溶連菌は自然治癒するって本当?

更新日:2017/04/04 公開日:2017/04/04

溶連菌感染症の治療と対策

溶連菌が感染するとさまざまな症状があらわれるとされていますが、自然治癒することがあるといわれています。しかし、治療を受けることで合併症の予防をすることができます。溶連菌の自然治癒に関してドクター監修の記事で解説します。

溶連菌の感染であらわれる症状は、治療を受けなくても回復することがあるといわれています。しかしながら、自然治癒するからと治療を受けないことは、おすすめできません。溶連菌に感染したことであらわれる症状から、見ていきましょう。

溶連菌の症状

溶連菌に感染するとあらわれる症状は、さまざまあるとされています。幼児から小学校の低学年が感染した場合は、2日から5日の潜伏期間を経て、のどの痛みや咳、発熱などの症状があらわれるといわれています。さらに、腹痛や食欲不振、倦怠感などをともなうこともあるとされています。このように風邪に似た症状があらわれることが多いとされていますが、風邪にかかったときに比べ強いのどの痛みを感じる患者が多いのが特徴だといわれています。また、小学校の高学年が感染すると、頭痛を感じるケースも増えてくるとされています。

真っ赤にのどは腫れ、扁桃腺も腫れるとされています。扁桃腺には、白色から黄色の間の色をした膿が付着していることもあるといわれています。さらに、首にあるリンパ節が腫れることもあるとされています。また、手足や身体にザラザラとした小さい赤色の発疹があらわれ、かゆみをともなうこともあるといわれています。この発疹が治ると手足の指先の皮膚がはがれることもあるとされています。そして、舌の表面にブツブツがあらわれ、いちごのように見える「いちご舌」と呼ばれる症状も溶連菌に感染したときの特徴だといわれています。溶連菌が感染し発症することが多いといわれているのは、3歳から小学生にかけてですが、3歳以下の子供や成人でも感染し発症することがあるといわれています。

また、溶連菌に感染したことで急性リウマチ熱や急性糸球体腎炎などが合併症として発症することがあるといわれています。急性リウマチ熱は、溶連菌に感染してからおおむね2週間から4週間経過してから、関節や心臓に炎症がおこるとされています。急性糸球体腎炎は、褐色の尿が出たり、尿の量が減少したり、足がむくんだり、上まぶたが腫れたり、血圧が高くなり頭痛がしたりといった症状があらわれるといわれています。急性糸球体腎炎も、溶連菌に感染してからおおむね2週間から4週間経過してから症状があらわれるとされています。

溶連菌の感染経路

溶連菌は、2日から5日の潜伏期間に周囲に感染するかはわかっていませんが、溶連菌の感染は、咳やくしゃみなどの飛沫感染が大半だと考えられています。また、溶連菌に感染した皮膚の傷や褥瘡(じょくそう)に触れることで感染する接触感染の場合もあるといわれています。しかしながら、溶連菌に感染した方が触れた物品からの間接感染は、非常に少ないとされています。

溶連菌は、飛沫感染が大半だといわれているので、溶連菌に感染しているときは、なるべく外出を控え、マスクで口と鼻をおおうようにしておくことで、感染予防になるとされています。さらに、溶連菌に感染していない方は、うがいや手洗いをすることが感染の予防には有効と考えられています。

溶連菌は、「その他の感染症」として第3種感染症に分類されますので、学校での流行を防ぐために、学校医の意見を校長が聞き、条件によって出席停止の措置がとられることがあります。厚生労働省が定めている「保育所における感染症対策ガイドライン」によると、抗菌薬を服用してから、おおむね24時間から48時間経過していれば、登園・登校は可能だとされています。これは、溶連菌に効果があるとされている抗菌薬を服用すると、おおむね24時間以内に感染力が失われると考えられているからです。しかしながら、溶連菌に感染したときは、ドクターの許可を得てから、登園・登校をするようにしましょう。

自然治癒について

溶連菌の多くは、身体の内側や表面に存在しているとされています。感染力のある菌ですが症状があらわれないケースもあるといわれています。そのため、溶連菌の感染によりレンサ球菌咽頭炎が発症した場合は、治療を受けなくてもおおむね1週間から2週間以内に回復するといわれています。しかしながら、治療をしなくても回復するから治療を受けなくても大丈夫ですとは、決して言えません。

それは、抗生物質を服用することで、レンサ球菌咽頭炎の重症化を防ぐことができますし、他人への感染を予防することができるといわれているからです。さらに、中耳や副鼻腔への感染の予防や急性リウマチ熱の予防につながると考えられていますので、溶連菌の感染によりあらわれるのどの痛みや発熱、いちご舌などの症状があらわれたときは、医療機関を受診してください。そして、抗生物質が処方されたのであれば、ドクターの指示に沿った用法や用量を必ず守ってください。

抗生物質の服用をすれば、おおむね2日から3日で、熱が下がり発疹はおさまるとされていますが、原因とされている溶連菌が身体から完全に消し去られた訳ではありません。急性リウマチ熱を発症する可能性が、まだありますので、自己判断で、抗生物質の服用回数を減らしたり、中止したりしないでください。急性リウマチ熱の発症を予防するためには、おおむね10日ほど抗生物質の服用を続ける必要があるとされています。

この病気・症状の初診に向いている科 内科