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花粉症と口腔アレルギー症候群の関係性とは

更新日:2017.04.14
公開日:2017.03.31
ドクター画像
この記事の監修者
歯科室 青山 院長 青山芳博

毎年春先になると花粉症に苦しむ人がいます。花粉症は鼻や目に症状が現れることが多いようですが、人によっては口腔アレルギー症候群を引き起こすこともあります。今回は口腔アレルギー症候群についてドクター監修の記事でお届けします。

毎年春になるとくしゃみや鼻づまり、目のかゆみといった花粉症の症状に悩まされる方がたくさんいらっしゃいます。人によっては春以外の季節に悩まされることもあるようです。しかし、花粉症の患者の中には、口にも症状を引き起こすケースがあるようです。では口の症状である口腔アレルギー症候群とは一体どのようなものでしょうか。

口腔アレルギー症候群の概要

口腔アレルギー症候群とは花粉症の人が特定の食物を食べたことによって、口付近にアレルギー症状を引き起こす病状のことです。食べてからおよそ15分以内にかゆみや腫れといった症状を引き起こします。唇やのどなどに症状を引き起こしやすく、ぴりぴりとした痛みなどが現れます。重症だとアナフィラキシーショックを引き起こすこともあり、最悪の場合死に至るというケースもあるようです。

口腔アレルギー症候群は一般的な食物アレルギーの一種ではありますが、通常の食物アレルギーとは少し違った形でアレルギーを引き起こすようです。そのため、食物アレルギーの中でも新しい形のアレルギーとして認識されています。

口腔アレルギー症候群の原因とは

野菜や果物が原因だと考えられている

口腔アレルギー症候群は老若男女問わず、誰にでも起こりうる可能性のあるアレルギーですが、特に女性に多いようです。この口腔アレルギー症候群の原因となる食べ物のほとんどが果物や野菜だと考えられています。代表的なものは、りんごや桃といったバラ科の食物やじゃがいもやバナナといったウリ科の食物が例としてあげられています。

花粉症患者の中でも、シラカバの花粉症の人はこの口腔アレルギー症候群を引き起こしやすい傾向があるようです。欧米では以前よりシラカバの花粉と口腔アレルギー症候群の関連があると考えられていたようです。日本ではシラカバだけでなく、花粉症全体で考えられています。もしも、花粉症を患っているのなら、自分が口腔アレルギー症候群ではないか確認しておいたほうがいいかもしれません。

天然ゴムが原因となるケースもある

果物や野菜が原因で引き起こる口腔アレルギー症候群ですが、花粉症患者でなくても引き起こす可能性があります。それは天然ゴムに含まれているラテックスアレルギーである場合です。ラテックスとは、ゴム手袋やコンドームなどにも含まれている成分です。

なんらかの理由でこのラテックスアレルギーになってしまった場合、果物や野菜にも反応してしまうケースがあるようです。そのため、蕁麻疹などのアレルギー症状を引き起こしてしまい、最悪の場合ではアナフィラキシーショックになってしまうおそれもあります。過去に野菜や果物を食べて口の周りにアレルギー症状がでたのなら、ドクターに詳しく診察してもらったほうがいいかもしれません。

口腔アレルギー症候群の検査方法とは

食物アレルギーの検査方法としては、一般的に血液検査が行われているのですが、口腔アレルギー症候群の検査には血液検査ではなく、皮膚テストが行われているようです。果物や野菜をテスト用の針で刺した後に患者の腕に刺すという「プリックテスト」という方法が使われています。

口腔アレルギー症候群の検査方法としてはこのプリックテストの診断結果がもっとも信頼できると考えられているようです。しかし、プリックテストは耐性化の診断には向いていないため、アレルゲンが食べられるかどうかの判断を下すためには、また別の検査を受ける必要があるようです。

口腔アレルギー症候群の治療方法とは

口腔アレルギー症候群の症状を出さないためには、まず原因となる食物を控えることが最重要となります。まずは原因物質の入っていない食事を心がけましょう。また、花粉の時期のみ口腔アレルギー症候群になるというケースでは、薬物療法やアレルゲン対策をすることによって症状を軽くすることができるようです。

花粉症の症状を抑えることによって、アレルゲンとなる果物や野菜を食べることができたというケースも確認されているようです。しかし、ドクター側ではアレルゲンとなる食物を積極的に食べることは推奨していないため、なるべく食べることを控えたほうがいいのかもしれません。

しかし、花粉症と口腔アレルギー症候群の関係性を知っている人が少ないため、知らずに食べてしまい、口腔アレルギー症候群を発症してしまうという場合も考えられます。アレルギーで苦しまないためには情報を正しく理解することが大切となります。

特に口腔アレルギー患者である子供が学校給食でアレルゲンとなる果物を食べて、症状が出たというケースもあるようです。大人だとある程度自衛することができますが、大人の意思が絶対である子供を守るためには、まわりの大人や学校の関係者に対してしっかりと説明しておくことが必須でしょう。

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