予防法はある?ロタウイルス感染症の検査や治療について

更新日:2017/01/31 公開日:2017/01/31

ロタウイルスの基礎知識

ロタウイルスに感染しているかどうかは、便の中のウイルスを検査して判断します。ロタウイルスの感染であれば、治療は脱水症状への対処が中心です。ロタウイルスの検査や治療について、ドクター監修の記事で解説します。

ロタウイルス感染症は、便の中のウイルスを調べることで確定診断ができます。ロタウイルス感染症の場合には、有効な抗ウイルス剤がありませんので、脱水症状への対処が主な治療となります。ロタウイルスの検査や治療について、詳しくみていきましょう。

ロタウイルスの検査は15分程度で可能

ロタウイルス感染症の診断は、症状だけでの確定ができません。ロタウイルス感染症が疑われる場合、医療機関では、ロタウイルスの抗原に反応するイムノクロマト法による簡易検査キットを用いて診断を行います。検査に用いる検体は、便や便の付着したオムツなどです。検査結果は10~15分ほどで判明します。

ロタウイルスの型はA群からG群の6種類があり、人間で流行するものはA群がほとんどで、わずかにC群の流行がみられることがあります。イムノクロマト法は、A群ロタウイルスの感染を判定できますが、感染していてもウイルスを検出できない場合もあります。検体のウイルス量が少ないときは、遺伝子を増幅させるRT-PCR法などの検査方法が選択されます。こちらではC群ロタウイルスの感染判定も可能です。

ロタウイルスの治療は脱水への対処が中心

ウイルス性腸炎に対して、効果のある抗ウイルス薬はありません。そのため、ロタウイルスによって引き起こされる、嘔吐や下痢にともなう脱水症を予防、治療することがロタウイルス感染症において行われる治療です。脱水が軽度から中度の場合は、水分をすみやかに吸収できる経口補水液を用いますが、重症の場合には、入院して点滴による水分補給が行われます。

ロタウイルス感染症に使われる薬

ロタウイルス感染症の場合には、抗ウイルス剤や抗菌剤は用いられません。また、ウイルスの排出を妨げてしまうおそれがあるため、吐き気止めや下痢止めも投与しないのが一般的です。脱水症状がひどくなってしまった場合は、水分の急速な補給のため、医療機関で点滴を行うこともあります。

ロタウイルスの予防はワクチンが有効

ロタウイルスの予防には、ワクチンが有効です。ワクチンの接種は、ロタウイルスの感染が起こる前の乳児初期(6週以降15週未満)に初回接種を行います。ロタウイルスワクチンは、ウイルスを弱毒化した生ワクチンを利用したもので、口から投与されます。ロタウイルスは2回目以降の感染では強い症状とならない性質を利用したもので、ウイルス感染による重い症状や、合併症を高い確率で予防することが可能です。

現在日本では、2回の接種が必要な単価ワクチンと、3回の接種が必要な5価ワクチンの2種類が、任意で接種できます。両方とも、近年より使用可能となった新型のワクチンであり、ロタウイルスにおける高い有効性が確認されています。接種が遅すぎると、腸重積発症のリスクが高まってしまうので、早めに行うことが推奨されています。

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