寒い時期に大流行!感染性胃腸炎

更新日:2017/03/28 公開日:2017/03/28

感染性胃腸炎

毎年、寒い時期(11月~1月)に爆発的に流行する感染(ウイルス)性胃腸炎。腹痛・嘔吐・下痢などのつらい症状を引き起こし、感染力も高い病です。今回は感染性胃腸炎について、ドクター監修の記事で詳しくまとめました。

感染(ウイルス)性胃腸炎は1年中かかるおそれがある病ですが、特に乾燥し、気温が低い時期に流行します。腹痛・嘔吐・下痢などを引き起こす感染性胃腸炎の特徴、症状、治療法、感染を防ぐための注意点などをまとめました。

感染性胃腸炎の主な症状

腹痛

一般的に軽微ですが、消化管の収縮により圧迫感がある痛みを断続的に感じることが多いでしょう。いわゆるシクシクとした痛みを、多くの方が感じるのはこのためです。

嘔吐

吐き気により、胃液を含んだ胃の内容物を嘔吐することがあります。

下痢

1日に数回、また、頻繁に水気の多い便を排泄することがあります。ロタウイルスによる感染の際は、便が白色の場合もあります。

発熱

後述しますがウイルス性、細菌性ともに発熱し、細菌性の場合高熱化する場合が多いです。

感染性胃腸炎の主な原因

ウイルス性

感染性胃腸炎の原因として多くあげられるのが、ノロウイルスによるものです。ノロウイルスが主原因になる理由は感染力の高さが一因しています。

・乳幼児がかかりやすいロタウイルスの場合も

幼児の場合はロタウイルスの可能性も高くなります。保育園や幼稚園などで集団感染することも多く、新型・新種もあり完全とはいえませんが、一度かかると免疫力がつき、二度目はかかりにくいのも特徴です。

細菌性

・夏場に多いのは細菌によるもの

細菌が原因による感染性胃腸炎は、夏場に多く、病原性大腸菌や、サルモネラ菌などが原因とされます。飲食による食中毒の例も多くみられます。ウイルス性のものより人から人への感染率は低いのも特徴です。

感染性胃腸炎の治療方法

予防接種、特効薬が現在存在しない

冬場の感染性胃腸炎の主な原因である、ウイルス性のノロウイルスにおいては、現在、予防注射や特効薬は存在しません。その治療は対症療法が主になります。嘔吐・下痢による脱水状態を引き起こさないように経口摂取、重篤な場合は点滴などでカバーします。症状が激しい成人、患者が乳幼児の場合は、ドクターの判断により下痢の頻度を抑える整腸剤や、嘔吐の回数を減らす制吐剤を用いることもあります。

回復には食事も重要

特効薬が使えないため、身体の回復を促す食事も治療の一環として考えましょう。腸や胃などの消化器官の機能が落ちているため、普段の朝昼晩の3食で摂らず、少量づつ4.5回に分けて食事しましょう。メニューもうどん・おかゆなど消化しやすく、刺激が少ない消化しやすいものが適しています。

感染性胃腸炎に感染したら注意すべきこと

自己判断で止瀉薬を用いない

感染性胃腸炎の症状である下痢や嘔吐は、ウイルスを心身から排除するための必要な反応のため、自己判断で市販薬を投与することは避けた方がいいでしょう。ただし下痢や嘔吐が頻繁で睡眠がとれないなどで、身体にかかる負担が大きい場合はドクターによる判断の元に薬剤を使用しましょう。

水分補給は重要

もっとも重要なのは、下痢・嘔吐により体内の水分が減少するために水分補給を行うことです。ただし症状が苛烈な吐き始めの際は、飲むだけすべて嘔吐してしまうことも多く、水分を摂ることがかえって身体に負担をかける場合もあります。その場合は3.4時間は様子を見るなど臨機応変に対応しましょう。

症状には個人差がある

感染性胃腸炎の症状には個人差も大きく、発熱もせず、軽い下痢、吐き気で済んでしまいそのまま治ってしまう場合もあります。ただし、その状態でも数週間から1か月は身体にノロウイルスまたはロタウイルスの菌を持っている状態(保菌)になり、他者へ感染させてしまう危険性があるために、十分注意が必要です。

日常で感染性胃腸炎の拡散を防ぐには?

ノロウイルス・ロタウイルスの感染力は強く、家庭内に発症者が出た場合には注意が必要です。特に乳幼児・老人が感染すると、重篤になる可能性が高いので、しっかりと感染者のウイルスから防御しましょう。家族に一人感染者が出ると、次々と伝染してしまうことが多いのがノロウイルスです。幼い兄弟姉妹がいる場合はロタウイルスも同様に広まります。

看病する家族などはビニール手袋を準備

看病の際などに手指へ菌がつき、その菌から看病人に経口感染をしたり、菌の付着した手指による調理で家族が感染することが多いのが家族間感染の特徴です。看病にあたる家族などの方は、使い捨てのビニール手袋を用いて、感染者が使用したトイレの清掃、嘔吐の処理を行うことも重要です。

消毒には次亜塩酸ナトリウムを用いる

感染者の吐きこぼしや使用した後のトイレ、手で触れたものはきちんと消毒しましょう。特に床への吐きこぼしは、使用後に捨てられるペーパータオルなどに次亜塩酸ナトリウムの溶液(0.1%)を含ませて吐きこぼし部分を覆い、10分以上しっかり殺菌します。次亜塩酸ナトリウムは漂白効果があるため、衣服などへは熱湯消毒、アイロンなどを用いましょう。

感染延胃腸炎はかかった本人だけでなく、ご紹介したように看病する方にもいろいろと留意する点がありますが、感染力が高いため、慎重に対応する必要があります。

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