大人になっておたふく風邪にかかった場合の症状

更新日:2017/04/08 公開日:2017/04/08

おたふく風邪(流行性耳下腺炎)の基礎知識

おたふく風邪とは、幼少の子供が主にかかる病気と言われています。しかし、中には大人になってから発症する人もおり、症状が重くなるケースが大半になっているようです。今回は、ドクター監修の記事で解説します。

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おたふく風邪(かぜ)は、一般的には幼少期に発症する病気となっているようです。ですが、まれに大人になっておたふく風邪になる人もおり、その場合は重症化するケースが多くなる傾向にあるといわれています。ここでは、大人になっておたふく風邪になった場合の症状や気をつけることについて解説していきます。

おたふく風邪の症状

まずは、一般的なおたふく風邪の症状について見ていきましょう。多くの場合は耳の下が腫れあがり、徐々にアゴや舌まで痛むようになる病気です。潜伏期間は約2~3週間程度で、主に小児全般の子供が掛かりやすい病気です。また、成人になるにつれて男女ともにかかりづらくなるといわれています。

おたふく風邪になると耳の下が腫れあがるだけでなく、熱が出るとともに全身にだるさを感じることもあるようです。おたふく風邪自体はそれほど危険な病気ではありませんが、子供でも難聴や軽度の髄膜炎が合併症として現れることがあります。しかし、ほとんどの場合が耳の下の腫れと熱が出る程度で終わるようです。

おたふく風邪はムンプスウイルスというウイルスが感染することで発症します。唾液やせきなどが原因でうつる飛まつ感染で、子供がおたふく風邪になればしばらく登校停止となります。ですが、ムンプスウイルスに感染したとしても症状が出ない不顕性感染の人も3割程度いるといわれています。

おたふく風邪に大人がかかった場合のリスク

子供がおたふく風邪になると、熱と耳の下が腫れあがるか、軽度の症状だけで終わるのが大半となっているようです。ですが、大人でおたふく風邪になると、子供と違って重症化しやすい傾向にあります。

大人は子供に比べると、免疫力が高くなっています。その免疫がおたふく風邪のウイルスに対して強く抵抗するため、おたふく風邪に大人がかかると炎症などがひどくなってしまいます。大人になっておたふく風邪になると腫れがひどくなるとともに、熱も高くなる場合があります。また、炎症だけでなく症状も長引く上に、合併症も出やすいといわれています。

悪化した場合の症状

子供の場合は軽度の症状で終わることが多いおたふく風邪ですが、大人になると重症になるので注意が必要です。また、各症状だけでなく合併症も重くなる傾向にあります。

高熱や頭痛がひどくなる

大人になってからおたふく風邪が発症すると、熱が39度まで出る場合があります。また、耳の下が腫れあがるだけでなくあごや頬まで炎症が広がり、食事を取るのもままならなくなるようです。ひどい場合は、下痢や頭痛、うわごとなども出てくるといわれています。

そのほか症状として熱や頭痛だけでなく、一時的に難聴となってしまう場合もあります。基本的には片方だけに現れるといわれていますが、症状が重いときには両方の耳が聞こえづらくなります。難聴はおたふく風邪が治るとともに回復するようですが、まれに難聴が後遺症として残るケースがあります。

髄膜炎の場合は早めに病院への受診を

大人になっておたふく風邪になった場合、特に注意したい合併症が髄膜炎です。髄膜炎は子供もかかりやすい病気ですが、大人になっておたふく風邪になると、約1割の確率で出てくる可能性があります。髄膜炎とは脳や脊椎に炎症が起こる症状で、頭痛や吐き気とともに熱がでます。また、意識障害やけいれんなどもでることがあります。

また、発熱と一緒に腹部の圧迫感や吐き気がある場合は、軽い膵炎が合併症にかかっている場合もあります。こちらは2万人に1人の割合で発生しているようですが、放っておくと腹膜炎になる可能性もあります。髄膜炎や膵炎の可能性がある場合は、おたふく風邪が治ったとしても症状が続いてしまいます。耳の下の腫れが引いても4~5日も改善が見られないときは、すぐに病院でドクターの診断を受けましょう。

睾丸炎・卵巣炎など合併症が出やすい

大人になっておたふく風邪になると、睾丸炎や卵巣炎が合併症として発生する場合があります。男性ならば約20~30%、女性ならば約7%といわれています。睾丸炎になると、陰部が約5倍にまで膨れ上がり、疼くような痛みが出ます。また、睾丸炎がひどい場合は無精子症となる場合もあります。

また、女性の場合は卵巣炎になったとしても、不妊になるとは断定はされていないようです。ですが、妊娠中におたふく風邪になると低体重児出産や流産などのリスクは高まるといわれています。

おたふく風邪の治療法

おたふく風邪になった場合、それ自体をすぐに完治する特効薬などは現在ありません。病院にてドクターに診断してもらった後は、各症状を軽減するための処方せんなどを受け取ることは可能です。また、痛みでなにも食べられないときでも、脱水症状を防ぐために水分補給はしっかりと行うようにしましょう。

また、幼少期におたふく風邪を経験した覚えが無い人は、ワクチン接種にて予防することが可能です。すべて実費扱いとなりますが、ドクターと相談してワクチン接種を決めるといいでしょう。

この病気・症状の初診に向いている科 耳鼻咽喉科

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