ぜんそくの人は要注意!アレルギー性肉芽腫性血管炎について

更新日:2016/12/09 公開日:2016/10/24

血管炎症候群の基礎知識

気管支ぜんそくやアレルギー性鼻炎など、アレルギーとの関連によって血管炎の症状が併発される場合もあります。ここでは、ドクター監修の記事で、アレルギー性肉芽腫性血管炎の症例や治療方法などを詳しく解説します。

アレルギー性の血管炎の症名は、かつてはアレルギー性肉芽腫性血管炎と呼ばれていましたが、現在は好酸球性多発血管炎性肉芽腫症と名称が改められました。

好酸球性多発血管炎性肉芽腫症とは

好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の詳しい原因は判明していませんが、気管支ぜんそくやアレルギー性鼻炎に引き続き発症することが多く、なんらかのアレルギー反応が原因と考えられています。最近発症年齢がやや高齢化していて40~70歳の患者が多く、男女比にすると4:6と、やや女性が多く見られます。

発症のメカニズムは、血液中にある白血球の一種である好酸菌が増加することで、血管中で炎症を起こし、発熱、しびれ、紫斑などの症状や消化器出血といった症状が現れます。

好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の症状

血管炎が起きている場所によっては、その血管とその影響を受けやすい部位にさまざまな症状が見られます。しびれなどの神経障害、関節痛、紫斑(あざ)などの皮疹などの症状を認めます。また、頻度は低いですが、腎臓、消化管、肺、脳血管障害などを合併することがあります。

症状が重くなると脳出血や心筋梗塞を発症する可能性もあります。また、治療を受けた場合でも運動機能のまひは長期にわたって持続するので注意が必要です。

運動機能回復には長い時間を要す

好酸球性多発血管炎性肉芽腫症はもともとの気管支喘息やアレルギー性鼻炎などの体質に加えて発熱、体重減少、しびれ、下血、紫斑(あざ)、関節痛、筋肉痛などがある場合に血液検査を実施して診断します。場合によっては生検など組織を採取して血管内に炎症を確認して、血液中の好酸球増加が確認できれば病気にかかっているとみなされます。

治療法に関しては、他の血管炎症候群と同様、ステロイド剤を投与します。肺、脳、心臓、腸などに病変がある場合は加えて免疫抑制剤を投与し、さらに、神経炎による運動機能の回復が芳しくない場合は、回復のためのリハビリテーションといった処置を行う場合もあります。また、治療の難しい末梢神経障害の患者に対しては、2010年に保険適用されるようになった高用量ガンマグロブリン療法が行われます。

気管支ぜんそくやアレルギー性鼻炎など、体質的な原因によっても血管炎症候群を罹患するリスクがあります。発熱、関節痛といった体調異変が長引くようなら、早急に診療機関で診察を受けましょう。