おたふく風邪の予防と治療方法とは

更新日:2017/12/08 公開日:2017/04/08

おたふく風邪(流行性耳下腺炎)の基礎知識

おたふく風邪とは、幼児期の子供全般がかかりやすい病気です。おたふく風邪になると耳の下が腫れ上がりますが、治療方法や薬はあるのでしょうか。この記事では、ドクター監修の記事で治療法などについて解説します。

板東浩先生

この記事の監修ドクター

医師
板東浩先生

おたふく風邪(かぜ)は、一度かかると二度はかからない病気といわれています。ですが、かかってしまうと発熱とともに耳の下が腫れ上がり、4~5日は自宅療養を強いられます。では、少しでも症状を楽にする方法はあるのでしょうか。ここでは、おたふく風邪の基礎知識や予防法、治療法についてご紹介します。

おたふく風邪とは

おたふく風邪の正式名称は、「流行性耳下腺炎」と言い、ムンプスウイルスに感染することで発症する病気です。あごの脇にある唾液を出す分泌腺である、「耳下腺」の炎症による腫れが特徴的な症状です。

発症する年齢でもっとも多いのが、1~6歳の幼児期の子供です。4歳児がピークで、1~4歳までが全体の半数近くとなります。0歳児にはあまり見られません。感染してから発症までの潜伏期間は、2~3週間。不顕性感染と呼ばれる発症しないケースが3分の1ほどといわれます[1]。

おたふく風邪の感染力は強いと考えられており、学校では出席停止の措置がとられることもあります。学校医などが感染の恐れがないと判断すれば出席して問題ありません。感染の可能性がある場合は出席停止となります[1]。

おたふく風邪の予防方法

おたふく風邪は、ムンプスとも呼ばれているように、ムンプスウイルスに感染することで発症する疾患です。ワクチンで発病を防ぐことができます。

ワクチン接種が公的に強く勧められ、無料で受けられる「定期接種」と、接種が保護者や本人に任せられ、費用は受ける人が負担する必要のある「任意接種」があります。おたふく風邪のワクチンは任意接種のワクチンとなります。実費になりますが予防接種を受けられ、一般的には、1~2歳に1回、5歳前後に1回受けるのがよいと勧められています[1][3]。ワクチン接種は、小児科で受けることができます。

おたふく風邪の治療法

おたふく風邪にかかったとしても、そのウイルス自体を撃退する方法は現在ありません。できることは、症状を和らげるための「対症療法」となります。

おたふく風邪の対症療法

おたふく風邪になって発熱や痛みが出た場合は、アセトアミノフェンの内服薬や座薬などが処方されます。まれではありますが、水痘やインフルエンザなどの感染症のとき、脳や肝臓に異常の現れるライ症候群につながる可能性があるため、15歳未満ではアスピリンは原則的に使わないようにします。高熱が出ると脱水症状もひどくなるので、水分補給をしっかり行います。あごの周りが腫れているので、噛まずに食べられるものを用意するのがよいでしょう。例えば、栄養価を考えてそうめんを温めた「にゅうめん」や、おかゆなどです。飲み物を飲む場合は、あまり口を開けなくて済むように、冷たいものをストローで吸い上げるのがよいでしょう[4][5]。

参考文献

  1. [1]"流行性耳下腺炎(ムンプス、おたふくかぜ)" 国立感染症研究所. https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ra/mumps/392-encyclopedia/529-mumps.html (参照2017-11-20)
  2. [2]MedlinePlus. "Mumps" NIH. https://medlineplus.gov/mumps.html (参照2017-11-20)
  3. [3]"予防接種スケジュール" 国立感染症研究所. http://idsc.nih.go.jp/vaccine/dschedule.html (参照2017-12-1)
  4. [4]浦部晶夫ほか編. 今日の治療薬2017. 南江堂. 2017; 279
  5. [5]MedlinePlus. "Mumps" NIH. https://medlineplus.gov/ency/article/001557.htm (参照2017-11-20)

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