ダニに刺された跡が残ってしまったら

更新日:2017/04/16 公開日:2017/03/31

虫による皮膚疾患

虫刺されが治ったあとに跡になって残ってしまった場合、蚊や蜂以外に我々の身近にいる「ダニ」が原因となっている可能性があります。ドクター監修のもとでダニに刺された跡が残る原因や治療法などについて解説していきます。

ダニに刺されて跡が残る場合には、じつは皮膚炎を引き起こしていることも考えられます。中には数年以上も治らないケースもあり、人に見えるような部分だと、さらに、悩みの種となってしまいそうです。ダニによる虫刺され跡の症状や原因などについて解説します。

ダニに刺された部分が跡になった

高温で多湿を好むダニは夏場に人間の露出が少ない場所を主に刺すことがあります。布団や布製のクッション、ソファーなどに生息し刺されることがありますが、とはいってもダニに刺される人はそれほど多くないといわれています。

その中でも家の中で起こりやすいものとしては、「イエダニ」という種類に刺される被害が考えられます。イエダニは一般的にはネズミに寄生するダニで、刺されると赤いブツブツができます。わき腹や下腹部などを好んで刺し、強いかゆみを誘発します。また、野外にいるダニでは、体長1~3mmほどのマダニに吸血される被害が考えられます。マダニもイエダニと同様に、太ももやわき腹など、服に覆われた柔らかい肌を好んで血を吸います。マダニは発熱や関節の痛みを引き起こすライム病や、重症熱性血小板減少症候群というSFTSウイルスにより下痢や嘔吐そして、最終的に死に至ることもある病気を運んでくることもあります。

このようにダニに刺されると、皮膚症状や全身症状などさまざまなトラブルを引き起こすことがあります。しかし、一般的にはかゆみと赤い発疹が共通している被害と言えます。そして発疹がそのまま長く続くと跡となって残ってしまうこともあります。

ダニに刺された部位が跡になる状態とは

ダニに刺されたてからしばらく消えない跡として考えられるものに、皮膚病の可能性があります。

とびひ

虫刺されやあせもなどをかいてできた傷口から、黄色ブドウ球菌やレンサ球菌が入りこんで発症します。飛び火のごとく体中に発疹が広がることから、この名がついたといわれていますが、病気としての正式名称は伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)です。水ぶくれができるタイプとかさぶたができるタイプがあり、子供にとくに発症しやすいのが、水ぶくれのできる水疱性膿痂疹(すいほうせいほうかしん)です。水ぶくれが破れて中の液が他の皮膚にくっつくとそこに新たな水ぶくれを繰り返し作り、被害が広がります。とびひの治療と薬に関しては『とびひ(伝染性膿痂疹)の治療と薬の種類』の記事で詳しく解説されています。

結節性痒疹(けっせつせいようしん)

肌にできる小さな豆粒のような発疹ができた状態からの跡では、結節性痒疹(ようしん)が考えられます。結節性痒疹はダニや蚊などが活動的になる夏に起きやすく、露出が多い手足などで発症しやすいです。1か月以内で治るものを急性痒疹(きゅうせいようしん)といい5歳以下の子供がかかりやすいです。また、発疹だけではなく、かゆみも強いのが特徴的で、虫刺されが原因で起こることと、アトピー性皮膚炎の湿疹と併発することが多いとされています。さらに、ひどい場合には数年以上慢性的に症状が続く人もおり、内臓疾患、血液疾患などの病気を併発することもあります。アトピー性皮膚炎の原因に関しては『アトピー性皮膚炎になる原因』の記事で詳しく解説されています。

病院へ行く必要はある?

ダニに刺されて放置していると、腫れたり、かゆみがでてかいたりした結果に、跡が消えないなど思わぬ皮膚ドラブルを起こすこともあります。ダニの体内には人間に感染する病原体を含んでいることもあります。そのため、ダニを見つけたときにまずは、直接、手や素足でつぶしたりもしないように、肌に触れることのないように気をつけます。かまれたり、刺されたりした部分は消毒し、虫刺されの薬やあれば、ステロイド系の治療薬を使います。ステロイド系の治療薬は結節性痒疹でも治療として使われています。ただし、なかなか治らないといった場合は、病院で単なる虫刺されによるものなのか、結節性痒疹やアトピー性皮膚炎などの皮膚病なのか診断してもらい、適切な処置を受ける方がよいです。

刺されたときにくっついたダニを自分で取りたいときには、ピンセットなどで慎重にダニの口元ごと取るようにします。しかし、皮膚にくっついた状態のマダニを、はがそうとすると皮膚に頭部が残り、しこりとして跡になってしまうことがありますので、あまり無理に自分ではがさないようにします。できれば、除去は早めに病院を受診しましょう。病院では、くっついた皮膚ごとマダニを除去してくれます。マダニは、ライム病や重症熱性血小板減少症などマダニを媒介した感染症を引き起こす疑いもありますので、刺されたときは病院で検査を受けることをおすすめします。マダニから発症する病気や予防法に関しては『感染症を引き起こす「マダニ」とは?マダニに刺されないための対策』の記事で詳しく解説されています。

ダニ刺されの跡を改善・治療する方法

結節性痒疹を含む治療としては漢方薬を使用することもあります。ただ基本的には、ステロイド外用薬と抗アレルギー薬、ヒスタミン薬の服用をすることがほとんどです。さらに、治療が必要なときには、液体の窒素を使った療法やステロイドが配合されたテープを使うこともあります。発疹に対しては紫外線療法が短期間で治りやすいとして、すすめられることが多いです。

紫外線療法

広範囲に紫外線を当てるナローバンドUVBという治療法は、日焼けになりにくく1か所に長くても数分という短い時間で治療ができます。そのため、全身に広がる発疹に有効とされています。また、エキシマライトという治療法は深い部分まで紫外線を照射することが可能なので、狭い範囲で、深い跡があるときに導入されます。ただし、その分強い紫外線により、照射した部分がのちのち日焼けを起こしてしまうこともあります。

跡になりにくくするための第一歩として、極力は皮膚の状態を悪化させないために、患部をかかないことが重要となります。結節性痒疹では、眠れないほどのかゆみを生じますが、かけばかくほどにかいた部分が傷になり、各地に散らばった発疹がくっついて患部が広がることもあります。そのため、なかなか発疹が治らない、治ったはずなのに症状をくりかえずということもありますので、できるだけ跡を残さないためにもドクターの指示に従った治療をしていくことが大切となります。

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