりの支障を及ぼす状況です。

滑膜性腱鞘もしくは靭帯性腱鞘に炎症が起き、肥厚(腫れて膨張した状態)すると、滑膜性腱鞘に包まれた腱が靭帯性腱鞘のトンネルをスムーズに通れなくなります。通りにくくなっている部分で引っかかりを感じ、ひどい場合は靱帯性腱鞘の中を通れないために指の曲げ伸ばしができなくなり、腫れや痛みが増してしまいます。滑膜性腱鞘に包まれた腱が、通りにくい靭帯性腱鞘のトンネルを抜けたあとは正常の動きに戻るため、それまで腱にかかっていた力が一気に開放されます。そのため、勢いよく指が動くことからばねが弾けること(ばね現象)に例えてばね指と呼ばれています。

ばね指になると腱鞘に炎症が起こっているため、熱を持ち、腫れることもあります。肥厚した腱鞘を押すと痛みを感じます。症状が進行すると指の曲げ伸ばしが自力でできなくなり、曲がったままの指をもう片方の手で無理やり伸ばさなければ伸びなくなってしまうこともあります。

また、痛みがあったり、動かしにくいからといって、指を動かさないようにしていると、関節が固くなる拘縮(こうしゅく)を引き起こしてしまう場合があります。ばね指を放置しておくのは危険ですので、指の症状からばね指が疑われるときは専門の医療機関に相談することをおすすめします。

発症しやすい部位

症状はすべての指に発症する可能性がありますが、その中でも特に親指、中指、薬指に発症しやすいとされています。

左右では右手に多く、男女比では1:2~6と、女性に発症することが多いといわれています。痛みは指の付け根(MP関節)に、拘縮は指の第2関節(PIP関節)に起こることが多いとされています。その理由として、ばね指は指の付け根(MP関節)に腱の肥厚ができやすく、腱鞘との摩擦が強くなったことで炎症が起こるからです。

また、指の付け根(MP関節)に腱の肥厚ができたことで、浅指屈筋・深指屈筋の腱の走行と腱が付着している骨の関係から、指の第二関節(PIP関節)が伸びにくくなるため、拘縮は指の第二関節に出現しやすいといわれています。

ばね指の予防法

ばね指は、細菌など別の理由を除けば指の使い過ぎが原因となる場合が多く、腱鞘の摩擦による炎症から発症します。そのため、指を酷使しすぎず、適度に休憩をとることが効果的です。炎症が起きると熱を感じることがあります。その場合は患部を冷やすことで炎症を抑えることにつながります。

また、筋肉の伸張性が乏しく、強い緊張状態になっていると摩擦を引き起こしやすい状態となります。緊張を和らげるために各指や手首をゆっくり反らし、20秒間ストレッチを行いましょう。

予防法の詳細については、別のページでまとめています。より詳しく知っておきたいという方はそちらも参考にしてみてください。『ばね指にならないための対策、予防法』