乳酸菌が持つ整腸効果

更新日:2016/12/09 公開日:2014/10/31

乳酸菌の効果と特徴

「乳酸菌は腸によい」ことは知っているけれど、何がどうよいかという点はわからない。そんな方に向けて、乳酸菌が持つ整腸効果とはどういうものか、整腸効果によってどのようなよい作用があるのか、ドクター監修の記事で詳しく解説します。

澤田彰史先生

この記事の監修ドクター

東京警察病院 医師
澤田彰史先生

「乳酸菌は腸によい」ことは知っているけれど、何がどうよいかという点はわからない。そんな方に向けて、乳酸菌が持つ整腸効果とはどういうものか、整腸効果によってどのようなよい作用があるのか、ドクター監修の記事で詳しく解説します。

ヨーグルトなどに含まれる乳酸菌を摂ると、腸の調子が整うということは何となく理解しているけれど、具体的にどんな効果があるのかは知らないという人も多いのではないでしょうか。ここでは、乳酸菌の整腸作用について、詳しく解説します。

乳酸菌の整腸作用について

大腸は、小腸から送られてきた液状の消化物を受け取り、蠕動(ぜんどう)運動によって大腸内を移動させながら水分を吸収し、便を作って排出します。このときの理想的な便の形はバナナ状で、硬さは半練状といわれます。

●下痢や便秘の改善
大腸の働きが悪いと便が腸の中に長く留まり、水分が吸収されすぎて固くなり、排出されにくくなります。これが便秘です。逆に、水分吸収がうまくいかないと下痢になります。

乳酸菌には、このような便秘や下痢を改善する整腸作用があります。乳酸菌を摂取すると、大腸で糖分などをエサにして大量の乳酸を作りだします。この乳酸が腸壁を刺激して腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発にし、排便をスムーズに促してくれます。

●悪玉菌の繁殖を抑える
健康な人の腸内では、100を超える種類の菌が約100兆個も棲息しています。これらの菌は、以下の3つに分けることができます。

・善玉菌…乳酸菌やビフィズス菌に代表される、体によい作用を持つ菌。腸内を酸性にすることで、悪玉菌の繁殖を抑え、外部から侵入するウイルスなどの敵を撃退します。
・悪玉菌…ウェルシュ菌、黄色ブドウ球菌などに代表される、体に有害な作用をもたらす菌。有害な物質を作りだして腸内をアルカリ性にし、免疫力を低下させてしまいます。肉類や脂分を多く摂取すると悪玉菌が増え、蠕動(ぜんどう)運動が低下して便秘になったり、発がん物質を産生したりします。

・日和見(ひよりみ)菌…バクテロイデスや連鎖球菌など。善玉菌が多いときは問題ありませんが、悪玉菌が増えると有害な働きを起こすことがあります。

もともと腸にいる善玉菌の数が少なくなったり、働きが弱くなったりすると、悪玉菌が増えて健康を害することになりかねません。そこで、外部から乳酸菌を摂取して、善玉菌の働きをサポートすることで、悪玉菌の繁殖を抑えることができます。

乳酸菌の効果的な摂り方

乳酸菌を効果的に摂取するために、以下のようなことを心がけましょう。

●整腸作用の高い乳酸菌を摂る
乳酸菌が多く含まれる食品といえば、ヨーグルトや乳酸菌飲料。漬け物やキムチ、味噌といった発酵食品にも含まれています。最近は、生きたまま腸まで届いて、高い整腸作用を発揮する乳酸菌を加えた機能性ヨーグルトやサプリメントなども登場しています。

●オリゴ糖や食物繊維も一緒に摂る
オリゴ糖や食物繊維は乳酸菌のエサになり、乳酸菌の働きを助ける役目があるため、一緒に摂るようにすると効果的です。オリゴ糖は、大豆に代表される豆類やネギ類、ゴボウ、アスパラガスなどの野菜に含まれています。

「食物繊維を摂っているのに、便秘がよくならない。」という人は、“水溶性の”食物繊維が不足している可能性があります。果物や海藻類などに含まれる水溶性の食物繊維は、腸内で溶けることで便通を改善させます。などに含まれる水溶性の食物繊維は、腸内で溶けることでオリゴ糖を作りだします。

●毎日コツコツと食べ続ける
外部から取り入れた乳酸菌は、それほど長くは滞在せず、排出されていってしまうため、毎日食べ続けることが大切です。