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がん治療で口内炎が起きるのはなぜ?

更新日:2017/04/09 公開日:2017/03/31

この記事の監修ドクター

医療法人小室会 理事長
小室甲先生

がん治療の副作用として、口内炎や味覚障害といった口腔内(こうくうない・口の中のこと)のトラブルがあります。原因となるがん治療の方法は複数あり、アプローチごとに口腔トラブルがおこるメカニズムは異なります。今回の記事では、それらとあわせて、がん治療における口腔内の健康の重要性も解説します。

がんの副作用で口内炎が起こる場合がある

そもそも口内炎とは、口の中にある粘膜が炎症するトラブルです。発生する場所によっては粘膜炎や、口唇炎などと呼ばれますが、これらも口内炎の一種です。口内炎が発生する原因としては傷口がきっかけとなる場合や、口の中で細菌が増殖すること、喫煙などが主であると考えられていますが、がんの治療が原因となる場合もあります。

抗がん剤治療が原因の場合

がんの治療には多くの場合、抗がん剤が使用されます。抗がん剤はがん細胞以外にも身体に影響をあたえるため、副作用として脱毛や吐き気、口内炎などが起こる場合があります。抗がん剤には多くの種類がありますが、より具体的にはエトポシドやシスプラチン、メトトレキサートなどが口内炎を引き起こしやすいとされる抗がん剤です。

口腔粘膜は影響を受けやすい

抗がん剤はがん細胞以外のさまざまな細胞にも影響を与えます。その中でも口腔粘膜は代謝が早いことから抗がん剤の影響が受けやすいとされており、口内炎や味覚障害などといった副作用が起こります。がん治療の副作用として口の中のトラブルを患う割合は高く、抗がん剤治療を受けているがん患者のおよそ40%に症状が確認されています。より強い抗癌剤治療(造血幹細胞移植治療など)を受けている場合に限定するとさらに確率は上がり、約80%の患者が口に関する副作用を経験しています。抗がん剤の使用で起こる口内炎は開始から1週間から10日ほどで起こるとされていますが、投与する種類や量、患者の体型などによって症状は異なります。

放射線治療が原因の場合

がん治療においては、抗がん剤だけでなく、放射線治療によっても口内炎を引き起こすとされています。症状は抗がん剤よりも重く、治るまでにも時間がかかるのが特徴です。放射線治療の開始1週間から2週間ほどで症状があらわれ、治療の終了から3、4週間ほどかけて徐々に治るとされています。最初は小さな腫れと軽い痛み程度ですが、症状が進行すると発疹は大きくなり、食事や水を飲むことも困難なほど痛くなる場合もあります。

口腔内が乾燥するため

放射線治療を行うと、唾液を出す細胞の働きが悪くなるという副作用が確認されています。唾液が減って口の中が乾燥することにより、細菌が増殖しやすくなったり、粘膜が傷つきやすくなったりするために、口内炎ができやすくなると考えられています。また、乾燥具合によっては食事や会話にも支障が出るとされており、虫歯にもなりやすくなります。

がん治療において口の健康状態はとても重要

口の中の健康は、がん治療においてさまざまな点から重要であると考えられています。

放射線治療は休止すると効果が落ちる

放射線によるがん治療は、計画的に複数回の施術を行いますが、予定が崩れると治療の効果が落ちるとされています。途中で中断や日程変更が起こらないよう、口腔ケアを行って口内炎などのトラブルを防ぐことが重要と考えられています。

口腔は最近やウイルスの侵入経路にもなる

細菌やウイルスが体内に入るルートとして、口が入り口となる場合があります。口腔の健康が損なわれると感染防御機能も低下してしまうため口腔内のウイルスなどを原因として肺炎が起こり、がん治療の妨げになる可能性があるため、口の健康維持は重要だと考えられています。

食事で栄養をとる

口の健康状態は、口内炎をはじめとした副作用などと大きな関係があるとされています。たとえば粘膜炎の症状がひどくなると、食事を摂るのにも支障をきたし、点滴などでの栄養補給が必要になることもあります。しかし、口の中がよい状態に保たれていれば、食事も1日3回しっかりと食べることができ、栄養をしっかりとることができます。

口腔内の健康管理やドクターとの連携が大切

がん治療は長期間にわたって行われるものです。虫歯などがある場合は事前にデンタルクリニックで治療を済ませておき、健康的な状態の口でがん治療に臨めるようにしておくことが大切です。がんの治療中も正しい歯磨きや保湿、頻繁なうがいなどの、必要とされる口腔内のケアを行うことで口の中に関するトラブルを避け、何かトラブルが起きた際はすぐにドクターに相談することが大切です。仮に口内炎ができても、唾液の分泌をうながす薬や、痛み止めなどを処方してもらえる場合もあります。

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