どのくらいかかる?痔の手術の費用

更新日:2017/04/07 公開日:2017/04/07

痔の検査・治療

痔の治療では、症状の程度や時の種類によっては手術が必要になることがあります。そうなると、やはり心配なのはその費用でしょう。痔の手術時にかかる費用などについて、ドクター監修の記事で説明していきます。

痔になると、症状によっては手術が必要になることがあります。本来はそうなる前に治療すべきなのですが、いざ手術となってしまったときに困らないよう、料金についてまとめました。

痔の手術に保険は適用!その手術内容や費用

痔の治療は基本的に薬などで行われますが、症状によっては手術が必要になることもあります。しかし、痔の手術は基本的には保険が適用されますので、自己負担分は3割で手術を受けることができることが可能です。もちろん手術の内容によって費用は変わってきますが、数万円程度の出費で済ませることができるのです。以下でその手術内容や費用について紹介していきます。

イボ痔の治療・手術

痔の中で患者数がもっとも多いといわれているイボ痔ですが、症状が軽度の場合は手術が必要なく、生活習慣の改善や薬による治療が行われます。しかし、症状が進行してしまっている場合は、ジオン注射や結紮(けっさつ)手術法などがとられることも多いです。

  • ジオン注射
  • ジオン注射は、イボ痔の中でも特に肛門の内側にできる内痔核(ないじかく)の治療に用いられる方法です。このジオンは硫酸アルミニウム水和物とタンニン酸からできており、それを駐車することによって内痔核が硬化・凝縮し、しだいに消えていきます。現在の内痔核の治療法としてはもっともポピュラーな治療法で、費用は3~4万円ほどです。

  • 結紮(けっさつ)手術法
  • 肛門の中にできる内痔核、肛門の外にできる外痔核(がいじかく)の両方で行われる手術です。内痔核の手術では、皮膚を切開してイボ痔を直接切除、外痔核の場合は切開せず、イボの根元をひもで縛り、それを切り取っていきます。こちらも費用は3~4万円ほどです。

切れ痔の治療・手術

    切れ痔の場合でも、生活習慣の改善と薬での治療が基本線です。しかし、やはりこちらも症状の程度によっては手術が必要になる場合もあります。切れ痔の場合に行われる手術としては「側方内括約筋切開手術」や「皮膚弁移植術」などです。

  • 側方内括約筋切開手術
  • 主に初期段階の切れ痔に行われる手術です。側方内括約筋とは、肛門周辺の筋肉であり、主に排便の際に重要になってくる筋肉のことを言います。しかし、切れ痔になってしまった場合は、この括約筋も硬くなってしまい、排便がスムーズに行きません。そこで、その括約筋を切開し、広げてあげることで、排便をスムーズにするのがこの手術法なのです。費用は2~3万円ほどとなります。

  • 皮膚弁移植術
  • こちらは切れ痔が進行してしまっている場合に行われる手術です。切れ痔は慢性化しやすく、そうなってしまった場合、その周辺の皮膚は線維化や瘢痕化してしまっていることも多いといわれています。そこで、切れ痔を切除した後、その周辺の皮膚切り取り、ほかの肛門から皮膚を移植させて傷になってしまった部分を新しい皮膚に帰るという手術になります。こちらも手術費用は2万~3万円ほどですが、入院が必要になることも多いので、あくまで目安としてください。

あな痔の治療・手術

あな痔の場合は、イボ痔や切れ痔と違い、治療には手術が必要です。行われるのは主に「痔管(じかん)切開解放術」や「シートン法」など。

  • 痔管切開解放術
  • あな痔は細菌が肛門陰窩(いんか)という小さな穴に侵入し、そこを化膿させてしまうことで起きる痔なのですが、膿の量がだんだん増えていくと、そのうち皮膚を貫通してトンネル状の管を作り出してしまうのです。そのトンネル状の管を痔管(じかん)というのですが、この手術は、その痔管を切開して膿を取り出していくというものになります。費用は4万円ほどで、症状によっては日帰りでの治療も可能となります。

  • シートン法
  • こちらはシートンと呼ばれる輪ゴムを使った治療法です。まずはたまっている膿を出し、空いた痔管にシートンを挿入していきます。そして、徐々にそのシートンの締め付けを強くしていくことで、痔管も徐々にふさがれていくという治療法です。こちらも費用は4万円ほどですが、やや時間がかかることに注意してください。

そのほかの治療薬の負担を軽くする方法

また、健康保険以外でも、医療費や治療薬の費用を軽くする方法があります。その方法は以下の通りです。

医療費控除制度の利用

健康保険によって医療費は3割負担となりますが、この医療費控除制度も利用すれば、自分や家族、あるいは親族の医療費を支払った場合、確定申告の際に所得控除を受けることがきるようになります。必要な手続きは、確定申告の際に、書類に医療費控除に関する事項を記入するだけです。この際に領収書などが必要になる場合がありますので、治療費の支払いの際にはきちんと受け取っておきましょう。医療費控除では、最高で200万円の控除が受けられます。控除される額は「実際に支払った金額-保険金などで補填された金額-10万円」となります。

保険金などで補填された金額というのは、個人的に加入している生命保険や、健康保険での「高額医療費」や「家族医療費」などのことを言います。それを引いた金額から、さらに10万円を差し引いた金額(その年の総所得が200万円未満の人は、10万円ではなく所得の5%)が控除分です。この医療費控除制度は、たいていの医療費に適用させることができます。診察台や治療費はもちろん、治療に際して必要になった医薬品の購入でも、適用内です。ただし、サプリメントやビタミン剤の要に、治療ではなく健康を促進する目的の薬の購入には適用されません。

ジェネリック医薬品の利用

ジェネリック医療薬とは、別名「後発医療薬」とも呼ばれています。そもそも薬は、市販されている「一般用医薬品」と、医療機関で処方される「医療用医薬品」の2つに分かれているのですが、そのうち医療用医薬品はさらに「先発医薬品」と「後発医薬品」に分けられているのです。先発医薬品は、いわゆる「新薬」のことを言います。この新薬を開発した医薬品メーカーは、薬の発売からしばらくの間、独占的な製造・販売を行うことができる権利があります。この期間を「特許期間等」というのですが、この期間が終了してしまえば、独占状態も終了となり、その有効成分や製造法を国の共有財産として公開しなければならなくなります。

そして、他のメーカーも、厚生労働省の承認さえ得られれば、その薬を販売製造することができるようになるのです。この後発のメーカーによって製造・販売されている薬が「後発医薬品」、つまり「ジェネリック医薬品」となります。本来新薬を開発するには膨大な期間と費用が必要になります。しかし、ジェネリック医薬品ではこういったコストを抑えて製造・販売することができるため、消費者としても非常に安価に購入できるのが特徴です。厚生労働省によってその承認基準も厳格に定められているため、その効果や安全性などはきちんと保証されています。最近では医療機関で処方する薬にもジェネリック医薬品を増やしていく動きもあり、ますます身近なものとなっていくでしょう。

この病気・症状の初診に向いている科 肛門外科

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