嚢胞とはなに?症状と原因、治療法やがん化の可能性について

更新日:2016/12/09 公開日:2016/11/24

嚢胞の基礎知識

身体のさまざまな部位にできる嚢胞(のうほう)は、血液や浸出液などの液体成分が溜まった袋状のものを指します。腫瘍やしこりとの違い、嚢胞の種類、治療法など、嚢胞の基礎知識をドクター監修の記事で解説します。

人間ドックや健康診断で身体に嚢胞(のうほう)があると指摘されても、すべてに治療が必要なわけではありません。腫瘍やしこりとの違い、種類、治療法など、嚢胞に関する基礎知識について見てみましょう。

嚢胞とは

嚢胞とは、血液や浸出液などの液体成分が溜まった袋状のものを言います。肝臓や腎臓、膵臓など身体のさまざまな部位にでき、診断で1~2個見つかるケースは珍しくありません。嚢胞は基本的に良性の場合が多く、そのままにしておいて問題ありませんが、大きくなったり数が増えたりすると、臓器を圧迫したり臓器の機能が落ちることもあるので、定期的に超音波検査を受け、経過観察することが大切です。

嚢胞と間違えやすい症状

身体のいろいろな部位にできるものと聞いて、多くの人は腫瘍を思い浮かべるかもしれません。腫瘍には良性のものと悪性のものがありますが、悪性腫瘍がいわゆるがんのことです。他に腫瘤(しゅりゅう)というものもあり、これは身体にできるこぶや、しこりなどのことです。発見直後、そのできものが何かわからないときにも、腫瘤という言葉が使われます。腫瘤ができているといわれたら、詳しい検査が必要な状態だと考えましょう。

嚢胞はがん化するのか

卵巣にできるチョコレート嚢胞や、一部の膵嚢胞では、がん化するケースが報告されています。反対にがんが嚢胞化したり、乳がんや腎がんが嚢胞に合併することがあります。病気が隠れていることもあるので、嚢胞を指摘されたら定期的な検査を行うと安心です。

嚢胞を放置するとどうなるか

ほとんどの嚢胞は放置していても大丈夫なことが多いようです。しかし、中にはがん化したり、数が増えて臓器の働きを悪くしたりするケースもあるので、1年に1度、超音波検査を受けるとよいでしょう。

嚢胞の種類と症状、それぞれの原因

嚢胞は身体のさまざまなところにできる症状で、高齢者の発生頻度が高いといわれています。代表的な嚢胞について見ていきましょう。

膵嚢胞

膵嚢胞は治療の必要のない良性の腫瘍や炎症性嚢胞もあれば、悪性リスクのある腫瘍もあります。膵炎後などにできる膵仮性嚢胞は炎症性嚢胞とも呼ばれ、基本的には良性ですが、大きさや症状によってはドレナージ術を施行することがあります。膵嚢胞の中でもっとも注意が必要なのは、腫瘍性のものです。膵菅内に生じた乳頭状の腫瘍からできる大量の粘液が、膵菅内にたまり嚢胞になった膵菅内乳頭粘液性腫瘍は、悪性であることが多く、手術が必要となります。中年女性に多く見られる粘液性嚢胞腫瘍は、がん化する可能性が指摘されています。

肝嚢胞

50代以上の女性に多く見られる肝嚢胞は、多くの場合、無症状で治療の必要がありません。ただし、大きくなれば手術が必要になります。

腎嚢胞

腎嚢胞には多発性のものと、単純性のものがあります。多発性の嚢胞の多くは遺伝が原因です。加齢とともに増加し、60歳以上の方に頻繁に見られます。

乳腺線維嚢胞症

乳腺線維嚢胞症は、女性の乳房に非がん性のしこりができ、痛みと不快感を生じる病変です。ホルモンに反応し、月経直前や月経中は特に症状が重くなります。30~50代の女性に特に多く見られますが、更年期以降に改善します。

嚢胞の検査と治療

嚢胞は基本的に無自覚、無症状のため、人間ドッグなどの超音波検査で発見されるケースが多いです。1つの臓器に複数の嚢胞ができることは比較的多く見られますが、他の部位にまで嚢胞を発生させる因果関係は不明です。嚢胞はほとんどが良性で治療の必要はありませんが、定期的に超音波検査で大きさや数が急激に変化していないかチェックしておくと安心です。

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