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梅毒をはじめとする性感染症について

更新日:2017/04/12 公開日:2017/03/31

梅毒の基礎知識

梅毒(ばいどく)は性感染症の一つで、放置することで死亡するケースもあります。症状が消失することが特徴であるため、注意が必要です。ここでは、梅毒をはじめとする性感染症についてドクター監修の記事で解説します。

梅毒(ばいどく)や淋病(りんびょう)など性感染症に分類される病気は非常に多く、そのほとんどが性行為によって感染します。感染症を防ぐために、コンドームを着用することが大切です。どのような性感染症があるのか確認していきましょう。

梅毒とは

梅毒とは、性行為によって梅毒トレポネーマに感染することで発症する性感染症です。妊娠中に発症すると、胎児に感染するおそれがあります。不治の病として知られていましたが、治療薬の開発によって患者数が大きく減少しています。しかし、2013年以降は増加傾向にあります。

梅毒の症状

梅毒の進行状態に合わせて第1~4期に分類されます。

第1期

感染から約3週間~3か月を指し、病原体が侵入した部分に米粒~大豆ほどの硬いしこりが現れ、すぐに消失します。病原体は口や性器、肛門などに侵入します。しこりがあった部分の皮膚が破れ、潰瘍を形成することがあります。治療を受けなくてもしばらくすると消失するため、気づくことができない場合もあります。

第2期

感染から3か月~3年が経過すると、病原体が全身へと拡がり、倦怠感や関節痛、頭髪の脱毛などの症状が現れます。また、特徴的な症状として、皮膚に現れる赤い斑点、赤いアザ、粘膜に現れる赤茶色のブツブツなどがあります。これらをまとめて「バラ疹」と呼びます。これらの症状が現れても、しばらくすると消失します。

第3期

感染から3~10年が経過したころには、皮下組織に大きめのしこりやコブが現れます。このしこりを「結節性梅毒」、コブを「ゴム種」と呼びます。

第4期

感染から10年以上経過したころには、脳やせき髄が侵されて、痴ほうや進行性の麻痺が起きます。また、心臓血管系が侵されると、大動脈瘤や大動脈炎などを起こします。複数の臓器に腫瘍が現れることもあります。

梅毒の原因

梅毒の原因菌の梅毒トレポネーマは、低酸素状態でしか生存できず、乾燥や低温に対する抵抗が非常に低いという特徴を持ちます。そのため、粘膜や皮膚が直接接触しなければ感染することはありません。アナルセックスヤオーラルセックスが原因となることがあります。

梅毒の治療法

梅毒の治療には、ペニシリン系の抗生物質を使用します。ペニシリン系の抗生物質に対してアレルギーを持つ場合には、塩酸ミノサイクリン(薬剤名)を使用します。妊娠中に梅毒に感染した場合にもペニシリン系の抗生物質を使用し、アレルギーがある場合は他の薬を選択します。この場合、塩酸ミノサイクリンは胎児への副作用が懸念されるため、アセチルスピラマイシン(薬剤名)を使用します。

梅毒以外の性感染症について

梅毒以外にも性感染症はたくさんあります。

  • B型肝炎
  • B型肝炎ウイルスに感染することで発症する病気です。症状は、微熱や食欲不振、悪心などで、黄疸が現れることもあります。感染経路はアナルセックスやオーラルセックス、セックスです。唾液にも病原体が含まれていますが、微量であるため感染することはほとんどありません。自然治癒する傾向が強いとされていますが、重症化を考慮しつつ対処する必要があります。

  • アメーバ赤痢(せきり)
  • 赤痢アメーバが原因となり発症する病気です。赤痢アメーバによる大腸炎のうち、下痢や腹痛、粘血便などの症状が認められるものをアメーバ赤痢と呼びます。また、消化器官以外の内臓に病変が現れる場合にもアメーバ赤痢と診断されます。治療には、メトロニダゾール(薬剤名)を使用します。

  • 後天性免疫不全症候群(HIV)
  • ヒト免疫不全ウイルスによる感染で発症します。免疫力が低下して風邪(かぜ)や悪性腫瘍などを引き起こした状態を指します。早期に服薬治療を開始することで、免疫力を落とすことなく生活できるようになってはきていますが、根本的な治療薬は開発に至っていません。

  • 性器クラミジア感染症
  • クラミジア・トラコマチスが病原体で、男性で尿道炎や排尿痛、女性では子宮頸管炎、肝周囲炎、不妊などを引き起こします。治療では、マクライド系やテトラサイクリン系の薬を使用します。

  • 性器ヘルペスウイルス感染症
  • 単純ヘルペスウイルスに感染することが原因で、性器やその周りに水疱や潰瘍などが現れます。治療には、アシクロビル(成分名)を使用します。

  • 尖圭(せんけい)コンジローマ
  • ヒトパピローマウイルス6、11型などが原因で発症する性感染症で、性器やその周りにかゆみや痛み、違和感、外陰部腫瘤などが認められます。治療には、電気メスによる焼灼(しょうしゃく)やレーザー療法を適応します。薬物療法では、ブレオマイシン軟膏(薬剤名)などを使用します。

  • 淋菌(りんきん)感染症
  • 淋菌が病原菌で、男性は淋菌性尿道炎(りんきんせいにょうどうえん)、女性は子宮頸管炎(しきゅうけいかんえん)を起こします。耐性菌が増えているため、使用する薬を慎重に選ぶ必要があります。

この病気・症状の初診に向いている科 性感染症内科

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