溶連菌の検査とは

更新日:2017/03/30 公開日:2017/03/23

溶連菌感染症の治療と対策

溶連菌に感染すれば、発熱や発疹、のどの痛みなどさまざまな症状があらわれます。では、溶連菌の検査はどのように行われるのでしょう。そして、治療や予防はどのように行われるのかをドクター監修の記事で解説します。

溶連菌は、A群β溶血性レンサ球菌とも呼ばれています。さまざまな部位に感染し、感染部位によりさまざま疾患を引き起こすことがあります。

溶連菌の感染部位ごとの疾患

溶連菌が感染した部位ごとに引き起こされる主な疾患は、以下のとおりです。

咽頭、耳、鼻

A群β溶血性レンサ球菌咽頭炎や中耳炎、副鼻腔炎などの疾患が引き起こされることがあります。

皮膚

蜂窩織炎(ほうかしきえん)や丹毒、膿痂疹(のうかしん)などの疾患が引き起こされることがあります。

その他

肺炎や心内膜炎、胸膜炎などの疾患が引き起こされることがあります。

溶連菌の検査方法

溶連菌の感染の有無を検査する場合は、溶連菌抗原検出キットが使用されることが多いとされています。溶連菌抗原検出キットは、短い時間で診断することができますが、菌や抗原の量が少ない場合だと、陽性反応がでないケースがあります。また、溶連菌を細菌と認識する抗体を計測するために、血液検査を行うことがあります。溶連菌に感染した後、合併症などを診断するときに、数週間から数か月前から溶連菌に感染していたかの判断をくだす際に、血液検査の結果は、特に有効と考えられています。

さらに、溶連菌が治癒してからおおむね3週間から4週間後に、浮腫やウーロン茶のような褐色の尿が出た場合は、急性糸球体腎炎を発症している可能性が否定できませんので、すぐに医療機関を受診してください。

溶連菌が皮膚に感染したおそれがある場合は、浸出液や膿などを培養して溶連菌の感染の有無を検査します。

溶連菌の治療

溶連菌の治療に有効とされているのは、抗生物質の服用です。幼児から学童期の子供が溶連菌に感染した場合は、抗生物質を服用後、1日から2日ほどで、熱が下がり、発疹も軽くなるとされています。そして、おおむね1週間以内でのどの痛みは緩和するといわれています。その後、指先の皮膚がむけることがありますが、おおむね3週間で皮膚はむけなくなるとされています。

溶連菌に感染したのが3歳以下の子供の場合は、発疹や発熱の症状があらわれることは少なく、のど風邪と同じような症状しかあらわれないことが多いとされています。さらに、リウマチ熱などの合併症が発症することがあまりないとされており、自然に症状が緩和しているようであれば、経過を観察するだけでもよいと考えられています。しかし、溶連菌抗原検出キットなどの検査で、溶連菌が咽頭から検出されたり、血液検査で溶連菌に感染しているとの判定がくだされたりすれば、抗生物質の服用などの治療を行う必要があります。抗生物質の服用をすれば、おおむね2日から3日で症状は緩和されるといわれています。

溶連菌に感染しても抗生物質を服用すれば、数日で熱が下がったり、発疹が軽くなったりと症状は緩和していきます。症状が緩和してきたからと自己判断で、抗生物質の服用を中止することは決してしないでください。発熱や発疹が緩和されたとしても、溶連菌が身体から完全に無くなった訳ではありません。必ず、処方された抗生物質は、ドクターから指示を受けた用量や用法を守り服用してください。

また、溶連菌が治癒したとしても、関節の痛みや高熱などの症状があらわれるリウマチ熱やアレルギー性紫斑病、急性糸球体腎炎などの合併症が引き起こされることがあります。これらの合併症を予防するためには、おおむね10日は、抗生物質を服用する必要があるとされています。ですから、抗生物質の服用は、ドクターの指示があるまでは決して中止をしないでください。

溶連菌の予防

溶連菌は、咳などによる飛沫感染が多いといわれています。ですから、溶連菌の感染を予防するためには、手洗いなどが大切だとされています。また、大人は、感染しにくいとされていますので、特に除菌などの予防対策は必要ないといわれていますが、感染するとのどが強い痛みにおそわれることがあるので、症状がでた際には、医療機関を受診してください。溶連菌に感染した方と一緒に生活をしている子供がいる場合には、症状が特にあらわれていない子供であっても、抗生物質の服用を指示されることがあります。

そして、溶連菌に感染している子供が、保育園や幼稚園、小学校などに通っている場合は、適切な抗菌薬を服用して24時間から48時間経過していれば、登園・登校は可能であると、厚生労働省の『保育所における感染症対策ガイドライン』に記載されています。これは、抗菌薬を服用後、24時間以内に溶連菌の感染力は失われると考えられているからです。

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