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尿が泡立つときに注意するポイントと関連する病気

更新日:2017/03/23 公開日:2016/11/30

そのほかの尿の異変・トラブル

尿に関する異変で気付きやすいものの一つが、尿の泡立ちです。特に気にする必要のない場合が多いですが、中には腎臓などの病気が隠れていることもあります。尿が泡立つときに気をつけるべきポイントを、ドクター監修の記事で解説します。

尿が出る仕組みと尿の役割

人間の体内は、水分や塩分、糖分などのバランスが一定の環境に保たれるような仕組みになっています。もし水分・塩分・糖分などをとりすぎても、尿によってこれらを適宜排出することで体の健康を維持しています。

尿を作る臓器は腎臓です。体全体を巡り、栄養や酸素の供給を行なっている血液は、血管を経て腎臓に送られます。腎臓は、送られた血液をろ過して、余分な塩分や栄養素と、体にとって有毒なもの(尿素など)を取り除きます。この取り除かれた不要なものたちが水分と一緒に排出され、尿となるわけです。

尿が泡立つ理由

尿には、水分と余分な塩分などの他に、「ウロビリノーゲン」という界面活性成分も含まれています。界面活性といえば洗剤などを連想される方も多いでしょうが、ウロビリノーゲンはそれらと似たような、液体を泡立たせる効果のある成分です。そのため、尿が泡立つこと自体は特に不思議ではありません。

運動をしたときや気温が高いときなど、汗をたくさん流せばその分多くの水分が体から流出するため、尿の量は少なくなります。尿になる水分が減るということは、必然的に尿が濃くなるということです。尿の中のウロビリノーゲンの割合が高くなれば、それだけ尿が泡立ちやすくなります。汗をかいたり、水分をあまり取らなかったりしたなどの日常的な理由で簡単に尿は泡立ちやすくなりますので、多くの場合は尿が泡立つからといって、病気を心配する必要はないと言えます。尿に出た泡がすぐに消えていくようなら、特に気にする必要はありません。

尿が泡立つときに気をつけるべきポイント

上記の通り、尿が泡立つからといって病気を心配する必要はほとんどありませんが、尿に出た泡がすぐ消えず、長い時間残っている場合は注意が必要です。尿の泡がすぐ消えないときは、尿にタンパク質が多く出ている可能性があるからです。

尿にタンパク質が出てしまう理由

腎臓で血液をろ過するのは、糸球体と呼ばれるところです。タンパク質のような大きい物質は糸球体を通すとろ過されます。仮に糸球体でろ過しきれなかったタンパク質があったとしても、尿細管を通る間に処理されて、尿に出てしまうことはほぼありません。

この糸球体に異常があると、物質を漉す機能が正常に働かず、タンパク質は糸球体を通り抜けてしまいます。糸球体がろ過しそこなったタンパク質があまりにも多すぎると、尿細管の処理能力を超えてしまい、尿中に多くのタンパク質がそのまま出てしまいます。つまり、タンパク質が尿に多くでてしまっているということは、糸球体になんらかの異常がある可能性があるというわけです。

尿が泡立つ時に疑われる病気

尿が泡立っても病気の心配はないとは言い切れません。もしかしたら、命にかかわるような病気を持っている可能性があるかもしれません。その病気について、いくつかあげて解説していきます。

慢性糸球体腎炎

糸球体に炎症が起きている状態で、急性でないものを慢性糸球体腎炎と呼びますが、人によって症状や予後などが異なるので、一概に「こういう病気」と言うのが難しい病気です。また、原因もよくわからないことが多いです。そのため、医師による検査や診断をきちんと受け、どのような治療を受けるかをしっかりと話し合いましょう。

多発性骨髄腫

ウイルスを攻撃してくれるタンパク質である「免疫グロブリン」を作る「形質細胞」というものがあります。この形質細胞が必要以上に増殖し、異常な免疫グロブリンを作り出してしまう病気が多発性骨髄腫です。多発性骨髄腫の症状は、骨の変形や痛み、貧血、腎臓の機能低下などです。投薬だけでなく造血幹細胞の移植など、大掛かりな治療が必要になることもあり、いずれの場合も医師の診断と相談を大切にしてください。

糖尿病

糖の代謝異常で血糖値(血中の糖分の濃度)が高くなる病気が糖尿病です。血糖値が一定の数値を越えると、尿にも糖が出るようになります。糖には尿の粘度を上げ、粘り気を強くする働きがあるので、尿が泡立ちやすくなります。果物など、甘い物を食べた後に尿の泡立ちが強くなるようなら、早めに一度医師に相談することをおすすめします。

ネフローゼ症候群

さまざまな腎臓まわりの病気に関連して、尿中にタンパク質が流出しすぎることによって起こる病気です。尿にタンパク質が出て行ってしまうことで血中のタンパク質の濃度が下がり、低タンパクの状態に陥ると、血管の外に水分や塩分が出てしまいます。そうすることで肺や腹部、その他さまざまな内臓に水がたまり、むくみ(浮腫)が発生します。ステロイド薬や利尿薬の投与、塩分制限などで治療を行いますが、ほかの病気と数珠繋ぎになってしまうことも多いので、しっかりと診断を受け、治療を行うことが大切です。

この病気・症状の初診に向いている科 泌尿器科

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