女性に多い中年太りを解消するには

更新日:2017/01/27 公開日:2017/01/27

更年期による肥満

20代の頃と食べる量が変わらなくても、中年になってから太ってしまう女性は多くいます。これには、更年期が関わっていると考えられています。いわゆる中年太りの原因と解消法について、ドクター監修の記事で詳しく解説します。

澤田彰史先生

この記事の監修ドクター

東京警察病院 医師
澤田彰史先生

食べる量が変わらなくても、中年太りになってしまうのはなぜなのか、中年太りを解消する方法があるのかについて解説します。

中年太りの原因

女性の中年太りの原因としてまず考えられるのは、エネルギーの収支バランスの崩れです。消費エネルギーのうち、60~75%が生命維持のための基礎代謝、15~20%が運動や家事など日常生活上の消費、10~15%を食事からエネルギーへの変換に消費しています。摂取したうち、余分なエネルギーは肝臓に溜められ、溜めきれなくなると脂肪細胞に溜まり始めるため、肥満につながります。

更年期の影響

女性にとって身体的に大きいと考えられる転機が、更年期といえます。更年期に閉経が起こり、卵巣機能が低下し、ホルモンバランスが乱れます。本来、卵巣から出るエストロゲンという女性ホルモンは、LDL(悪玉)コレステロールの低下とHDL(善玉)コレステロールの増加を促進し、動脈硬化の予防へとつなげます。しかし、閉経によりLDLコレステロールが上昇し、心筋梗塞を代表とする虚血性の心臓病リスクが高まります。

基礎代謝の低下

更年期の女性には、閉経によるさまざまな障害が起こります。基礎代謝量が低下しやすいのも更年期障害の1つです。呼吸や体温調整など、生命維持に使われるエネルギーが基礎代謝です。基礎代謝量のピークは、男性で18歳、女性は15歳といわれます。また、加齢にしたがって基礎代謝量は低下していきます。女性の場合、特に基礎代謝量が低下してしまいがちな時期があり、結婚・出産、更年期などが大きな契機になります。若い頃と同じ食事量や生活を規則正しく続けていたとしても、中年太りになってしまうのは、基礎代謝量が低下していることが原因の1つと考えられます。

更年期の中年太りを解消する方法

バランスのよい食事と適度な運動との組み合わせで生活習慣を見直し、中年太りを解消しましょう。

食生活の改善

基本は、糖質の摂取量を少なくすることであり、極端なカロリー制限をしてはいけません。糖質を控え目にした主食に、主菜・副菜を毎食きちんとそろえ、よく噛み、腹八分目を心がけましょう。主食は、ごはんならば1/2膳、パンならば6枚切りを一枚が目安です。また、食物繊維は空腹感をやわらげ、糖の吸収をゆるやかにしたり、善玉菌のエサとなって善玉菌を増やし、悪玉菌を減らします。間食と果物の糖質にも注意してください。

アルコールは適量を

アルコールは糖質が多いものを飲んでしまうことも問題であり、食べすぎにもつながります。飲むならば、糖質の少ないものを選び、適量にとどめましょう。以下、糖質の少ないお酒です。

  • 糖質オフのビール
  • 焼酎
  • ワイン(甘口のものは除く)
  • ウイスキー
  • ウォッカ
  • ラム
  • ワイン グラス2杯(220mL)

適度な運動を習慣づける

目標は1日30分以上で、週3回以上で有酸素運動を行う習慣をつけ、効果的に脂肪を燃焼させましょう。筋トレ前後にウォーキングをとり入れると、体重が減りやすくなるとされています。目安としては、最大心拍数の60~75%の運動強度を維持するとよいでしょう。

目標心拍数(男性)=(220−自分の年齢)×運動強度(60~75%)

目標心拍数(女性)=(226−自分の年齢)×運動強度(60~75%)

生活のリズムを整える

毎日、食事や運動を記録し、自分の生活習慣を自覚してリズムの整理を行うことが大切です。また、更年期障害の症状には不眠や睡眠障害もあげられます。枕や照明などで、良質な睡眠時間を演出してみましょう。