スキンケア大学 ヘルスケア大学 メンズスキンケア大学

胃下垂でおこる症状とは

更新日:2017/04/22 公開日:2017/04/22

胃の病気の基礎知識

無症状のことも多い胃下垂ですが、消化不良や腹部の不快感などの症状につながる場合もあります。胃下垂について、よくみられる主な症状やそれらの原因、改善法をドクター監修の記事で解説します。

胃下垂でおこる主な症状について解説していきます。胃下垂になる原因や、改善法についてもみていきましょう。

胃下垂の原因

胃下垂の原因は、まだ解明されていません。しかし、決定的とはされないものの、いくつか有力とされる説があります。ひとつは体質によるものです。胃下垂は、痩せ型の人に多くみられることが知られています。また、なんらかの原因によって短期間に大きく痩せてしまったという場合にも胃下垂が生じやすいといわれています。性別ごとの比率では、女性の方に多くみられるようです。

筋力の低下

筋力の観点から胃下垂の原因を指摘する説もあります。腹部の筋肉や脂肪が少ないと、腹部の緊張の度合いが下がって胃を十分に支えられないこともあるため、胃下垂が生じやすくなるのではないかと考えられています。

生活習慣やストレス

生活習慣も胃下垂に影響を及ぼす原因になりうるとされています。なかでも、ストレスとの関連性が指摘されており、精神的なものも、肉体的なものも、いずれも胃下垂に影響をおよぼしているのではないかと考えられています。

強い緊張状態や過度のプレッシャーを感じる状態が続き、強い精神的なストレスが加わると、自律神経の働きに乱れが生じやすくなります。自律神経のなかでも副交換神経は、消化にかかわる胃の蠕動(ぜんどう)運動や胃酸の分泌に関わっています。そのため、自律神経のバランスが崩れると、胃や消化にも大きな影響が出やすくなります。

胃の働きが十分でなく、消化に時間がかかってしまうと、それだけ長い時間胃の中に食べ物が滞在することになります。その結果、消化不良が起こりやすくなるだけでなく、胃の内容物の重みで胃の下部が徐々に垂れ下がってくることも考えられます。これが、胃下垂につながっているのではないか、とも考えられています。

胃下垂の症状

胃下垂とは胃の下部が垂れ下がっている状態のことを言うため、胃の下垂があっても症状がないことも多くあります。しかし、胃の消化機能になんらかの影響がおよんでいる場合には、以下のような症状がみられる場合があります。

胃もたれ

食べたものが胃の中に滞留しつづけているような不快感が生じます。

腹部の張り

みぞおちからお腹にかけての部分がつっぱっているような不快感が生じます。食事で多くの量を食べ、実際にお腹が膨れたことによって感じられる張りとは区別されます。

食欲不振

食事を始めてまだそれほど多くは食べていないにもかかわらず、早く胃が満杯になってしまったように感じ、食欲が低下するものです。食欲不振と言うと食べること自体への意欲が湧きにくいことを指すこともありますが、胃下垂の場合には、食事中にお腹がいっぱいになってしまった感覚が生じて食欲が減退することを指す場合が多いようです。

胸焼け

みぞおちの部分にヒリヒリとした不快感を覚えます。焼けつくような感覚をともなう場合や、痛みを感じる場合などがあります。

悪心(おしん)

気持ちが悪くなって吐き気をもよおすことを言います。

胃下垂の状態になった胃は、食べ物の消化に時間がかかることが多くなります。胃に内容物が長い時間停滞し、消化不良を起こしやすくなると、便秘や肌荒れなどのトラブルも起こりやすくなります。また、消化を促進するために、胃酸が通常よりも多く分泌されます。胃酸過多の状態になるため、胃の炎症や潰瘍を起こしてしまう危険性が高くなります。

そのような状態のところに、不規則な生活や過労、強いストレスなどの条件が加わると、上記にあげたような諸症状が誘発されやすくなるほか、肩こりやめまい、頭痛や倦怠感など自律神経失調の症状が現れる場合もあります。

胃下垂の改善法

胃下垂の改善には、薬物療法と生活改善の主に2つの方法が用いられます。特に症状が出ていない場合には、生活習慣の見直しを行なうだけでも改善につながる例が少なくないようです。具体的な症状がみられるときには、医師の診断のもと、薬物療法が行なわれる場合もあります。

薬物療法

薬物療法では、主に胃の消化にともなう運動を活性化する薬や、胃酸の分泌を抑制する薬が用いられます。胃もたれや食欲不振に対しては胃の活動を促進する作用をするものが、胸焼けなどに対しては胃酸分泌を抑える作用のあるものが選択されることが多いようです。症状によっては漢方薬が処方されることもあります。また、胃の働きを促進する薬や胃酸を抑制する薬でも症状に改善がみられない場合には、抗不安薬の処方が行われることもあります。

生活改善

生活改善では、特に食生活の見直しが重要視されます。暴飲暴食や不規則な食事などがあれば見直し、規則正しい食生活へと改善をはかります。食事の内容では、脂肪分が多い食べ物は控え、消化によい食べ物を選ぶようにすることが大切です。また、1回の食事で胃に大量の食べ物をつめこむのを避け、適量をゆっくりとよく噛んで食べるようにしましょう。

ストレス解消をはかることも大切です。十分な睡眠や適度な運動、規則正しい生活を心がけるとともに、日常生活の中にも楽しんだりのんびりしたりしてリラックスできる時間を設け、心身と胃を労っていくようにしましょう。

今すぐ読みたい