おたふく風邪の初期症状とは

更新日:2017/04/11 公開日:2017/04/11

おたふく風邪(流行性耳下腺炎)の基礎知識

おたふく風邪といえば、頬が膨らんでしまうというイメージがあると思います。しかし、それ以外にどのような症状が出ればおたふく風邪と言えるのでしょうか。今回は、ドクター監修の記事でおたふく風邪の症状と治療方法についてご紹介します。

大利昌久先生

この記事の監修ドクター

おおり医院 院長
大利昌久先生

おたふく風邪(かぜ)は、正式には流行性耳下腺炎といいます。急を要する病気ではありませんが、放っておくとおたふく風邪の原因であるウイルスが消えずに長引いてしまいます。おたふく風邪の症状や治療法などを見てみましょう。

おたふく風邪とは

おたふく風邪は、耳の下が腫れて痛みが出るのが主な症状となっています。一般的には両耳の下が腫れますが、中には片方だけというパターンもあるようです。おたふく風邪はムンプスウイルスに感染することで発症しますが、重度の病気になるといわれていないので、その点については安心していいでしょう。

しかし、おたふく風邪が発症するとひどい激痛に見舞われ、ものを食べることも困難になってしまいます。痛みのピーク時にはあご下とともに舌にも痛みが広がるといわれています。また、おたふく風邪は小児全般としてかかりやすい病気になっており、大人になればなるほど掛かりづらい病気です。中にはおたふく風邪を経験しない人もおり、ウイルスに感染しても発症しない人が3割ほどいるといわれています。

おたふく風邪の症状

おたふく風邪の症状としては、軽~中程度の発熱があります。また、風邪を引いたときのように全身がだるくなるのも特徴です。では、それ以外にどのような症状があるのかチェックしておきましょう。

首の付け根からあごにかけて腫れ上がる

おたふく風邪になると頬が腫れるイメージがあるかと思います。ですが、実際に腫れるのは耳下腺です。通常は両方の耳下腺が腫れ上がり、さらに顎下腺や舌線も腫れていきます。これら耳の下が腫れあがることで口元を圧迫し、痛み出してくるといわれています。こちらの症状は、おたふく風邪が発症してから約48時間以内に出てくるようです。

頭痛や食欲の低下も出てくる

おたふく風邪になると発熱をともない、さらに頭痛や食欲不振にも見舞われます。また、悪寒や全身がだるくなるなど風邪と同じような症状が出ることもあります。おたふく風邪の特徴的な症状である耳下腺の炎症が発生しない場合、これら風邪のような症状だけで終わることもあるようです。

潜伏期間は意外と長い

おたふく風邪の潜伏期間はおよそ2~3週間であるといわれており、潜伏期間は長めとなっています。発症すると耳下腺の痛みなど特徴的な症状が現れますが、約3割の人は無症状で終わるか風邪程度で済む場合もあるようです。こうしたおたふく風邪を「不顕性感染(ふけんせいかんせん)」と呼んでいます。

おたふく風邪が悪化した場合の症状

おたふく風邪はほとんどが軽症で済むことが多く、病院で医師の診断を受けた後に薬を飲んで治療するのが一般的といわれています。また、ウイルスに感染したとしても症状が現れない人もいるようです。ですが、中にはおたふく風邪が悪化する人もいるので注意が必要です。

合併症として無菌性髄膜炎

おたふく風邪を発症する人の中には、高熱に見舞われることもあるようです。おたふく風邪の合併症として無菌性髄膜炎(ウィルス性髄膜炎)が発症し、高熱や嘔吐がひどくなる場合があるといわれています。こちらはおたふく風邪になった人の約半数に見られる症状であるといわれており、髄膜炎の中では軽度のものとなっているようです。

難聴

おたふく風邪になった人の中には難聴が症状として出る場合があります。約1万5千人に1人の割合で出てくるようであり、神経性難聴といわれています。基本的にはおたふく風邪が治るにつれて回復していきますが、まれに後遺症として難聴が残る場合があるようです。

臓器へのダメージ

おたふく風邪は、大人になるほど症状が重くなるといわれている病気の1つといわれています。無菌性髄膜炎などは小児全般でも出てきますが、思春期以降の男女がおたふく風邪になると、睾丸炎や卵巣炎が合併症として出る場合があります。睾丸炎や卵巣炎になると生殖器に炎症が起こりますが、不妊やホルモン機能の喪失との関係は薄いといわれています。

また、おたふく風邪になるとまれにですが臓器などにも炎症が見られるようです。特に、軽い膵炎などは発生することは認められており、腹部に圧迫感を覚えることがあるといわれています。また、他にも腎炎や前立腺炎、ほかにも関節炎や視神経炎なども発症するようです。

おたふく風邪の治療法

おたふく風邪は発熱だけでなく、頭痛や嘔吐とともに耳の下の痛みがあります。これらの症状がある場合は、すぐに医師の診断を仰ぐのがいいでしょう。おたふく風邪をすぐに完治する薬などはありませんが、それぞれの痛みに効く薬などを処方されます。

おたふく風邪の治療としては、耳の下の炎症が引くまでの安静を求められます。痛みがひどい場合には、薬だけでなく頬を冷やすのが有効といわれています。また、合併症が出ないように注意を払いましょう。

この病気・症状の初診に向いている科 耳鼻咽喉科

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