急性腹膜炎の症状について

更新日:2016/12/20 公開日:2016/12/20

腹膜炎の基礎知識

急性腹膜炎は、腹膜の炎症である腹膜炎の中でも急に発症するもので、放置すると生命にかかわる危険な病気です。ここでは、急性腹膜炎の具体的な症状について、ドクターの監修のもと、詳しく解説します。

急性腹膜炎は、治療が遅れると生命にかかわることもある病気です。ここでは、急性腹膜炎で、どのような症状が現れるのか具体的に見てみましょう。

急性腹膜炎とは

お腹の中の肝臓や胃、腸などの臓器が入っている空間を腹腔(ふくくう)といい、腹膜は、腹腔の内側や腹腔内の臓器の表面を覆っている半透明の膜です。この腹膜に炎症が起きた状態を腹膜炎といい、中でも急速に発症したものが急性腹膜炎です。急性腹膜炎の多くは、細菌感染によって起こります。本来、腹腔内は無菌状態に保たれているため、腹膜が細菌に感染するようなことはありません。しかし、虫垂炎や胆嚢炎、膵炎の破裂、胃・十二指腸潰瘍の穿孔、ケガによる内臓破裂などで、臓器の内容物や細菌が漏れ出し、腹膜に細菌感染が起こることがあります。

また、急性腹膜炎には、炎症が腹膜の一部に留まっている限局性と、腹膜全体に起こる汎発性(はんぱつせい)があります。特に急性汎発性腹膜炎は、細菌が全身広がり、生命にかかわるような重篤な事態になることがあるので注意が必要です。

突然の激しい腹痛

急性腹膜炎の代表的な症状は腹痛です。突然、激しく痛むことが多く、持続性があり動くと痛みが増すのが特徴です。また、はじめは局所的な痛みですが、炎症の範囲が広がるに連れて、腹部全体に痛みが広がっていきます。さらに、腹痛とともにお腹が硬くなり、圧痛(手で押すと強く痛む)も見られます。その他の症状としては、発熱、吐き気・嘔吐、頻脈(脈が速くなる)なども見られます。そして、さらに進行すると、腸が麻痺してガスや便が出ない、腹部全体の腫れなど、腸閉塞の症状が起こったり、脱水症状が現れたりして、意識の混濁、ショック状態に陥ることもあります。

慢性腹膜炎は症状がゆるやか

腹膜炎には、炎症が長期間にわたって続く慢性腹膜炎もありますが、そのほとんどは、結核性のものといわれています。これは、肺結核など他の感染部位の結核菌が血液やリンパ液の流れにのって腹膜に到達することで発病する腹膜炎です。結核性腹膜炎になると、微熱や食欲不振、だるさなどの全身症状に加え、腹痛、腹水、腹部膨満感、食欲不振などの症状が現れます。しかし、腹痛は、急性腹膜炎のような激烈なものではなく、軽度のものが慢性的に続きます。

急性腹膜炎になったらすぐに病院へ

急性腹膜炎の治療は、炎症の原因を取り除くために、臓器によっては緊急手術を行います。対処が遅れると、生命にかかわる危険性があるので、急性腹膜炎かもしれないという症状が現れたら、すみやかに医療機関を受診してください。原因疾患にもよりますが、早期に適切な治療を受ければ、予後は良好といわれています。

治療法については、『急性腹膜炎の治療について』をご覧ください。

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