卵アレルギーの症状とは

更新日:2017/04/04

食物アレルギーの基礎知識

アレルギー症状の原因となる食品にはさまざまなものがありますが、その中でももっとも多いものが、卵アレルギーであるといわれています。今回は、卵アレルギーの症状や検査、治療法についてドクター監修の記事で解説します。

アレルギーを引き起こす食品、つまりアレルゲンとして特定される食品の中でもっとも多いものは卵です。そしてその次に牛乳となり、かなり頻度を落として3つめにあげられるものが小麦となります。今回は、卵アレルギーについて、詳しくご紹介しましょう。

卵アレルギーとは

食品の摂取などによって外界より異物が体内に侵入した場合、体がいい反応を起こした場合は免疫反応と呼ばれ、反対にあまりよくない反応を起こした場合はアレルギー反応と呼ばれます。そして卵アレルギーとは、その名前の通り、卵を摂取することで起こるアレルギー反応です。日本においてアレルギーをもっている人は全人口の2%ほどといわれていますが、この中でももっとも多いとされるのが卵アレルギーです。まさに食物アレルギーの代表だといえます。

卵アレルギーには過剰な体の免疫反応を起こす原因物質とされるオボアルブミンが関係しており、このオボアルブミンは、卵の黄身ではなく卵白に存在しています。そして、オボアルブミンがアレルギー反応を起こすことで、喘息やアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎といった症状があらわれます。

卵アレルギーは、主に新生児から幼稚園の年長くらいの小さな子供によく見られます。このような年齢の子供は消化器が未熟であり、オボアルブミンが腸の粘膜を通り抜けやすい状態となっているため、アレルギーを起こしやすくなります。ただし、やがて成長し、小学生や中学生になれば消化器も発達し、卵アレルギーの症状がでなくなるケースも多くみられます。

ちなみに、卵アレルギーの症状がみられるからといって、牛乳や小麦などにもアレルギー症状がでるかといえば、そのようなことはありません。また、それまで問題なく食べていたものが、急にアレルゲンとなり、アレルギー症状を引き起こしてしまうこともあります。

卵アレルギーの症状

卵アレルギーの症状としては、蕁麻疹、嘔吐、下痢などがあげられます。また、ごくまれにではあるものの、呼吸困難や血色不良といった症状があらわれることもあります。もっともこのような症状があらわれやすい卵製品としては生卵やマヨネーズがあり、次いで卵焼きや茶わん蒸し、そしてケーキやプリンなどの順で抗原性は低くなるとされています。

症状が出る時間

卵を食べてアレルギーの症状がでるまでどのくらいの時間がかかるのかによって、卵アレルギーは即時型と非即時型に分類することができます。

即時型

即時型の卵アレルギーの場合、アレルギー症状は卵を摂取してから2時間以内に発症し、その多くは30分以内の発症となっています。また、卵アレルギーの患者の多くは、この即時型であるといわれています。

非即時型

非即時型の卵アレルギーの場合、アレルギー症状は卵を摂取した後、数時間から数日後に発症するとされています。

この即時型または非即時型という分類は、卵がアレルゲンとなるアレルギーについてのみに当てはまるのではなく、たとえば牛乳や小麦でも同じように分類することができます。

卵アレルギーの検査・治療法

卵アレルギーが疑われる場合、検査によって本当にそのアレルギー症状が卵によるものなのかどうかを特定する必要があります。このような検査には血液検査、皮膚テストなどさまざまなものがありますが、日本小児アレルギー学会によって、食物経口負荷試験がもっとも信頼できる検査方法であるとされています。

ただし、この食物経口負荷試験は、アレルギー反応を起こす可能性のある卵を摂取する必要があり、これによって摂取後15~20分で即時型反応となるアナフラキシーショックなどが起こる危険性をともないます。そのため、アナフラキシーショックが起きても対応が可能な施設で検査を受けるようにしなければなりません。とはいえ、近年は、即時型のアレルギー反応を予測することができる検査も用いられるようになり、より安全に食物経口負荷試験を受けることができるようになってきています。

そして、卵アレルギーの治療法は、基本的には卵を除去するという食事療法がとられます。卵に代わる食品の摂取を心がけ、栄養バランスが崩れてしまわないように気をつけるようにすることが大切です。ただし、アナフラキシーショック症状などが起きた場合は、必要に応じて自己注射製剤を使用し、緊急に対応する必要があります。

アレルギー症状の代表とされる卵アレルギーですが、子供の場合は年齢を重ねるにつれて耐性が得やすく、いずれ卵を摂取してもアレルギー反応を起こさなくなるともいわれています。必ず医師の指示のもとで食物経口負荷試験を行ない、適切な食事方法のアドバイスを受けながら少しずつ卵を摂取できるように治療を続けていきましょう。

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