膣カンジダの治療薬

更新日:2017/09/13 公開日:2017/04/12

カンジダ(性器カンジダ症)の治療法・治し方

デリケートな部分がかゆくなる膣カンジダは、早く治療したいものです。放置することは日常生活でのストレスが増えてしまうので好ましくありません。ドクター監修の記事のもと、カンジダと薬についてご紹介します。

ヘルスケア大学参画ドクター

この記事の監修ドクター


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膣カンジダ(性器カンジダ症、外陰膣カンジダ症)は膣や外陰部でカンジタ菌が異常に増殖してしまう病気で、女性によく見られます。デリケートな部分がかゆくなり、おりものの量が増える膣カンジダはわずらわしく、早く治したいものです。ここでは、膣カンジダの治療薬や再発予防について解説します。

膣カンジダの原因

一般的に、カンジダは性行為で感染すると思われがちですが、実は皮膚や消化管によくいる菌(常在菌)で、ふだんは悪さをしません。しかし、抗菌薬の服用や妊娠、糖尿病、風通しの悪い下着の装着、陰部の洗いすぎ、ストレス、過労、睡眠不足、体調不良などがあると、常在菌のバランスがくずれ、カンジダが異常に増殖してしまいます[1]。それにより、膣や陰部のかゆみやおりものの増加などの不快な症状が現れます。実際に、性行為により引き起こされる膣カンジダは約5%しかないと報告されています[2]。

膣カンジダの病院での治療法

「もしかして膣カンジダかな」と思ったら、まずは(産)婦人科を受診しましょう。似たような症状だけれど別の病気ということもありますので、少なくとも初回は医師の診察を受けましょう。膣カンジダであると診断されたら、治療薬が処方されます。

合併症がない急性の膣カンジダの標準的な治療とされているのが、イミダゾール系の抗真菌薬の膣錠(クロトリマゾール、ミコナゾール、イソコナゾール、オキシコナゾール)を1日1回膣へ挿入するという治療を、一週間ほど継続して経過をみるというものになります。これは毎日通院する必要があります。しかし、通院が大変な人の場合は、この治療法より効果はやや劣るようですが、週に1回だけ挿入するだけでいい膣錠(イソコナゾール、オキシコナゾール)もあります。また、人によっては使えませんが、口から服用する抗真菌薬(フルコナゾール)もあります[2]。

これらに加えて、軟膏やクリームの外用剤(クロトリマゾール、ミコナゾール、エコナゾール、オキシコナゾール)を1日2~3回塗ることも多いようです[2]。

この治療により、かゆみがなくなり、おりものも正常に戻れば、その時点で治療は終了とします。カンジダが少し残った状態で治療が終わってしまうこともありますが、問題ありません。その理由は、原因菌であるカンジダはどこにでもいる常在菌ですので、根絶することにあまり意味はなく、異常な増殖を抑えることで症状を沈静化させることが治療の目標だからです。

もし、一週間を経過しても症状に改善がみられない場合には、別の治療薬へ変更したり、追加したりといったことが医師の判断により行われます。

膣カンジダが再発した場合の治療法

膣カンジダは病院での1~2週間の治療で約9割の患者が治るといわれています[1]。ただし、一部の人では新たにカンジダに感染してしまったり、少し残っていたカンジダがまた異常増殖してしまったりして、再発を繰り返してしまうことがあります。そのような場合はまた病院に行ってもらうことが一番ですが、今では薬剤師のいる薬局で売っている薬を使って自分で治す(セルフメディケーション)こともできます。ただし、この薬は過去に医師から膣カンジダであると診断され、治療されたことのある人だけしか買うことができませんので注意してください。

膣カンジダの再発を防止する3つのポイント

膣カンジダの再発を防ぐために、生活上で工夫できることがあります。ここでは3つの工夫について紹介します。

通気性のよい下着を選ぶ

女性器は衣服と下着に隠れているため、湿度と温度が高い状態になって蒸れやすくなっています。締め付けが強かったり、通気性が悪かったりする下着を使用することで、カンジタの異常増殖を招く原因となってしまうと考えられています。

局部を清潔に保つ

不衛生にしていると、カンジタを増殖させる原因となることもあります。常に清潔を保つように気を配ることが大切です。しかし、キレイにしようと刺激の強い石鹸を使って力を入れてゴシゴシと洗うのは、ただでさえデリケートな部分を傷つけることにもなりかねません。あまり力を入れずに撫でるようにして洗うように心がけましょう。石鹸は使わなくてもいいですが、どうしても使いたいなら刺激の少ないものを選びましょう。

膣内洗浄はほどほどに

生理後の不快感などを取り去るために、ビデなどを使って膣内洗浄をしている人もいるでしょう。しかし、膣内にはデーデルライン桿菌という善玉菌が存在しており、膣内に侵入してきた雑菌を防いでくれるバリアのような役割を果たしています。膣内洗浄はこの善玉菌を洗い流してしまいますので、カンジタが増殖しやすい環境をつくってしまうことになります。絶対に膣内洗浄をしてはいけないというわけではありませんが、過度の使用は控えましょう。

参考文献

  1. [1]日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会.“カンジダ外陰膣炎の診断と治療は?”産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2014. http://www.jsog.or.jp/activity/pdf/gl_fujinka_2014.pdf(参照2017-08-18)
  2. [2]日本性感染症学会.“性器カンジダ症”性感染症 診断・治療ガイドライン2016 http://jssti.umin.jp/pdf/guideline-2016.pdf(参照2017-08-18)

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