手足口病ってどのような病気?

更新日:2017/03/29 公開日:2017/03/28

手足口病の基礎知識

手足口病は、ウイルスに感染することで発症する病気です。主に幼児や学童がかかることが多く、夏に大流行することもあります。ここでは、手足口病の症状や原因、感染経路や治療法・予防法についてドクター監修の記事でお届けします。

手足口病は、さまざまな部位に発疹ができるウイルス感染症です。まず、手足口病の症状について説明した後、原因や感染について詳しくみていきましょう。また、どのような治療法・予防法があるのかも紹介していきます。

手足口病とは

手足口病は口腔粘膜や手のひら、足の裏などに水疱性の湿疹をきたす急性ウイルス性感染症で、1950年代に発見されました。日本では少し遅れて1967年ごろから感染の報告が明らかになり、通常4歳ごろまでの子供たちの間で流行しますが、学童期の小児や大人に感染することもあります。夏に流行ることが多く一般的に、1週間から10日ほどで治ります。

手足口病の症状

手足口病には特徴的な症状があります。それぞれの症状は感染してから3日~5日の潜伏期間を経てあらわれます。

発疹

病名のとおり、手足や口腔内に水疱性の発疹を生じます。他にも、お尻やひじ、ひざに発疹があらわれることもあります。

発熱

患者の3分の1に発熱がみられますが、高熱にはならず38℃以下であることが多いようです。

潰瘍

口腔内に潰瘍があらわれることがあります。

食欲の低下

口腔内の発疹や潰瘍のせいで、食事をすると痛みが生じ、食欲が落ちることがあります。

爪の脱落

爪の根元に水疱ができた場合など、治りかけの時期に爪の脱落が起きることがあります。爪がはがれたり、横線が生じたりといった症状も手足口病によるものです。

合併症

まれに脳炎や髄膜炎などの中枢神経系合併症がおこります。幼児を中心として発症します。上記の症状以外に、悪心や嘔吐がみられた場合は、合併症の危険がありますので、すぐに専門機関を受診しましょう。

手足口病の原因

手足口病は、エンテロウイルスが病因となって発症します。エンテロウイルス属にはコクサッキーウイルスA16型やエンテロウイルス71型などいくつか種類があるため、一度、手足口病を発症しても、他のウイルスによってもう一度、発症してしまう可能性があります。流行するウイルスは年によって異なっており、近年はコクサッキーウイルスA6型が主流となっており、これまで感染したことのある人でも発症の危険があります。

手足口病の感染経路

手足口病の感染経路は主に2種類あります。

飛沫感染

せきやくしゃみなどで咽頭(いんとう)から排泄されたウイルスや唾液がまきちらされることでおこります。

経口感染

便に含まれているウイルスによる感染もあります。症状がみられなくなった後も、2~4週間ほど便中にウイルスが含まれているため注意が必要です。水疱の内容物によって感染することもあります。

接触感染

感染した乳児のオムツを替えるときなど感染源に直接ふれてしまうことによって感染します。また、鼻汁からも感染します。

手足口病の治療法

手足口病に対して特別な治療法は確立されていません。また、発熱も解熱剤を使用するほどにはならず、様子をみることが多いようです。そのため、ここでは対処法について説明します。ぐったりしている、高熱や頭痛が続く、頻繁に嘔吐するなどの症状がみられる場合は髄膜炎・脳炎などの併発も考えられますので必ず医療機関へ相談してください。

水分補給

発熱や口腔内アフタによる食欲低下から水分不足に陥る可能性があるため、こまめに水分をとることが進められています。1度に少量飲むというのを何度も行うとよいでしょう。

口腔内を刺激しない

手足口病では発疹や口内炎ができるため、なるべく患部を刺激しないことが望まれます。食事はやわらかく薄味のものをとるようにしましょう。食事をとりたくない、とりたがらないときは水分補給だけでもするようにしましょう。また、歯磨きを行うときは患部を傷つけないように留意しましょう。

安静にする

ゆったりと休養をとることが大切です。

手足口病の予防法

手足口病は症状がおさまってからも、長期にわたって便と一緒にウイルスが排泄されます。そのため、患者から感染する可能性が高く、感染予防が大切です。最後に、手足口病を防ぐ方法をみていきましょう。

手洗いうがいを行う

帰宅時や食事の前、排便後などに手洗いうがいを行いましょう。エンテロウイルスはアルコールに対して高い抵抗性を示すため、せっけんでの手洗いが望まれます。

マスクをする

飛沫感染を防ぐためにマスクをするという方法もあります。

ゴム手袋をする

感染した乳児のオムツ替えをするときに効果が期待できます。

これまで、手足口病の症状や原因、感染経路や治療法についてご紹介してきました。手足口病はおそろしい病ではありませんが、合併症の危険性もあるため注意が必要です。手足口病の症状が出たら、しばらくは無理せず様子をみるようにしてください。

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