口腔癌(がん)が疑われる場合に行われる検査とは

更新日:2016/12/09 公開日:2016/10/27

口腔癌の検査・治療

唇や口の中に違和感やできものがあるなど、口腔癌(がん)が疑われる場合、病院ではどのような検査が行われるのでしょうか。本記事ではドクター監修のもと、病院での口腔癌の検査内容について詳しくお伝えします。

※医師監修による一般的な情報提供となります。記事内の情報だけで自己判断せず、医療機関での受診の参考としてください。

唇の内側に違和感や痛みがあり、できものができている場合、口内炎の可能性もありますが長期間、消えない場合は口腔癌の可能性もあります。その場合、病院ではどのような検査をするのでしょうか。

診察の流れ

まず、現在の症状の詳細を知るために問診を受けます。問診では、主に以下のようなことについて答えます。

問診

  • 異物の存在にいつ頃気づいたか
  • 当初痛みはあったか
  • 今は痛むかどうか
  • タバコは吸うか
  • 酒は飲むか
  • 同様の症状を感じたことはあるか
  • (感じた場合)それはいつ頃か
  • (感じた場合)病院で受診したか
  • 親、兄弟、祖父母などにがん患者はいないか

いずれも診察のために重要な質問となり、秘密は保持されますので、すべて正直に伝えましょう。

採血

血中の白血球やリンパ球などについて調べるために行います。

腫瘍マーカー検査

採血と同時に検査を行います。がん細胞ができることで増える物質を調べ、身体の状態を診ます。腫瘍マーカーは、がんに罹患し、病状が落ち着き安定した後も定期的に行います。再発の有無を確認するためです。

医師による視診と触診

病変の大きさを測り、触診で硬さを調べます。同時に口腔内をくまなく調べ、他に異物やただれている部分がないか確認します。首のリンパ節を中心に頸部の触診を行います。

画像診断と細胞診

咽頭部など肉眼で直視することが難しい場合には、先端にカメラを付けた内視鏡で確認し、カラー写真を撮ります。しかし、写真で確認できるのは露出している部分の大きさと色のみで、がん細胞が周りに広がる度合い(深さ)を調べることはできません。そのため、プローブと呼ばれる器具を皮膚に当て、超音波を発してその跳ね返りを画像にするエコー検査や、X線を照射するレントゲン撮影を行います。レントゲンは病変のある場所だけを局所的に撮影すると同時に、口腔内を幅広くパノラマ撮影して、他にも見えない場所に病変がないか調べます。

最後に、病変の表層部を軽くこすって細胞を採取し、専用の特殊な薬品で染色し、どのような細胞なのか顕微鏡で調べます。細胞診は設備とスタッフが揃った病院なら、数時間もかからずに所見を出してもらえます。

がんが疑われる場合

さまざまな検査の結果、口腔癌という診断が下った場合、さらに全身を調べます。他の場所に転移していないか確認する必要があるからです。その場合、CT、MRI、PET検査などを行います。また、がんがある場合は、他の部位にも別のがんがある(ダブルキャンサー)可能性もあるので、上部消化管内視鏡、下部消化管内視鏡などを用いて検査を行う場合があります。

口腔癌ができる頭頸部は人体でもっとも重要な場所です。そのため血管が集中し、酸素量・栄養ともに豊富なため、がん細胞が好む場所になります。また、口腔癌は首筋のリンパ節に近いので、他の箇所にできるがんに比べ、転移しやすいがんだと言えます。

放射線をスパイラル状に照射して全身を輪切りに撮影するCTスキャンや、磁気により断層撮影するMRI、がん細胞に反応して発光する薬品を注入し、がんに罹患した場所を見つけ出すPET検査などを行います。