炎症をくり返す病気、ベーチェット病とは?

更新日:2016/12/19 公開日:2016/12/15

ベーチェット病の基礎知識

古くからシルクロード沿いに多く見られる難病のベーチェット病について、ドクター監修のもと解説します。身体のさまざまな部分で炎症をくり返すベーチェット病は重症化する恐れがあるため、早期発見が重要となります。

難病に指定されているベーチェット病とは、どのような病気なのでしょうか。ベーチェット病の特徴について見てみましょう。

ベーチェット病とは

ベーチェット病は、口内炎、陰部潰瘍や皮膚、目に炎症をくり返す病気です。髄膜炎や麻痺、精神症状などの中枢神経症状や腹痛、下血などの腸管症状、血栓や動脈瘤などの血管症状をともなうこともあります。トルコの皮膚科医であるベーチェット氏によって発見されたことから、ベーチェット病と名づけられました。中近東や中国といったシルクロードの周辺など、比較的寒い地域での発症が多いとされており、日本では北日本でよく見られます。日本国内でのベーチェット患者は約19,000人といわれています。ベーチェット病の原因は今のところわかっていません。20~40歳で発症する傾向があり、特に30代前半に集中して発症するとされています。男女によって発症率は変わりませんが、男性のほうが症状が重く、特に若い男性は重症化しやすくといわれています。

ベーチェット病の主症状と副症状

ベーチェット病には次のような主症状と副症状があり、それぞれの組み合わせによって症状の出方に個人差があるのが特徴です。

主症状

  • 口腔粘膜の再発性アフタ性潰瘍…くり返す口内炎
  • 外陰部潰瘍…男性器や女性器の周辺に起こる炎症による潰瘍
  • 皮膚症状…赤く腫れた発疹やしこりである結節性紅斑
  • 目の症状…目の痛みやまぶしさ、視力低下などの目の炎症

副症状

  • 関節炎…ひじ、ひざ関節などの腫れや痛み
  • 副睾丸炎…睾丸部の痛みと腫れ
  • 血管病変…血管の炎症による血栓や動脈瘤
  • 消化器病変…大腸回盲部の潰瘍による強い腹痛、下痢、血便
  • 神経病変…髄膜炎症状、運動まひ、意識障害、人格変化、発熱、嘔吐など

ベーチェット病の症状について、詳しくは『カギとなるのは4大主症状!ベーチェット病の症状とは』をご覧ください。

ベーチェット病の診断基準と検査法

主症状と副症状がくり返し起こることがベーチェット病の条件とされています。症状によって、完全型、不全型、特殊病変、疑いに分類されているのも、ベーチェット病の特徴といえるでしょう。診断時は症状をチェックするだけでなく、血液検査によって炎症を確認するなど複数の検査を行います。

ベーチェット病の検査方法について、詳しくは『ベーチェット病の検査方法について』をご覧ください。

ベーチェット病の治療

ベーチェット病は、症状によって治療法が異なり、症状の現れ方や重症度を確認したうえで治療方針が立てられます。目の症状の重症化は失明する危険があるため、優先して治療されるのが一般的です。

ベーチェット病の治療について、詳しくは『症状ごとに異なる!ベーチェット病の治療法』をご覧ください。

ベーチェット病の予防について

ベーチェット病を予防するには、日常生活においていくつか注意すべき点があります。十分な休養と睡眠、栄養バランスのとれた食生活、歯磨きやうがい、禁煙を心がけましょう。ただし、このような点に気をつけても発症する可能性はあります。ベーチェット病の疑いのある症状が見られた場合は、医療機関で診察を受けてください。